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第149話 住居環境を調べよう
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賑やかなお昼を終えたボクは次の仕事に取り掛かることにした。
ミリアムさんの精霊体を利用して研究所のメンバーの身体を用意することにしたのだ。
「ミリアムさん、研究所のメンバーの身体のことなんですけど」
「主、どうされましたか?」
「ミリアムさんの扱っている精霊体とボクの星光結晶を利用して新たな身体を作ろうと考えているんですけど」
通常の精霊体では混沌にいた研究員たちの力には耐えられないかもしれない。
なので、十分に耐えられるように星光結晶を埋め込む形で新たな種族としての身体を用意しようと考えたのだ。
「なるほど、確かにそれなら強靭な身体を用意することが出来そうですね。【亜神】としての彼らをそのまま受け入れるには、精霊の身体は脆弱すぎますから」
一通り説明した結果、ミリアムさんにも理解してもらうことができた。
あとはこれを実践するだけなのだが……。
「人数は聞いて、その分の星光結晶は用意してあります。教授も肉体を得たいということなので教授用の肉体も用意することになりましたけどね」
教授の肉体も用意するという話をした瞬間、ミリアムさんが驚いた顔をした。
「かの御仁は他の者の何倍も強力な力を持っているでしょう。となりますと、精霊王クラスでないと厳しいかもしれません」
ミリアムさんは少し難しそうな顔をしているけど、何とかする案はあるのだ。
「はい。なので妖種化させます」
「よろしいのですか?」
ボクの話を聞いて真剣な表情になるミリアムさん。
「眷属である以上は大丈夫です。それに、ボクの系列であれば星光結晶とも相性はいいはずです」
妖種化によるさらなる強化で必要用件を満たそうというのだ。
「わかりました。素体の用意はお任せください。それと種族名はどうされるのですか?」
ボクはミリアムさんに星光結晶を手渡しながらこう言った。
「【研究所】なので【インスティテュート】にします。直訳ですけどね」
「舌を噛みそうな名前ですね」
「はい。30回噛みました。今のは奇跡の1回です」
かっこついたからいいものの、事前に練習した結果30回連続で舌を嚙んだのは辛い思い出だ。
「ではお預かりします。使い方は埋め込むだけでいいのでしょうか?」
「はい。身体に当てることで勝手に融合します。融合後は実体が消えるので心臓の辺りに埋め込んでおいてください」
「わかりました」
これで用事は1つ終了した。
これで研究所専用種族を用意することができたことになる。
「さて、次は新しい眷属の受け入れ準備ですね」
先日面接をした妖種立ちの受け入れ準備を整えなければいけない。
住むのは日本でも妖精郷でも新世界でも構わないのだが、職場兼住居は用意しなければいけない。
と言っても仕事らしい仕事はないんだけどね。
「新しい眷属の方はどのようなことをなさるのですか?」
興味津々な様子のミリアムさんはボクに眷属たちのことを尋ねてくる。
「う~ん。仕事はないです。ただボクとの繋がりを得ることによって眷属は加護を得られます。逆にボクは眷属から忠誠心と信仰心を得ることができるんです。ただ仕事がないというのもなんなので、こちらに来たらやりたいことをやってもらえればいいかなと思ってます。寝ててもいいですしね」
たとえニートになったとしてもボクにはプラスなので影響はまったくないのだ。
ニートでもいいから眷属になりたい君、今すぐボクに連絡してほしい。
「そういえば、精霊たちは住居の要望とかないのですか?」
「そうですね、今のところ要望は出ていませんね。実体がある精霊は飲食もしますが、水回りもほかの世界より優れているので特に困ることはないようです」
精霊側に不満が内容なのでもうしばらく様子を見てもらうことにするとしよう。
逆に、要望があればいつでも気軽に伝えてほしいところである。
「些細な要望でもいいので、何かあったら教えてください。カスタマイズはフェアリーノームの領分ですが、自作するというのもありです。たとえば、ちょっと階段の角度が~なんていう些細な相談でも構いません」
働いてもらうのだからいい見返りは必要。
なので、お給料や物資類、生活環境全般の面倒は見るつもりでいる。
「わかりました。何か居心地を改善したいと思っている者がいないか聞いてみます」
「お願いします」
ミリアムさんは精霊担当なのでたくさん意見を集めてくれることだろう。
「主、妖狐族から要望は何か出ていないのですか?」
逆に今度はミリアムさんから質問が出た。
「ありますよ? なので色々と改善しています。とはいっても些細なものがほとんどですけどね。座るときに尻尾を痛めない椅子が欲しいとか、抜け毛の処理がしやすい床がいいとかそう言う類の物ばかりです」
「なるほど」
妖狐族の悩みなんて尻尾の有無と耳関連、あとは臭いや身体を伸ばせるかどうかくらいしかないのだ。
