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第二章 触れ合うたび深くなる
三話 求めてしまう心 ※
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柔らかな内腿の肌に口づけられ、腰にぎゅっと力が入る。
全身に広がっていく、痺れるような感覚。
田島さんに身体を暴かれることで、それを望んでいた自分を知った。
脇腹を撫でていた田島さんの掌が、ゆっくりと肌を滑り落ちる。
長い指がショーツの真ん中を捉えて、微かだけれど、私の耳に届く音を立てた。
「……脱がせてもいい?」
問いかける声は低くて、何かに急き立てられているよう。
うなずくより先に唇を塞がれて、逃げ場はなくなった。
心許なくて腿を擦り合わせると、そこには田島さんの熱があった。
重なった肌から立ち上る彼の匂いが、私の理性も羞恥心も、否応なく丁寧に剥ぎ取っていった。
肺の空気を全て奪われるような、深い口づけ。
内腿に触れる彼の質量を、生々しく感じる。
窓の外の明るい光が、カーテン越しに私たちを無遠慮に照らす。
ためらいながら腰に触れた田島さんの指先が、微かに熱を帯びて震えていた。
「……田島さん……あの、っ」
乾いた私の喉から、掠れた声がこぼれ落ちる。
田島さんの背中に回していた手を取られて、彼はまるで忠誠を誓う騎士のように、私の指先に一つずつ口づけをした。
「梓さん、嫌なら……すぐに言って……」
そう言いながら、田島さんの手は私を捕えたまま。
指が触れた、浅い場所。
それなのに、下腹の奥まで震えるようにもどかしい。
違和感は、ほんの少しだけ。
今は彼から与えられる熱に、思考が追い付かなかった。
砂漠のように乾ききった過去の記憶。
あの冷えた痛みとは全く違う。
溺れてしまうくらい、潤いで満ちた熱。
濡れた唇が離れると、お互いの呼吸が重なり合う。
微かに汗ばんだ肌と肌が触れる。 耳に届くのは、微かな水音。
ただ撫でられているだけなのに、身体の芯からせり上がってくるむず痒い感覚に翻弄された。
「……んっ……ああっ……!」
下腹の内側から突き上げるような熱い波が、背筋を駆け抜ける。
のけ反った腰がベッドから浮いて、逃げ場を探すようにシーツを固く握りしめた。
声なんて出したくないのに、自制できずに喉から溢れ出す。
真っ白な世界に放り出されたようで、思考が追い付かなかった。
ベッドから浮いた私の腰を、田島さんが引き寄せる。
筋肉質な彼の腕に、私は縋り付くように爪を立てていた。
身体の奥底で膨らんで、爆ぜるような熱。
逃げたいのに、もっと奥まで触れてほしい。
避けたいのに自分から腰を押し付けてしまう。
「はっ、……ぁ……っ」
私の荒い呼吸が、湿気を帯びた空気の中に響く。
落ち着かせるように、田島さんが逞しい胸板で包み込んでくれる。
「苦しくない……?」
耳元で囁いた低い声は、どんな愛撫よりも深く心の中にまで届く。
返事もできず、喉を引きつらせた私の髪を、田島さんは慈しむように何度も撫でてくれた。
ぼやけていた視界がはっきりすると、田島さんの目がまっすぐ私を見つめていた。
その目に映る、壊れ物を扱うような優しさと、食べ尽くされてしまいそうな剥き出しの情欲に仄暗い悦びを覚えた。
私は、田島さんの首に腕を伸ばして、広い胸板に身体を預けた。
伝わってくる心臓の鼓動は、自分のものなのか、彼のものなのか、もうわからない。
「……ねえ……田島さん、私に何したの?」
掠れた声で問いながら、私は彼の頭を抱き寄せた。
彼の少し硬い髪に指を絡める。
「何したって……いや、その……」
言葉に詰まって、困ったように苦笑いする田島さんの唇に、私から口づけた。
