虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ

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【第一部】国家転覆編

31)決戦前夜

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 王族と上位貴族の面々は、上がってくる「クランストン辺境領に反乱の兆しアリ」という報告を軒並み無視していた。それは自分たちが兵を出し、戦場に立てば辺境の人間程度、簡単に蹴散らせるとの驕りでもあり、上位者としてのプライドでもあった。

 辺境伯という肩書を持てども、所詮は子供。生かさず殺さずで金銭面も物資面も搾取済みである。そんな辺境に何ができるのか――。

 しかし、それは間違いだった。今やクランストン辺境領には、他国の金や兵が集まり、ガゼッタ王国内の下位貴族が次々と物資を支援している。

 王族と上位貴族はグレン・クランストン辺境伯を侮りすぎた。グレンと言う一人の少年の生き様を。

 その事を後悔する日はすぐそこまで迫っていた。
 

☆☆☆


 アルチェロの私兵を組み込んだクランストン辺境伯軍は王都へ向けて旅立って行った。来る貴族会議当日に向けて。

 クランストン辺境領民には「他貴族と大規模演習がある」と表向きの説明がなされ、グレンもその名目を他貴族と王都の騎士団に申請を出していた。幸いにして、却下されることもなく、スムーズに全て承認が通っている。

「まさかすんなり申請が通るとは思いませんでしたぞ」
「どうも、アルチェロ殿下側が裏で手を回してくれたようです」

 厳重に護衛されている馬車の中で会話を交わすのは、グレン・クランストン辺境伯その人と、グレンの申し出に賛同したライサーズ男爵であった。
 グレンの言葉に、ライサーズ男爵は重く頷く。

「他の下位貴族も、予想以上に我々の賛同者が出ているとか……」
「ええ。もともと、我が辺境領で働いていた補佐官や騎士などが計画を知り、家に掛け合うなり秘密裏に協力を申し出てくれるなり、様々ありましてね……」

 馬車の中で、なおかつ、護衛兼御者として馬車の御者席に座っているドーヴィが防音の魔法をかけてくれているとわかっていても、グレンは声を潜めた。眼帯に覆われていない赤色の瞳が瞬く。

「……私も、自領である辺境ばかりに目を向けていましたが。他の下位貴族や平民達も、相当に上位貴族や王族に……不満を持っていたようで」
「それは……そうでしょうなぁ。重税や貴族の横暴に耐えられずに逃げ出した難民の話もよく耳に入ります。どうしても私の領やクランストン辺境伯の領までは辿り着く難民も少ないから、あまり実感も湧かなかったのでしょう」
「平民だけでなく、メイドとして奉公に出していた娘が上位貴族の無体に晒されたという話も聞こえるようになりました。……これまでも少なからずあったのでしょうが、みな、口を閉ざしていたのかと……」

 憂いを込めたグレンの言葉に、ライサーズ男爵も眉をひそめて同意を示す。

 ガゼッタ王国の王族と上位貴族は、わかりやすく言えば調子に乗っていた、のである。自国を守る結界のおかげで守備に力を割かず、全て他国を侵略するための力に振り分け。その力で、連戦連勝……となれば、自らの力を過信し、増長する姿に繋がる。

 実際、上位貴族の当主たちは軒並み、魔法に秀でた人間達だ。歴史の浅いクランストン家が辺境伯という地位に就いているように、貴族の序列もある程度は魔力の多さで決まる。故に、王族をトップとして、続く上位貴族もそれぞれが膨大な魔力の持ち主であった。
 
 下位貴族はそういった上位貴族に序列の面でも、金銭や物資の面でも、魔力という武力の面でも全く敵わない。平民は言わずもがな。故に、誰もが口を噤んで上位の人間の気まぐれをじっと耐え忍ぶしかなかったのだ。嵐が過ぎ去るのを待つがごとく、じっと。

「クランストン辺境伯が着けた火は、間違いなくこの王国を飲み込みますよ」

 ライサーズ男爵は低い声でそう言った。グレンも重く頷く。

 自分が思う以上に似たような境遇に苦しめられていた人間は多く……そして、誰もが、同じように不満を抱きつつも諦めていたことを知った。どこまでドーヴィが言うところの「俺より数百倍も頭がいい悪魔」がかかわっているのかグレンは知らないが、グレン率いる反乱軍が予想以上に支持を集めていることは間違いない。

 王族や上位貴族が下々の者を見下すあまりに、注意を払っていないところもグレン達に非常に優位に働いた。

(たぶん、下位貴族の反乱なんて、魔法で一発だと思ってるんだろうな)

