５歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか？--

そういえば彼らは？

「・・・すっかり忘れてたな・・・」

「どうしたの？」

　今は一連の変態事件も収まり、勇者召喚の方も落ち着きを取り戻しつつあり、美樹さんと旦那さんと話し合いをしながらのジョージの店で新作試食会だ・・・

「いえね？ボクが異世界から異世界に勇者召喚された際に、ソレより少し前に一緒に旅してた家族と離れ離れになっているのを・・・さっき思い出したんです」

「「・・・」」

「そんな目で見ないでくださいよ・・・元々別行動を取ってるときに起こったことで、彼らには異世界の壁を超えて感知したり、来たり呼んだりもできないので・・・・ってことで、呼んでみてもいいですか」

　召喚魔法だ・・・ワードスキルも使って安全に・・・

「と言うわけで、久々のワードスキル！あ～んど召喚対象指定！か～ら～の～召喚！」

　召喚対象は勿論【ポチ】【香織】【ミネルバ】だ・・・が、その結果は予想以上にショッキングな結果となっていた


「「「・・・」」」(ボクと美樹さんと旦那さん)

「「「・・・」」」(ポチと香織とミネルバ)

「えっと・・・指定送還・・・【ポチ】【香織】【ミネルバ】・・・」

　気まずい・・・この空気は気まず過ぎる・・・まだ営み中の美樹さん夫婦を喚んだ方が・・・笑い話で終われたのに・・・なんでだ？？？
　首を回して美樹さん夫婦を見ると、顔を赤くしお互いを見つめ・・・手を取り合って・・・

「ソコ！盛ってんじゃない！盛るんなら他所でやってくれ！」

　そそくさと店を出て行く夫婦・・・

「まったく・・・自分の娘が大変なことになってるってのに・・・」

　政府に監禁されてるんだけどね・・・

「ショウく～ん？ワタシの店でな～にをしてるのかなぁ～？」


　そう・・・ここはジョージの店だった・・・

「ご、ごめん・・・この肉置いて行くから、1週間で何か作ってみてよ！？味は保証するから！」

　そう言って謎肉Cドラゴンを50kg置いてそそくさと店を出た・・・

「ったく・・・あいつらは・・・」

　再召喚の準備を整えつつ、着替えや落ち着きの時間を十分に与えた上で・・・

「『指定召喚』・・・よ！元気・・・だったみたいだな」

　召喚に応じてくれて現れたのはポチと香織とミネルバの3人で、全員綺麗な土下座で現れた・・・

「・・・orz」
「・・・OTZ」
「・・・OTZ」

「気にしなくてもいいよ？忘れてたボクも悪かったし、3人がそう言う関係になったって言うのも・・・喜ばしいことだから・・・ね？」


　そう・・・先程のジョージの店での召喚時・・・彼ら3人は裸でプロレス(夜)していたのだ・・・種族進化で生身を受肉したのかな・・・