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第十二章 聖女と聖女
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「大地が……光っている」
イウリスは、思わず魔物と向かい合っていることを忘れ、手を止めた。エウジェも同様に辺り一面の光に動きを止めた。
大地を覆うその光は暖かく、心地よく、そして目が離せなくなるほどに綺麗だった。
そう感じたのはイウリスやエウジェだけではなく、各地で魔物と対峙していた騎士や神官達、魔物溢れの兆候に怯えていた人々、そして港町で捉えられていた隣国の者も皆、動きを止めてその光を見た。
「素敵な光ね」
エウジェの言葉にイウリスは頷き、それから魔物の只中に居た事を思い出し、我に返ると辺りを改めて見回した。
「魔物が消えている」
先ほどまで二人を取り囲んでいた魔物はすっかりと姿を消し、そこには本来の姿を取り戻し、大地を駆け去って行く獣達が居るばかりだった。
命を奪わずに元に戻すことはできないはずの魔物達が、ただの獣に戻っている。
「聖女がやってくれたか」
ははっと笑い、イウリスは思わず地に座り込むと、エウジェの袖を引いた。エウジェがよろめいて待ち構えていたイウリスの腕に収まる。
「もう魔力も限界だ、一緒に休んでくれるか?」
「メイ様とルルタ殿下が戻るまででよろしければ」
そう言いつつも大人しくイウリスの胸に身を預けるエウジェ。既に二人共に魔力は尽きる寸前だった。
「後は王都の奴らを片づけるだけだが、後はカルス辺りがなんとかするだろう。正直そっちまでは手が回らん」
天を仰ぐイウリス、少しウトウトとしているエウジェ。そんな穏やかな二人の時間は、戻って来たルルタの言葉によって終わりを告げる。
「メイが、メイナが、目を覚さない」
メイナをぎゅっと抱きかかえ、真っ青な顔でルルタはそう、縋る子供の様な声で訴えた。
「ここは?」
魔力の流れと一つになった様な感覚がして、その先に女神が繋がっていると分かった途端に私は、光の中に居た。
目を射るような強い光ではなくて、柔らかくて優しい。それは女神シウナクシアの笑顔みたいな光。
「シア様?」
光の先に呼びかける。そこにきっと女神が居ると、そう思った。だけどそこに居たのは、女神だけではなかった。
杖を翳し、険しい顔で私を振り返ったのは、前聖女ケイナーンその人だった。
イウリスは、思わず魔物と向かい合っていることを忘れ、手を止めた。エウジェも同様に辺り一面の光に動きを止めた。
大地を覆うその光は暖かく、心地よく、そして目が離せなくなるほどに綺麗だった。
そう感じたのはイウリスやエウジェだけではなく、各地で魔物と対峙していた騎士や神官達、魔物溢れの兆候に怯えていた人々、そして港町で捉えられていた隣国の者も皆、動きを止めてその光を見た。
「素敵な光ね」
エウジェの言葉にイウリスは頷き、それから魔物の只中に居た事を思い出し、我に返ると辺りを改めて見回した。
「魔物が消えている」
先ほどまで二人を取り囲んでいた魔物はすっかりと姿を消し、そこには本来の姿を取り戻し、大地を駆け去って行く獣達が居るばかりだった。
命を奪わずに元に戻すことはできないはずの魔物達が、ただの獣に戻っている。
「聖女がやってくれたか」
ははっと笑い、イウリスは思わず地に座り込むと、エウジェの袖を引いた。エウジェがよろめいて待ち構えていたイウリスの腕に収まる。
「もう魔力も限界だ、一緒に休んでくれるか?」
「メイ様とルルタ殿下が戻るまででよろしければ」
そう言いつつも大人しくイウリスの胸に身を預けるエウジェ。既に二人共に魔力は尽きる寸前だった。
「後は王都の奴らを片づけるだけだが、後はカルス辺りがなんとかするだろう。正直そっちまでは手が回らん」
天を仰ぐイウリス、少しウトウトとしているエウジェ。そんな穏やかな二人の時間は、戻って来たルルタの言葉によって終わりを告げる。
「メイが、メイナが、目を覚さない」
メイナをぎゅっと抱きかかえ、真っ青な顔でルルタはそう、縋る子供の様な声で訴えた。
「ここは?」
魔力の流れと一つになった様な感覚がして、その先に女神が繋がっていると分かった途端に私は、光の中に居た。
目を射るような強い光ではなくて、柔らかくて優しい。それは女神シウナクシアの笑顔みたいな光。
「シア様?」
光の先に呼びかける。そこにきっと女神が居ると、そう思った。だけどそこに居たのは、女神だけではなかった。
杖を翳し、険しい顔で私を振り返ったのは、前聖女ケイナーンその人だった。
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