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はじまりはじまり。小さな冒険?
121、わたしの知識。
しおりを挟む「……フレアが『僕の説明はセシリアの知識からの説明だ』って言ってたから」
「うん、そうだね。共有からの説明であってると思う……けど、何の説明されたの?」
なんかすごく嫌な予感がするわけですが……。
フレアさん、ユージア達に何の説明をしたのさ。
やたらと恥ずかしがって、返答も難しそうな感じだし、顔を見ようにも肩口に顔を押し付けられてる状態で、のぞきこむこともできないし。
「私がフレアに頼んだのは、知ってると思うけど『身体の洗い方』だよね?他に何かあったの?」
「えっと……」
何かを言いかけて、さらにぎゅっと肩口に強く、しがみつかれてしまった。
ユージアの髪がふわふわとやわらかく私の頰をくすぐる。
石鹸の香りがすごく良い感じなのになぁ。
ユージアの可愛らしさを満喫したいところなのだけどまずは、とりあえずは…フレアがばらまいた、爆弾の回収をしないといけない。
フレアめ、あとで覚えてなさいよ?
「えぇと…あのね……セシリアはどうして…」
「ん?どうして?」
だからそこで、言うのやめないでっ?!
言葉が止まるたびに、私に抱きつくように回された小さな手や腕に、きゅっと力が籠る。
「……どうして…洗い方、知ってたの?」
「どうしてって?ん?洗い方はちゃんと教われたんだよね?ていうか何を教わったの?」
「……」
恥ずかしいらしい。
肩にがっしりとしがみついて、反応が無くなってしまった。
髪の間からひょこりと見える耳が真っ赤になっていて、可愛すぎる。
何これ、幼児の照れって感じだけど、でも本当にこんな照れ方するほどに何を教わってきたんだろうか?
んん~?
むしろこれって、思春期の性教育の後みたいな雰囲気って思っちゃって良いのかな?これは。
他に思い当たる節が無いし。
ていうか、どこまで、何を教えたんだ、フレアは……。
「えっと……それってさ、そもそも何をどう教わったのかが分からないから、答えようが無いんだけど、一つの答えとして、そこの部屋にあるあの人体模型の製作者はシシリーだということ。あの模型は女性型の他に男性型もあったのだけど、気づいてた?つまり、あの人体模型を作るに当たって、人体は外見も中身も大量に見ているのね」
「う、うん……」
つまり内臓も……なんだけどね。
人体模型だからさ、身体の形は外見も中身もかなりリアルに作ったからねぇ。
「それで納得できる返答だった?」
「えっと……ごめん、すごく言いにくい」
「言いにくい事?」
「閨…事…って言ったらわかる?」
閨事ね……フレアめ、何を教えたのか。
房事とか…まぁ、3歳児達には、まだまだ先、大人の世界のお話ですよね。
状況や内容次第では虐待だぞ?
ユージアは…なんか完全に、目を合わすということを完全に放棄したようで、完全に私に抱き上げられたまま、肩に顔をぐっと押し付けての返答になってしまっている。
よほど恥ずかしいのか……あ、でもセシリアに話して良い内容なのかどうかも、悩んでる内容なのかもしれない。
「ユージアは、そういうことをフレアから教えてもらったの?」
「そうじゃなくてね……えぇと…やっぱ、話すの、無理」
ぎゅっと私の肩口に顔を押し付けるように、隠れられてしまった。
照れ方が本当に可愛らしい。
……『性的な』と、分類できそうなことに関しては現状で1番ユージアに触れさせたくない内容だと思っている。
ルークに続きフレアまでやらかしたかと、内心がっくりしてるところなのですが……。
顔を真っ赤にしつつ、私にどう話したものかと困ったように悩みつつの態度を見ていると、やっぱりユージアは優しいんだなと思う。
自分の嫌なことであっても、まずはちゃんと相手の状況を思いやってからの言動が多いんだよね。
「ん~?何?ユージアはそういうことに興味のあるお年頃なのかしら?」
「違うよ!って……セシリアは知ってるの?」
「具体的に何を?と聞きたいところなんだけど…まぁフレアが喋ったことであれば、私が知ってることだと思うよ?本当に何を聞いてきたの?」
「……」
またもや黙り!
そんなに言いにくいことかぁ……何を言ったんだろう。
拒否されても教えるべきだったか、もしくはルークにお願いすべきだったなぁ……とちょっと反省した。
「何を聞いたのか、物凄く不安だから、私が最初から教え直したいところなんだけど……」
「それはっ……」
がばっと顔を上げたユージアと目が合う。
相変わらずの耳や首まで真っ赤にさせて、潤む金の瞳。可愛すぎる。
「イヤなんだよね?……ユージア、あのね、もう一度言うけど、私が教えたかった、覚えて欲しかったのは『身体の洗い方』なのね。これは本当は3歳~5歳くらいの間に、お母さんやお父さんとか、一緒にお風呂に入る時に教えてもらうものなのね。最初は1人でお風呂なんて危ないものね?」
「うん…知らなかったから、教えようとしてくれたんでしょ?」
「そうだね。ただ、閨事とかそう言うお話に関しては、本当なら思春期っていってね、そうだなぁ…ユージアのいつもの姿の……10代過ぎたあたりから、学校の先生……というか授業だったり、同性の親から徐々に教わったりしていくものらしいの」
「同性の親……」
あ、ルークには素直に聞けないよなぁ。
思いっきり変態扱いしてるし。
でもさ、あれでも一応ユージアのお父さんだし、そもそも、ユージアの下にも兄妹いるって言ってたよね?
そういう意味ではしっかり大人なんだから、参考にはなるんじゃないのかなぁ。
って、あれ?その割には、さっきの態度とか…あれ?……ルークの照れっぷりがやたらに可憐に見えてきたぞ?あれあれ?
まぁ、これは後で考えるか。
ひとまずはユージアの誤解(?)を解かないとね。
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