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カラスの尋問
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「……っ、ひっ、ああああ!!」
突然与えられた大きな質量に、私は堪らず声を上げる。最奥にまで辿り着いた後、イザークは間髪を容れずに律動を始めた。
「……っ、あっ、は、っ、あっ……!!」
「は、ぐっ、っ……ぁっ!!」
腰を掴まれ、押し付けるように膣奥ばかりを突かれる。その度に、あられもない喘ぎ声が出てしまう。
与えられる刺激から逃げる術は、何も無かった。全てを彼に委ねた今、私が出来るのは身を捩らせ、喘ぐことだけだ。
「……っ、ああっ、はっ、ああっ……!!」
子作りではなく快楽を得るための交わりの激しさに、私は内心困惑していた。しかし、困惑以上に幸せを感じていた。
一欠片でも、身体だけでも彼に求められているのが、嬉しくて仕方なかったのだ。
やがてイザークは動きを止め、私の上にに倒れ込むような体勢に切り替えた。背中に彼の胸が当たり、鼓動が伝わってきた。
どうやら彼も、少なからずこの行為に興奮しているらしい。
そのことに安堵していると、シーツを掴んでいた手に彼の手のひらが重ねられたことに気付いた。
「……は、ナターシャ」
小刻みに奥を突きながら、イザークは私の耳元に唇を寄せた。
「お前は、私の名を呼んではくれないのか?」
「……っ!?」
その一言で、高まっていた胎内の熱が一気に爆ぜるのを感じた。結果的に彼を締め付ける形となり、彼は苦しげに声を上げた。
「ぐっ……」
「っ!? ……っ、申し訳、ございません、」
「いや、気にするな。それより……」
どうして私の名を呼ばない?彼は再度私に問うた。
情事の際、私が彼の名を呼ぶのはごく稀であった。私が名を呼んだとしても、何の足しにもならず、むしろ彼に馴れ馴れしいと思われてしまうと考えていたからだ。
そして今も、彼の快楽の邪魔をしないように、敢えて名を呼ばずにいた。
「どうなんだ?」
「……っ、」
彼が腰を振る度に陰嚢が臀に当たり、柔く尻叩きされてるように錯覚する。
ここで彼の名を呼べば、全てが丸く収まるのかもしれない。けれども、彼に求められていると錯覚し始めている自分の傲慢さが、許せないでいた。
私なんて、彼を呼ばう資格すら無いのに。
「……ここに来ての聞かん坊か」
「え、あっ……!?」
いきなり、彼は私の身体を後ろへ引き寄せた。そのまま胡座をかき、私をその上に座らせたのだった。
「あっ、……そんなっ、」
下に目をやると、二人結ばれた箇所が見えてしまう。ぱっくりと陰唇を広げて彼を受け入れる様は、自分の強欲さを表しているような気さえした。
羞恥に耐えられず目を閉じると、彼はやわやわと胸に触れ、先端の尖りを弄り始めた。
そして再度、容赦無く腰を押し付け始めた。
「っ、……あっ、あっ、ああああ!!」
座った状態で繋がるのは、これが初めてだった。未知の快楽に耐えられず、私は叫びに似た嬌声を上げる。
「はっ、強情もいい加減にしろ……!!」
「あっ、あっ、あああ!!」
耳たぶを甘く噛み、イザークは囁く。それから、空いた片手で秘種を引っ掻き始めた。
達した後でまだ中が痙攣しているのに与えられる快楽は、最早責め苦であった。
「あっ、ひ、あっ、ああっ、あああ!!」
彼が達すれば終わるのだろうか、ふと考えたが、その期待は彼の言葉で打ち砕かれることとなる。
「はっ……、生憎此方としてはまだ、余裕がある訳だ。……っ、我慢比べは諦めろっ、」
「そ、んな、っあああ!!」
彼が何故私に名を呼ばれることを求めるのか、皆目見当がつかなかった。
