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持ちつ持たれつ
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マリーはとても大人しい娘だった。次の日の朝、起きて部屋を出ると、早速彼女が目の前でお出迎えしてくれた。
「おはよう」
「おはようございます。朝食の準備はできていますよ。私は別の場所にいるので、ご用があれば何なりとお申し付けください。失礼します」
そうして颯爽と立ち去っていった。いい人材だ、とジョバンニは思った。実家にいた時はこんな従順な召使いを見たことがない。子供達の教育係などという奴らは基本的に母の面接によって雇用される。母な生真面目なものを好むので自然と身の回りの従者の似た人格のものが多い。それにより、朝起きたらすぐさま朝勉をさせるような者ばかりが自分の担当なのであった。それだけでなく、品性にも遠慮なく口出するような者もいた。自分の性に自信が持てないジョバンニにとってマナーの勉強の時間は苦痛だった。自分とは違わない行動を求められる。それを嫌っていたのである。
実家には林檎の木が植えてあった。幼い頃のジョバンニは大好きだった絵本の影響で、林檎とはなんだろう思って自分で木に登って取ろうしたことがあった。すると一人の教育係が駆けつけてきて言った。
「まあっ姫様!なんてことするのですか!ドレスを着たまま木に登るなど!しかも!靴もそんなもので・・・・。第一、女が木に登るのは危ないと何度も言ってるではありませんか!!言いつけを破ってばかりいらしていると、お母上が悲しみますよ?」
「私は林檎が食べたかったんだ。でもちっとも取ってくれないから、自分でやろうとしたんだ」
「姫様!なんて口の悪いこと!!このままでは私、ディアナ様にクビにされてしまう・・・」
ディアナはジョバンニの母親、つまり現女王である。結局自分のためじゃないか、と当時のジョバンニでも思えるほど従者達は母親を恐れていた。いっそのこと皆で母に対抗すればいいのに。そう思ったことも多かった。ただ対抗に踏み切れない理由も多くあった。
規律やマナーに厳しいが、娯楽や食事は不自由なく与えた。所謂完全な教育ママではなかったのだ。それもそうだろう。もし完全なる教育ママだったら、さっさと家出して今頃は国のどこかの森で飢え死んでいたかもしれない。父も父で、政務が忙しかろうが家臣が裏切ろうが常に家族の時間を作ってくれた。二人への感謝は少なからずあったし、彼らの考えが間違ってばかりだとも思っていない。それは事実だった。
だが自分は他の人とは違うというような劣等感を持たずにはいられなかった。先ほどの林檎の件に関しても、その後きちんと叱られたのだが、不思議と悪い事をした、とは思わなかった。むしろ、何故母は私を止めるのか、と他責思考になった。今では確かにもし転んでいたらと想像すると、あの場面で教育係が止めてくれて良かったと思うが、当時は全くそんな考えを持っていない。ただただ聞き分けの悪い子供だった。今更両親に迷惑をかけるつまりはない。だがやはりどうしても、自分らしさという単語が心を渦巻くのであった。
朝食を食べ終えた彼女は、マリーを探しに城の中を回った。しばらく歩いて裏庭に出ると、花壇のそばに座ってそこに咲いているリンドウを愛でている女性の姿が見えた。ジョバンニはその女性に近づき声をかける。
「リンドウ綺麗でしょ?私の一番好きな花なんだ」
すると女性_____マリーが驚きながら振り返った。
「え、あ、申し訳ありません!気が付きませんでした・・・・」
「ううん。良いよ。マリーも花とか好き?」
「はい。私のマリーっていう名前もマリーゴールドからです」
「へえ!良い名前じゃないの」
「ありがとうございます。自分でも気に入ってるんですよ」
「私も自分の名前好きだよ」
「ジョバンニさんのジョバンニって名前、あんまり聞いたことでないですね。そういえばザネリさんの名前も」
「そうだね、結構珍しい名前だと思う。考えたのはお母さんなんだ」
「お母さん」
「うん、実は私が生まれる一年前にお姉ちゃんが生まれたんだけど、すぐに病気で死んじゃったらしいんだ。それで女の子に男の子の名前をつけるとすくすく育つっていう迷信信じて、私に男の子の名前を付けたんだ。別に女の子の名前だって違和感ないって」
「そうだったんですね・・・」
「あと噂程度の話だけど、この国の昔話の主人公らしいよ」
「昔話?」
「知らない?銀河を旅する少年達の童話」
「ああ、私も昔幼稚園で読み聞かせでよく聞きました。主人公ってそんな名前だったんだ」
「私この名前、自分の名前で馴染んでいたから最初主人公のこと女の子かと思っていたよ」
「あはは、確かにそういうこともあるかもしれないですね」
「ちなみにザネリは完全にその童話繋がりで、本来は主人公をいじめる子なんだけど姉妹は仲良くしてほしいって意味でつけられたんだよ」
「へー知らなかった!」
「人の名前って字だけじゃ分からない深い意味があるから面白いよね」
「・・・・そうですね」
他愛もない会話の中で、ジョバンニは今まで味わったことのない快感を感じていた。この子は自分にとって久しぶりの、本当に楽しい対話をしてくれるな。もっとこの子と話したい。そう思うか思わないのうちに、行動に出ていた。
「ねえ、昨日はどこで寝たの」