なので、基本的に狭い部屋には妖狐族を配置しないほうがいいだろう。
広ければその分妖狐族のストレスは軽減されるのだ。
しかし問題もあって、一人に体育館くらいの広さの部屋を与えると逆にストレスになってしまう。
なので、ほどほどの広さを用意してあげることが大事なのだ。
「妖種という種は面白いのですね」
「変わった人が多いのはありますけど、そうですね。面白いといえば面白いかな? 人間より色々なことがわかりますから」
実際ボクが人間だった時と比べると、知らなかったものが多かったんだと気づかされてしまった。
日本には随所に人間に変化した妖種がいるし、正体を隠しながら一緒に絡んだりしていた。
見た目は老齢なのによく見てみると若い妖種だったりする人もいるので、人間に気を遣っている妖種もいるのだと感じることもあった。
まぁこれらは結局、人間側に受け入れる余力がないからともいえるわけだけど……。
「なるほど。もう少し妖種のことをよく観察してみることにします」
「はい。そのほうがよくわかると思います」
観察してから関わり合うほうがお互いに得かもしれないからね。
「遥様~」
「ん?」
ミリアムさんとの話が一区切りついたころ、どこからともなく聞き覚えのある声が響いてきた。
「んん~?」
周囲をじっくり調べてみるがどこにいるのかわからない。
「主、前方右奥です。鈴さんですね」
ミリアムさんに言われた方向をじっくり見てみる。
すると、大きな木の陰に隠れるように御堂鈴(みどうすず)さんがこちらを見ていた。
「鈴さん見つけました。でも小さいから見落としやすいですね」
小柄な鈴さんは見つけづらいのだ。
ボクは一旦ミリアムさんと別れて鈴さんの場所へと向かった。
すると鈴さんは大きな木の陰で身を隠すようにしながらボクを待っていたのだ。
「鈴さん見つけました。どうしました?」
鈴さんは若干俯いている。
何かあったんだろうか?
「遥様。鈴、寝ぼけててお部屋の壁壊しちゃった」
「あら。怪我はありませんでしたか?」
「ん、大丈夫。でも雫ちゃんに怒られた」
「それはご愁傷さまです。でもちゃんと言えて偉いので取りなしてあげます。修理はすぐに終わりますから気にしないでくださいね?」
どうやら四宮雫(しのみやしずく)さんに叱られてしまったようだ。
ボクは鈴さんの金髪を撫でながらそう言ってあげた。
すると、ぴょこんとでた狐耳がピコピコ動くのが見えたのだ。
可愛らしい。
「元気、出ましたか?」
なんとなく眠そうに目をトロンとさせている鈴さんに声を掛ける。
「安心する」
「そうですか。じゃあもう少しこのままで」
こうしてボクは鈴さんが落ち着くまで頭を撫でてあげるのだった。
ミリアムさんの精霊体を利用して研究所のメンバーの身体を用意することにしたのだ。
「ミリアムさん、研究所のメンバーの身体のことなんですけど」
「主、どうされましたか?」
「ミリアムさんの扱っている精霊体とボクの星光結晶を利用して新たな身体を作ろうと考えているんですけど」
通常の精霊体では混沌にいた研究員たちの力には耐えられないかもしれない。
なので、十分に耐えられるように星光結晶を埋め込む形で新たな種族としての身体を用意しようと考えたのだ。
「なるほど、確かにそれなら強靭な身体を用意することが出来そうですね。【亜神】としての彼らをそのまま受け入れるには、精霊の身体は脆弱すぎますから」
一通り説明した結果、ミリアムさんにも理解してもらうことができた。
あとはこれを実践するだけなのだが……。
「人数は聞いて、その分の星光結晶は用意してあります。教授も肉体を得たいということなので教授用の肉体も用意することになりましたけどね」
教授の肉体も用意するという話をした瞬間、ミリアムさんが驚いた顔をした。
「かの御仁は他の者の何倍も強力な力を持っているでしょう。となりますと、精霊王クラスでないと厳しいかもしれません」
ミリアムさんは少し難しそうな顔をしているけど、何とかする案はあるのだ。
「はい。なので妖種化させます」
「よろしいのですか?」
ボクの話を聞いて真剣な表情になるミリアムさん。
「眷属である以上は大丈夫です。それに、ボクの系列であれば星光結晶とも相性はいいはずです」
妖種化によるさらなる強化で必要用件を満たそうというのだ。
「わかりました。素体の用意はお任せください。それと種族名はどうされるのですか?」
ボクはミリアムさんに星光結晶を手渡しながらこう言った。
「【研究所】なので【インスティテュート】にします。直訳ですけどね」
「舌を噛みそうな名前ですね」
「はい。30回噛みました。今のは奇跡の1回です」
かっこついたからいいものの、事前に練習した結果30回連続で舌を嚙んだのは辛い思い出だ。
「ではお預かりします。使い方は埋め込むだけでいいのでしょうか?」
「はい。身体に当てることで勝手に融合します。融合後は実体が消えるので心臓の辺りに埋め込んでおいてください」
「わかりました」