お腹の辺りで、疼き続ける熱の正体。
それは彼の手で暴かれて、私自身が知らずにいた「求めてしまう心」だった。
全身に広がっていく、痺れるような感覚。
田島さんに身体を暴かれることで、それを望んでいた自分を知った。
脇腹を撫でていた田島さんの掌が、ゆっくりと肌を滑り落ちる。
長い指がショーツの真ん中を捉えて、微かだけれど、私の耳に届く音を立てた。
「……脱がせてもいい?」
問いかける声は低くて、何かに急き立てられているよう。
うなずくより先に唇を塞がれて、逃げ場はなくなった。
心許なくて腿を擦り合わせると、そこには田島さんの熱があった。
重なった肌から立ち上る彼の匂いが、私の理性も羞恥心も、否応なく丁寧に剥ぎ取っていった。
肺の空気を全て奪われるような、深い口づけ。
内腿に触れる彼の質量を、生々しく感じる。
窓の外の明るい光が、カーテン越しに私たちを無遠慮に照らす。
ためらいながら腰に触れた田島さんの指先が、微かに熱を帯びて震えていた。
「……田島さん……あの、っ」
乾いた私の喉から、掠れた声がこぼれ落ちる。
田島さんの背中に回していた手を取られて、彼はまるで忠誠を誓う騎士のように、私の指先に一つずつ口づけをした。
「梓さん、嫌なら……すぐに言って……」
そう言いながら、田島さんの手は私を捕えたまま。
指が触れた、浅い場所。
それなのに、下腹の奥まで震えるようにもどかしい。
違和感は、ほんの少しだけ。
今は彼から与えられる熱に、思考が追い付かなかった。
砂漠のように乾ききった過去の記憶。
あの冷えた痛みとは全く違う。
溺れてしまうくらい、潤いで満ちた熱。
濡れた唇が離れると、お互いの呼吸が重なり合う。
微かに汗ばんだ肌と肌が触れる。 耳に届くのは、微かな水音。
ただ撫でられているだけなのに、身体の芯からせり上がってくるむず痒い感覚に翻弄された。
「……んっ……ああっ……!」
下腹の内側から突き上げるような熱い波が、背筋を駆け抜ける。
のけ反った腰がベッドから浮いて、逃げ場を探すようにシーツを固く握りしめた。
声なんて出したくないのに、自制できずに喉から溢れ出す。
真っ白な世界に放り出されたようで、思考が追い付かなかった。
ベッドから浮いた私の腰を、田島さんが引き寄せる。
筋肉質な彼の腕に、私は縋り付くように爪を立てていた。
身体の奥底で膨らんで、爆ぜるような熱。
逃げたいのに、もっと奥まで触れてほしい。
避けたいのに自分から腰を押し付けてしまう。
「はっ、……ぁ……っ」
私の荒い呼吸が、湿気を帯びた空気の中に響く。
落ち着かせるように、田島さんが逞しい胸板で包み込んでくれる。
「苦しくない……?」
耳元で囁いた低い声は、どんな愛撫よりも深く心の中にまで届く。
返事もできず、喉を引きつらせた私の髪を、田島さんは慈しむように何度も撫でてくれた。
ぼやけていた視界がはっきりすると、田島さんの目がまっすぐ私を見つめていた。
その目に映る、壊れ物を扱うような優しさと、食べ尽くされてしまいそうな剥き出しの情欲に仄暗い悦びを覚えた。
私は、田島さんの首に腕を伸ばして、広い胸板に身体を預けた。
伝わってくる心臓の鼓動は、自分のものなのか、彼のものなのか、もうわからない。
「……ねえ……田島さん、私に何したの?」
掠れた声で問いながら、私は彼の頭を抱き寄せた。
彼の少し硬い髪に指を絡める。
「何したって……いや、その……」
言葉に詰まって、困ったように苦笑いする田島さんの唇に、私から口づけた。
お腹の辺りで、疼き続ける熱の正体。
それは彼の手で暴かれて、私自身が知らずにいた「求めてしまう心」だった。
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