 反乱の際にグレンが担う役目は、最も強者である王族と上位貴族を仕留めること。以前のグレンであれば、それは難しい事だったが――今の、悪魔の力を身に着けたグレンならば、できる。 

(むしろ、手加減をするのが大変だ)

 グレンは眼帯に覆われた右目を撫でた。悪魔の瞳、とドーヴィに教えられ、封じられたままの右目。魔法を使うと、右目が熱を持つことに気が付いたのは、だいぶ前のことだ。悪魔の魔力が基になって呼応しているのだろう、と言われたが……まるで、ドーヴィが一緒になって魔法を使ってくれているようで、少しだけグレンは楽しく思っている。

 王都へ出立するまでの間、グレンは多忙の合間を縫ってドーヴィと魔法制御の訓練に明け暮れた。前と同じ感覚で、と思っていても、内から溢れる魔力の強さが尋常ではない。少しの魔法でも、魔の森の魔物どころか危うく木立ごと焼き払う羽目になるところであった。

 手加減をしないと、王族と上位貴族を跡形もなく吹き飛ばしてしまう。それでは、いろいろと困る、とアルチェロ側の悪魔からドーヴィ宛てにクレームが来たらしい。

 反乱を終結させる最も早い手は、『王の首を掲げる事』だとその悪魔は主張した。血生臭い話だが、多くの人が見知っている顔、そしてこの国の象徴である王の首を持ち帰るところまでがグレンの仕事だ。他の上位貴族についても、「生きてるならそれはそれで使い道が多い」だとか……。その話をグレンにしたドーヴィは何とも嫌なものを見たと言わんばかりのしかめっ面をしていたが。

「……おお、本日の野営地に到着したようですな」

 しばし、思考の海を漂っていたグレンはライサーズ男爵の言葉に意識を引き戻された。がたごと、揺れていたはずの馬車は静かに止まってる。

 今日の野営を済ませれば、明日はついに王都まで。軍は王都の城壁を前に駐留し、グレンとその護衛騎士のみが王都入りする手はずになっていた。駐留する軍の指揮官にはライサーズ男爵を任命してある。故に、ライサーズ男爵とグレンの乗り合いは今日が最後であった。

「クランストン辺境伯」

 二人きりの馬車の中、ライサーズ男爵が口を開いた。武骨な手をグレンに向かって差し出す。

「ご武運をお祈りしております」
「……こちらこそ。ライサーズ男爵、後ろは任せます」

 グレンはその手を力強く握り返した。


☆☆☆


 野営地で護衛騎士たちと夕食を共にし、他の兵士たちにも鼓舞のために顔見せをし、そして味方を安心させるために「いかに自分が優れた魔術師であるか」を証明する魔法ショーを行い……と、忙しく動き回ったグレンはようやく、寝床代わりにしているクランストン辺境家の馬車に辿り着いた。

「ふぅ」
「お疲れの様だな」

 護衛兼子守……ではなかった、護衛兼世話係としての立場がすっかり板についたドーヴィが、馬車の前でグレンを待っていた。見ればすでに護衛騎士の何人かは就寝の準備をしている。

「疲れてる、というより……やっぱり、緊張している」
「お前、これが初陣なんだろ? いきなりでかい戦になったなぁ」
「うむ……ドーヴィ」
 
 ドーヴィが用意してくれた寝袋に体を収めながら、グレンが小声で話しかけた。

「なんだ?」
「寝る前に、少し喋りたくて」
「……待て、ホットミルクを用意してくる」

 ドーヴィはずっと夜番を引き受けている。クランストン辺境領の護衛騎士たちの間には、グレンが夜、魘されている事やまだ定期的に魔力譲渡が必要な事も知れ渡っている。そのため、ドーヴィは夜番を引き受け、日中は御者をするか馬車に乗って睡眠を取ってもらう、というのが常になっていた。とは言え、ドーヴィはそもそも睡眠を必要としないため、眠ったふりをしているだけだったが。

 通りかかったとある男爵領で、秘密裏に渡された食料の中には新鮮な牛乳もあった。栄養のある食料を道中で調達できることほど、ありがたいことはない。
 その食料に、男爵たちの想いが乗っている事をグレンは知っている。王城にていわれなき罪を着せられ行方不明になった娘の仇をどうか、と血走った眼と共に、強く両手を男爵に握られたことを思い出す。