これで用事は1つ終了した。
これで研究所専用種族を用意することができたことになる。
「さて、次は新しい眷属の受け入れ準備ですね」
先日面接をした妖種立ちの受け入れ準備を整えなければいけない。
住むのは日本でも妖精郷でも新世界でも構わないのだが、職場兼住居は用意しなければいけない。
と言っても仕事らしい仕事はないんだけどね。
「新しい眷属の方はどのようなことをなさるのですか?」
興味津々な様子のミリアムさんはボクに眷属たちのことを尋ねてくる。
「う~ん。仕事はないです。ただボクとの繋がりを得ることによって眷属は加護を得られます。逆にボクは眷属から忠誠心と信仰心を得ることができるんです。ただ仕事がないというのもなんなので、こちらに来たらやりたいことをやってもらえればいいかなと思ってます。寝ててもいいですしね」
たとえニートになったとしてもボクにはプラスなので影響はまったくないのだ。
ニートでもいいから眷属になりたい君、今すぐボクに連絡してほしい。
「そういえば、精霊たちは住居の要望とかないのですか?」
「そうですね、今のところ要望は出ていませんね。実体がある精霊は飲食もしますが、水回りもほかの世界より優れているので特に困ることはないようです」
精霊側に不満が内容なのでもうしばらく様子を見てもらうことにするとしよう。
逆に、要望があればいつでも気軽に伝えてほしいところである。
「些細な要望でもいいので、何かあったら教えてください。カスタマイズはフェアリーノームの領分ですが、自作するというのもありです。たとえば、ちょっと階段の角度が~なんていう些細な相談でも構いません」
働いてもらうのだからいい見返りは必要。
なので、お給料や物資類、生活環境全般の面倒は見るつもりでいる。
「わかりました。何か居心地を改善したいと思っている者がいないか聞いてみます」
「お願いします」
ミリアムさんは精霊担当なのでたくさん意見を集めてくれることだろう。
「主、妖狐族から要望は何か出ていないのですか?」
逆に今度はミリアムさんから質問が出た。
「ありますよ? なので色々と改善しています。とはいっても些細なものがほとんどですけどね。座るときに尻尾を痛めない椅子が欲しいとか、抜け毛の処理がしやすい床がいいとかそう言う類の物ばかりです」
「なるほど」
妖狐族の悩みなんて尻尾の有無と耳関連、あとは臭いや身体を伸ばせるかどうかくらいしかないのだ。
なので、基本的に狭い部屋には妖狐族を配置しないほうがいいだろう。
広ければその分妖狐族のストレスは軽減されるのだ。
しかし問題もあって、一人に体育館くらいの広さの部屋を与えると逆にストレスになってしまう。
なので、ほどほどの広さを用意してあげることが大事なのだ。
「妖種という種は面白いのですね」
「変わった人が多いのはありますけど、そうですね。面白いといえば面白いかな? 人間より色々なことがわかりますから」
実際ボクが人間だった時と比べると、知らなかったものが多かったんだと気づかされてしまった。
日本には随所に人間に変化した妖種がいるし、正体を隠しながら一緒に絡んだりしていた。
見た目は老齢なのによく見てみると若い妖種だったりする人もいるので、人間に気を遣っている妖種もいるのだと感じることもあった。
まぁこれらは結局、人間側に受け入れる余力がないからともいえるわけだけど……。
「なるほど。もう少し妖種のことをよく観察してみることにします」
「はい。そのほうがよくわかると思います」
観察してから関わり合うほうがお互いに得かもしれないからね。
「遥様~」
「ん?」
ミリアムさんとの話が一区切りついたころ、どこからともなく聞き覚えのある声が響いてきた。
「んん~?」
周囲をじっくり調べてみるがどこにいるのかわからない。
「主、前方右奥です。鈴さんですね」
ミリアムさんに言われた方向をじっくり見てみる。
すると、大きな木の陰に隠れるように御堂鈴(みどうすず)さんがこちらを見ていた。
「鈴さん見つけました。でも小さいから見落としやすいですね」
小柄な鈴さんは見つけづらいのだ。
ボクは一旦ミリアムさんと別れて鈴さんの場所へと向かった。
すると鈴さんは大きな木の陰で身を隠すようにしながらボクを待っていたのだ。
「鈴さん見つけました。どうしました?」
鈴さんは若干俯いている。
何かあったんだろうか?
「遥様。鈴、寝ぼけててお部屋の壁壊しちゃった」
「あら。怪我はありませんでしたか?」
「ん、大丈夫。でも雫ちゃんに怒られた」
「それはご愁傷さまです。でもちゃんと言えて偉いので取りなしてあげます。修理はすぐに終わりますから気にしないでくださいね?」
どうやら四宮雫(しのみやしずく)さんに叱られてしまったようだ。
ボクは鈴さんの金髪を撫でながらそう言ってあげた。
すると、ぴょこんとでた狐耳がピコピコ動くのが見えたのだ。
可愛らしい。
「元気、出ましたか?」
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