終わらない拷問をされているような、絶望的な気分となりながら、私はいやいやと首を振る。けれども、彼の尋問が終わることは無かった。
突然与えられた大きな質量に、私は堪らず声を上げる。最奥にまで辿り着いた後、イザークは間髪を容れずに律動を始めた。
「……っ、あっ、は、っ、あっ……!!」
「は、ぐっ、っ……ぁっ!!」
腰を掴まれ、押し付けるように膣奥ばかりを突かれる。その度に、あられもない喘ぎ声が出てしまう。
与えられる刺激から逃げる術は、何も無かった。全てを彼に委ねた今、私が出来るのは身を捩らせ、喘ぐことだけだ。
「……っ、ああっ、はっ、ああっ……!!」
子作りではなく快楽を得るための交わりの激しさに、私は内心困惑していた。しかし、困惑以上に幸せを感じていた。
一欠片でも、身体だけでも彼に求められているのが、嬉しくて仕方なかったのだ。
やがてイザークは動きを止め、私の上にに倒れ込むような体勢に切り替えた。背中に彼の胸が当たり、鼓動が伝わってきた。
どうやら彼も、少なからずこの行為に興奮しているらしい。
そのことに安堵していると、シーツを掴んでいた手に彼の手のひらが重ねられたことに気付いた。
「……は、ナターシャ」
小刻みに奥を突きながら、イザークは私の耳元に唇を寄せた。
「お前は、私の名を呼んではくれないのか?」
「……っ!?」
その一言で、高まっていた胎内の熱が一気に爆ぜるのを感じた。結果的に彼を締め付ける形となり、彼は苦しげに声を上げた。
「ぐっ……」
「っ!? ……っ、申し訳、ございません、」
「いや、気にするな。それより……」
どうして私の名を呼ばない?彼は再度私に問うた。
情事の際、私が彼の名を呼ぶのはごく稀であった。私が名を呼んだとしても、何の足しにもならず、むしろ彼に馴れ馴れしいと思われてしまうと考えていたからだ。
そして今も、彼の快楽の邪魔をしないように、敢えて名を呼ばずにいた。
「どうなんだ?」
「……っ、」
彼が腰を振る度に陰嚢が臀に当たり、柔く尻叩きされてるように錯覚する。
ここで彼の名を呼べば、全てが丸く収まるのかもしれない。けれども、彼に求められていると錯覚し始めている自分の傲慢さが、許せないでいた。
私なんて、彼を呼ばう資格すら無いのに。
「……ここに来ての聞かん坊か」
「え、あっ……!?」
いきなり、彼は私の身体を後ろへ引き寄せた。そのまま胡座をかき、私をその上に座らせたのだった。
「あっ、……そんなっ、」
下に目をやると、二人結ばれた箇所が見えてしまう。ぱっくりと陰唇を広げて彼を受け入れる様は、自分の強欲さを表しているような気さえした。
羞恥に耐えられず目を閉じると、彼はやわやわと胸に触れ、先端の尖りを弄り始めた。
そして再度、容赦無く腰を押し付け始めた。
「っ、……あっ、あっ、ああああ!!」
座った状態で繋がるのは、これが初めてだった。未知の快楽に耐えられず、私は叫びに似た嬌声を上げる。
「はっ、強情もいい加減にしろ……!!」
「あっ、あっ、あああ!!」
耳たぶを甘く噛み、イザークは囁く。それから、空いた片手で秘種を引っ掻き始めた。
達した後でまだ中が痙攣しているのに与えられる快楽は、最早責め苦であった。
「あっ、ひ、あっ、ああっ、あああ!!」
彼が達すれば終わるのだろうか、ふと考えたが、その期待は彼の言葉で打ち砕かれることとなる。
「はっ……、生憎此方としてはまだ、余裕がある訳だ。……っ、我慢比べは諦めろっ、」
「そ、んな、っあああ!!」
彼が何故私に名を呼ばれることを求めるのか、皆目見当がつかなかった。
終わらない拷問をされているような、絶望的な気分となりながら、私はいやいやと首を振る。けれども、彼の尋問が終わることは無かった。
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