 ドーヴィから渡されたホットミルクがたっぷりと入った木製のカップを両手で包み、グレンは息を吐いた。

「大丈夫か、グレン」
「ああ。大丈夫だ。……まさか、こんな大事になるとは思ってなくて」

 グレンは困ったように眉を顰めつつ、小さく笑いを零した。

 気が付けば、グレンが旗頭となった反乱軍には多くの下位貴族、多くの平民達が賛同してくれている。クランストン辺境領の民達も、グレンが何を成そうとしているのかは察している様だった。納税以外に、定期的に差し入れとして城へ様々なものが届くのがその証拠だ。

「……怖いか、グレン。今、お前の肩にはクランストン辺境領だけではなくて、このガゼッタ王国の全てが乗っていると言ってもおかしくねえ」

 年齢の割に小柄で、寝込んだこともありより一層薄く、華奢とも言えるグレンの肩。グレンはその肩を震わせることなく、ホットミルクを口に運び、喉を潤してから口を開いた。

「そりゃあ、僕だって怖いさ。だけど、僕はもう一人じゃない。いろんな人がそばにいてくれるってわかったから」
「……そうか」
「怖くても、みんながいるならまだ立てる。それに、立てなくなったら、またドーヴィが立たせてくれる。そうだろう?」

 ちら、とグレンは周囲を気にするようなしぐさをしてから、ドーヴィに肩を寄せた。察したドーヴィが二人の周囲に幻惑の魔法を張り、グレンの小さい肩に手を回す。小柄なグレンはドーヴィの片腕にすっぽりと納まった。

 その様子に、ドーヴィはふっと小さな笑い声を立てる。不器用で甘え方を知らず、他人に頼ることができなかったグレンが。こうしてドーヴィの肩に頭を預け、寄りかかってくれている。

「そうさ、お前が望むなら俺は何回だってお前を立たせてやるし、守ってやる」
「ふふふ、それなら僕は怖くない」
「そりゃあ良かった。でもな、お前、無茶はするなよ。死ぬまで我慢してたら手遅れだろうが」
「……善処する」

 ぷく、と子供の様に頬を膨らませたグレンのほんのり赤く染まった頬を、ドーヴィは指で突いた。空気が漏れる風船のようにグレンが口から息を吐いて膨らんだ頬を元に戻した。くすくす、密やかな笑い声がどちらともなく二人の間に上がる。

「なあドーヴィ」
「なんだ」
「来てくれてありがとう。ドーヴィが来てくれたから、ここまで来れた」

 そう言って、グレンは伸びあがってドーヴィの頬にちゅ、とキスをした。ドーヴィが見返せば、グレンは照れたように目を細めつつも、嬉しそうに笑っている。

「それを言うなら、俺を呼んだお前がいたから、だな。ここまで……こうやって反乱を起こすほどの人が集まるまで。俺は手を貸しただけにすぎねえ。全部、始まりはお前だ、グレン・クランストン辺境伯」
「……そうだろうか」
「そうだとも。お前が俺を呼んだ、それだけじゃない。お前が立派に辺境伯当主を務める姿をみなが見ていたから、お前を支えようって集まってくれたんだ。ここにいるやつらは全員、そう、俺も含めて全員、お前が呼んだ」
「僕が……」

 ドーヴィはグレンと契約を交わした時のことを思い出す。そう、あの時も「辺境伯当主として魔物退治をする姿を民に見せなければならない」とグレンは言い張って、ドーヴィを従えて馬に乗って自ら魔の森へと出向いていた。

 その姿を、クランストン辺境領の領民も、メイドや元騎士団の団員も、補佐官も、じいやとばあやも。皆が、見ていた。

「そうだグレン。お前がやってきたことは、全部ここに繋がってる。無駄じゃない。それを、誇れ」
「……そうか。僕のやってきたことは、無駄じゃなかった……」

 そっか、そう小さく言って、グレンは目を伏せた。封印されていない片目から、ぽろり、と涙が零れ落ちる。それをドーヴィは指で掬い、涙が湧いてくる目尻に唇を寄せる。

「グレン。明日で全て決めろ」
「……ああ。僕が、決めてくる。ドーヴィ、明日も守ってくれ」
「わかってる。全く、また死なれちゃ構わねえからな」

 グレンが文句を言う前に、ドーヴィはその口を自らの唇で塞いだ。角度を変えて、もう一度。触れるだけの、ささやかな口づけ。

「俺はお前が18歳になるまで、我慢してるんだからな? 死ぬなよ」

 そう言ってじっとドーヴィはグレンの片目を覗き込んだ。グレンは見る間に顔を赤くした後に「僕も、期待している」と絞りだすように言って、ドーヴィの唇に噛みつくようにキスをした。
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