気がつけば彼に抱かれていました

美凪ましろ

文字の大きさ
6 / 27
第一部――『気がつけば彼に抱かれていました』

◇6 *

しおりを挟む

 からだが、熱い。


 火照っている。お水ならさっき飲んだはずなのに。

 熱でもあるんだろうか。いやそんなはずがない。

 だってさっきあんなに――


 ここでわたしの意識は急速に覚醒した。

 目を開き。視線をしたに下ろせば、わたしの胸の頂きを吸い続ける男の姿をわたしは発見した。

「……けいちゃん」

「おはよ、綾乃」べろっ、と舌の前面で舐めあげるけいちゃんは絶対わざとやっている。逆の手で反対のおっぱいをつんつんしてみせるおまけつきで。

 こちらが呆れ顔で見ているというのに、けいちゃんはまったく悪びれる素振りもなく、わたしと視線を結んだまま、

「おまえのおっぱい超柔らかくなってんだけど、触ってみる?」

「え、ほんと?」

 彼に手首を持たれて誘導され、触れてみる。

 ――うわ。

「なんじゃこりゃあ」

 つきたてのお餅みたいな……。

「はー。すっごいね」松田優作のかの有名な台詞が出てきたことにもびっくりした。「あんまり自分で触ったことないからよく分かんないんだけど……」

「乳首もすげーぞ。ほら」

「……本当にね」どういう反応をしたらいいのか正直困る。

 とはいえ、けいちゃんは本当に嬉しそうで。わたしの胸の谷間に顔を埋め、ぱふぱふして悶絶してる。「うおお! 死ぬー!」とか言って。

 やれやれ。

 とはいえ、一番問題なのはそれを気持ちよく感じるわたしの感性だろう。「……あのね。けいちゃん。やりすぎ……」

「無理!」手を止め、きっ、とけいちゃんがわたしを睨みつける。「おれからおまえのおっぱいを奪わないで! この子たちはまじでおれのもの!」

「ジャイアンですか」しかも女の子扱いですか、おっぱい。

「おれはあいつとは違うぞ」ふんとけいちゃんは鼻を鳴らす。「綾乃がおれのチンポしゃぶりたいんなら遠慮無くさせてやるぞ」

「じゃあ遠慮無く」

 ……彼は。

 驚いたようだった。手を止め、身構える。

 ところが。

 わたしが一向に動く気配がないことに業を煮やし、「ちょ! 綾乃! いま、そこ、やるとこでしょ!」と顔を赤くして叫ぶ。

 ……まあ。嫌いってわけじゃないんだけどね、フェラチオ。

 どうやら、けいちゃんが割りと好きそうなので、今度、実家に帰ったときにでも兄貴の雑誌を読み漁るとするか。男が、どんなシチュを好む傾向にあるのかも把握しておく必要があるだろう。

 決意を新たに。わたしは、いまの願望を口にしてみる。「……あのね、けいちゃん」

「なによ。綾乃」立ち直りの早い彼は既にわたしの乳首をれろれろし始めている。

「……あのね。今回のことでよく分かったと思うけど……。

 わたし、おっぱい、超、弱いの。

 だから、……あんまりされるとまたむらむらしちゃうし、……それよりもね。

 ……奥突かれたの、すっごく気持ちよくて……。こんなの初めてで。それでね。

 綾乃の気持ちいいところを、もっと、深く突いて欲しいんだけど……」


 するとけいちゃんは。

 わたしの二つの乳房を手で包み込むと、体重をかけるようにしてわたしの顔前に自分の顔を持ってきて、にっこりと笑った。


「望むところよ」


 * * *

『気がつけば彼に抱かれていました』

 * * *



 *
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。 働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。 早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。 そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。 大丈夫なのかなぁ?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

処理中です...