異世界で『索敵』スキルが最強なの? お前らの悪事は丸っと全てお見通しだ!

花咲一樹

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第四章(最終章)

第73話 幸せな時間

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 宇宙からの脅威が消えて一月ひとつき、其の日は青く澄み渡る空が広がり、春の暖かい光が色とりどりの春の花を照らし、多くの人々が今日の記念すべき日にラグナドラグーン王国の王都ラインハイネに集まっていた。

 余りにも多くの人が集まった事により、街への入場は一部の人達を除き規制された。入れなかった人達は城壁外に待つ事となるが、待ってましたとばかりに商人達が出店を開き、城壁外市場となって賑わいを見せる。

 ◆

 ノワールの塔の運営本部には新藤君と如月君がいた。

「如月、城壁の方はどうだった?」

「なんとか間に合いそうだよ。西側のスクリーン用音声に発生していたトラブルも解決した。高山さん達はどうなった?」
「分からない(苦笑い)」
「え!?」
「試着に行ったきり音沙汰無しだ」
「そうか(苦笑い)。ライト達は写真撮影に入ったのか?」
「ああ、時間的には入っているはずだが」

 ◆

「高山さん、そのドレス綺麗~」
「渡辺さんも綺麗だよ」

 ナイトウィングスの女の子達は挙式に出る為の衣装選びで盛り上がっていた。

「アルフィーナ様と彩月さんのウェディングドレス綺麗なんだろうな~」

 山梨さんが瞳を輝かせている。

「高山さんもそのうち着れるんじゃない?」

 芳川さんが然り気無く言ってみた。

「えっ?私?誰と?」
「相沢君」
「あ、あ、あ、あぃざわ~~」

 高山さんの頬がまっ赤に染まる。

「沢岸さんもそう思うよね」
「うん、うん。何だかんだで仲いいもんね~」

「あ、あ、あたしよりホラ、岡本さんの方が~」
「でへへへ~。来月には式を挙げようって敦士がいうんだよね~」

「じゃあ白山先生とダブル挙式とかいいんじゃない?ね、白山先生~」

 芳川さんが白山先生に振る。

「は、はひ?」
「先生~噛まないでよ~。て言うか胸元出し過ぎじゃ有りませんか~」

 芳川さんは自分の胸元を押さえて先生の胸元を覗きこむ。

「其れを言うならキャサリンさんですよ~。その爆弾は反則です~」

 渡辺さんはキャサリンさんの大きく開けた胸元から、大きくはみ出そうとする胸に指をさした。

「「「そうです、そうです、キャサリンさん反則です~!」」」

 女の子達がキャサリンさんの大きな胸に一斉に抗議する。キャサリンさんは「えっ、えっ」と胸を隠そうとするが、その隠す腕からもはみ出そうとしている其の胸は破壊力抜群だった。

 ◆

「そ、そこ、気持ちぃ良い~」
「サツキサン、今日は頑張って下さいね」
「イエス、茜音様。ですので、もうちょっと上の方も」
「ここらへんですか?」

「そう、其処です~♥。良い~です~♥」
「サツキサン、ありがとう」

「?」

「サツキサンがみんなを幸せにしてくれた。彩月ちゃんも葵ちゃんも、私も……」
「イエス、茜音様。サツキサンの溢れ出る愛の力はマスターを通じて、皆様とシンクロハーモライズしています」

「あはっ、そうだよね~。今日はもっとサービスしちゃいますよ~」
「あっ♥、あ~~~~ん♥♥♥」

 ◆

「済まないな葵、こんな時に」
「いえ、オリヴィア様」

 フォレストグリーンのドレスを着たオリヴィア様とコバルトブルーのドレスを着た葵さんは訓練場にいた。

「アルフィーナ様の純白のドレス姿を見てから、心に何か疼くものがあってな」
「私も彩月さんのウェディングドレス姿を見て、じっとしていられない気持ちですので」

 ガシッ!

 二対の剣が交える音が訓練場に響く。

「我が一族は強き者に心を引かれる」
「剣の道を極めれば道が見えると信じてた」

 ガシッ!

「でも其れだけではダメだ!」
「私は知ってしまった!」

 ガシッ!

「アルフィーナ様のような笑顔が欲しい」
「彩月さんのように幸せになりたい」

 ガシッ!ガシッ!

「ライトを愛したい!」
「光斗さんに愛されたい!」

 ガシッ!ガシッ!ガシッ!

「ライトと」「光斗さんと」
「「結婚したーーーーーーいッ!!!」」

 ガシーーーーンッ!

 二対の剣が蒼天の空に高く高く舞い上がった。

 ◆

「お元気ですか、魔人国女王様」
「此れは此れは、お元気そうですね。マドラキア帝国初の女帝陛下様」

 来賓控えの間では二人の女王が、一見穏やか挨拶を交わしていた。

「女帝陛下は随分と華美なドレスですね。本日は世界中から来賓が来ると聞いています。良いご縁が有ると良いですね」
「女王様もお化粧ののりが随分と良いようですね。女王様なら殿方のハートを射抜くもお手の物かと」

「いえいえ、私には心に誓ったお方がいますので」
「わ、私も我が帝国を任せるに値する方がいますので。あっ」

 カトレア女帝様は1枚の写真を手元から落とした。

「いけない、いけない、大切なライト様との思い出のライブコンサートの写真が」

 コメカミがピクッとするマリアベル女王様……。

 マリアベル女王様はハンドバッグをまさぐり、1枚の写真を取り出した。

「クリスマスパーティーでのライト様とのツーショット、ツーショット、ツーショット写真です。ホント写真って凄いですね」

 カトレア女帝様のコメカミがピクッピクッとひきつる。

「本当ですね。ライト様達の技術には舌を巻きます」

 二人の女王が放つオーラによって来賓控えの間は、それはもう物凄~く和んでいたとか?

 ◆

「わ、私が斯様かようなドレスを……宜しいのでしょうか」

「メイア。貴女がライト様をお城に連れて来た事が、今の私の幸せに繋がっています。貴女には本当に感謝しています」
「しかしこのドレスは……」

 ウェディングドレスを着たアルフィーナ王女が、ウェディングドレスを着たメイアさんに感謝の気持ちを伝えていた。

 彩月はメイアさんの胸に薄いピンクのバラのコサージュを着ける。

「此れを着けておけば大丈夫なんですよ」

 真っ白な衣装は花嫁に限られているのでワンポイトの色を彩月は着けた。

「し、しかし、ウ、ウェディングドレスは……」

 メイアさんはそれでも遠慮しているが……。

「光斗君がみんなでウェディング着れないかなって言ってきたんです」
「ライト様が……」

「ほら、ルミナ様とセシリちゃんは後5年はかかるから」
「あ、ありがとうございます。アルフィーナ様、サツキ様……」

 メイアさんの瞳は涙が溢れ、その涙が頬を伝う。アルフィーナがハンカチで優しく拭う。

「今日はみんなで幸せになりましょう」
「はい……」


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