【完結 R18】忌み子のたぬき獣人は双子銀狼獣人の偏愛包囲網のなか ~人生あきらめてましたがこんな愛され方は想定外です~

鳥海柚菜

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第五章 安全で安心な檻

25. 二つ乗った天秤の反対側①*

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 一人しか相手にしないと寂しかった?
 ごめんね。複雑といえば複雑だけど、でもわかってくれて嬉しい。
 二人のがあったかい?
 うん、そうだね。ナハヤは今までずっとずっと寂しかったから。俺たちがその分をいっぱい埋めてあげる。
 大丈夫。欲張りなんかじゃないよ。
 ナハヤが今まで奪われてきたもの全部返ってきただけ。
 これは不幸だったナハヤが受け取る正当な対価だよ。過剰なんかじゃない。ずるくもない。
 だいたい、王なんてものは大したことないんだよ。銀狼という面倒な種族にさらに窮屈なだけ。
 みんな勝手に王はこうだって決めてるだけ。外しか見てない。だからどっちがどっちかも興味がないんだ。そんな奴らがなんで言ってるかなんてどうでもいい。
 俺たちは決められた宿命から逃れられないんだから、家でくらいホッとしたい。
 一番大事なのは、俺たちをわかりやすく信じさせてくれて、嘘をつかないでいてくれること。
 それさえあれば、いいんだよ。
 それにナハヤは従わされてきただけだ。
 悪いことかもしれないけどそれは仕方なかったんだよ。
 そんなことは命じたやつが責任を取ればいいんだ。
 気になる?
 じゃあナハヤが何者で何をしてきたなんて、全部俺たちがあげる。
 ナハヤが一人で頑張ることじゃない。
 甘えてほしい。
 守ってあげる。
 愛してる。
 だから、二度と俺たちのそばから離れないでね。
 絶対に。
 二度めは許さないからね。
 もう約束を破ったらダメだよ。
 外は怖いところだからね。


 涙でパンパンに腫れた顔を優しく舐められて、優しく優しく言い聞かせられる。
 どっちが何を言っているかは気にしなかった。
 ただただ染み入るように、彼らに、頼ってと、甘えてと、二度と勝手に出ていかないで、と懇願されることに脳髄が痺れるほどうっとりとした。

 渇望していた、必要とされること、許されること、が全部ここにある。
 全てを凍らせて埋める雪をもうかき集める必要はない。

 代わりにあるのは温かで強い四本の腕。二度と離さないとばかりにガッチリと囲われている。
 それはあの冷たい鉄柵の檻とはまるで違う心地だ。

 ナハヤはそれぞれに腕を絡めて、ほにゃりと笑った。

「あったけえじゃ……愛ってこんな、素敵なんじゃな……」

 *

 久々に二人分の愛撫を受けてトロトロになったところでいつもの恒例が始まりかけた。

「じゃあどっちが先にいれるか決めよう」
「あの……じゃんけん、やめて……」
「「ん?」」

 じゃんけん、の途中まで言いかけていた二人が、手を止める。
 ナハヤは真っ赤な顔をして膝を背中の後ろ側にベッドに突き、上体だけを起こした。

「が、が、かまん、して、ほしくな……ふ、ふたりで……」

 ナハヤが許す一緒には入れないと言っていたし、アルベルトの言葉によれば入るはずだ。

「い、いっしょ……って、おなじだけ、って、約束したで……」

 羞恥に、うぅ、と喉で小さく唸りながら、ナハヤは膝を曲げた足をそろそろと開いて腰を持ち上げた。あまりの恥ずかしさに途中でぎゅうと目を瞑ったし、体を支える腕はブルブルと震えて今にも崩れ落ちそうだ。尻尾が丸まってくるんと股の間に入りそうなのを気力で押し留める。
 どれくらい開けばいいのかがわからず頑張ってガニ股になっていたが、いつまでも反応がない。

 ぷるぷると顔中に入れていた力を抜いてそろりと薄目を開くと、みっともなく開いた足の向こう側で、二人ともが両手で顔を覆って、ピンと立った耳が震えていた。

「え……ぁ、や、やじゃ……違……し、したくなかったが……」
「「ち、違う!」」
「都合がいい夢かと思って!」
「閉じんなって!」

 慌てて足を閉じたナハヤの足首をそれぞれが掴んでまた開かされた。自分ではとてもできない全開の開脚である。

「ひゃぁあっ?」

 尻尾の付け根まで上に向くほどの体勢にされて慌てるナハヤの花園に二人して舌を伸ばしてきた。

「ひっ?んんぅう……っ、ぁ、あっ、ふあぁっ」

 一つが前からほとんど皮を被ることがなくなった花芽を舌先で執拗に転がし焼けるような鋭い快楽を与え、一つが後ろから蜜洞の甘露を舐め啜りグニグニと膣壁を柔らかく刺激して深く痺れるような快楽を。

 その間も指で乳首を摘み上げ引っ掻かれ、溢れ出た蜜で濡れた後ろの孔につぷつぷと指を出し入れされ、官能の渦に翻弄されるしかない。

 白い大波に何度も何度ものみこまれて、ガクガクと全身が震えのたうった。臍の穴を舌や爪でほじられるだけで甘く絶頂に飛ぶ頃には、舌を口の中に収めることすらできずに、へっへっと涎を垂らして胸を上下させていた。

 べろん、ともう一つ大きく女陰と菊門も舐められて、二人ともが鏡に映したように濡れた口元も手で拭いながら呟いている。

「ハァ……理性飛ばして突っ込むかと思った」
「いきなりアレはねえわ。えっろ……」

 ピクピクと揺れるナハヤのお腹を撫で、とろけて濡れた黒い瞳やだらしのない唇に交互にキスをする。

「一緒、許してくれてありがとうナハヤ」
「でも悪いけどじゃんけんはさせてくれ」
「……ふぇ……?」
「「だってどっちに突っ込むのがいいか決められない」」

 真剣な顔をしてそんなことを言う二人に、ナハヤはしばらくぽーっとして、それから、唇をふにゅと不格好に歪めた。

「あは、可愛いってこぎだときに使うんだな」

 整った顔の雄たちが目を丸くして、次に首まで真っ赤になっていた。
 可愛いのはナハヤだ、と思い切り二人にのしかかられてぐしゃぐしゃに撫でられた。
 愛情表現が強い。二人分だし。

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