「昨日ですか?昨日は風にあたろうと思って看守塔に言ったら、そのまま・・・」
「ああ本当?ごめんごめん、部屋いっぱいあるから一つ譲るよ」
「ええっ!!良いんですか」
「全然。持て余してるから」
二人で城の中に戻り、マリーに向いた部屋を探す。シャンデリアが照らす長い廊下を歩いていく。一部屋ずつ扉を開けて見せてあげるが、どれも広く一通りの家具も揃っていたので、マリーはとても迷っていた。
一通り見回った後、彼女はまた言った。
「どれも素敵・・・・。本当に一部屋もらっても良いんでしょうか?」
「いいんだよ。気にしないで、好きなの選んで」
「ありがとうございます、じゃあ・・・」
彼女は十歩ほど後ろに下がり、正面に来た扉を指した。その向こうにはベッドとタンスとテーブルがある他の部屋よりはこぢんまりした空間が広がっていた。
「ここで良いの?もっと広いのがあるのに」
「私にはこれくらいが充分です。足りないものがあったら自分で手配しますし」
ジョバンニはまたびっくりした。宮中にいた頃は召使い達が皆広い部屋を取ろうと争奪戦が起こっていた。こんなに欲のない者を見たのも初めてだった。
「何かあればすぐに言ってね」
優しい上司の顔をして、彼女の新しい部屋から立ち去った。それから川の流れの如く独り言が次々と出ていく。
「あの子・・・優しい顔をしてるけど・・・まだ信じられない。あの母さんが雇用したんだ、きっと裏があるに違いない。結局私はいつまでも私でいられないのかもな・・・。そんな夢見てないで、早く家督を継ぎなさいってことなのかな。悲しいねえ、全く」
もちろんマリーがそれをこっそり聞いていたのを、ジョバンニは知らない。
「おはよう」
「おはようございます。朝食の準備はできていますよ。私は別の場所にいるので、ご用があれば何なりとお申し付けください。失礼します」
そうして颯爽と立ち去っていった。いい人材だ、とジョバンニは思った。実家にいた時はこんな従順な召使いを見たことがない。子供達の教育係などという奴らは基本的に母の面接によって雇用される。母な生真面目なものを好むので自然と身の回りの従者の似た人格のものが多い。それにより、朝起きたらすぐさま朝勉をさせるような者ばかりが自分の担当なのであった。それだけでなく、品性にも遠慮なく口出するような者もいた。自分の性に自信が持てないジョバンニにとってマナーの勉強の時間は苦痛だった。自分とは違わない行動を求められる。それを嫌っていたのである。
実家には林檎の木が植えてあった。幼い頃のジョバンニは大好きだった絵本の影響で、林檎とはなんだろう思って自分で木に登って取ろうしたことがあった。すると一人の教育係が駆けつけてきて言った。
「まあっ姫様!なんてことするのですか!ドレスを着たまま木に登るなど!しかも!靴もそんなもので・・・・。第一、女が木に登るのは危ないと何度も言ってるではありませんか!!言いつけを破ってばかりいらしていると、お母上が悲しみますよ?」
「私は林檎が食べたかったんだ。でもちっとも取ってくれないから、自分でやろうとしたんだ」
「姫様!なんて口の悪いこと!!このままでは私、ディアナ様にクビにされてしまう・・・」
ディアナはジョバンニの母親、つまり現女王である。結局自分のためじゃないか、と当時のジョバンニでも思えるほど従者達は母親を恐れていた。いっそのこと皆で母に対抗すればいいのに。そう思ったことも多かった。ただ対抗に踏み切れない理由も多くあった。
規律やマナーに厳しいが、娯楽や食事は不自由なく与えた。所謂完全な教育ママではなかったのだ。それもそうだろう。もし完全なる教育ママだったら、さっさと家出して今頃は国のどこかの森で飢え死んでいたかもしれない。父も父で、政務が忙しかろうが家臣が裏切ろうが常に家族の時間を作ってくれた。二人への感謝は少なからずあったし、彼らの考えが間違ってばかりだとも思っていない。それは事実だった。
だが自分は他の人とは違うというような劣等感を持たずにはいられなかった。先ほどの林檎の件に関しても、その後きちんと叱られたのだが、不思議と悪い事をした、とは思わなかった。むしろ、何故母は私を止めるのか、と他責思考になった。今では確かにもし転んでいたらと想像すると、あの場面で教育係が止めてくれて良かったと思うが、当時は全くそんな考えを持っていない。ただただ聞き分けの悪い子供だった。今更両親に迷惑をかけるつまりはない。だがやはりどうしても、自分らしさという単語が心を渦巻くのであった。
朝食を食べ終えた彼女は、マリーを探しに城の中を回った。しばらく歩いて裏庭に出ると、花壇のそばに座ってそこに咲いているリンドウを愛でている女性の姿が見えた。ジョバンニはその女性に近づき声をかける。
「リンドウ綺麗でしょ?私の一番好きな花なんだ」
すると女性_____マリーが驚きながら振り返った。
「え、あ、申し訳ありません!気が付きませんでした・・・・」
「ううん。良いよ。マリーも花とか好き?」
「はい。私のマリーっていう名前もマリーゴールドからです」
「へえ!良い名前じゃないの」
「ありがとうございます。自分でも気に入ってるんですよ」
「私も自分の名前好きだよ」
「ジョバンニさんのジョバンニって名前、あんまり聞いたことでないですね。そういえばザネリさんの名前も」
「そうだね、結構珍しい名前だと思う。考えたのはお母さんなんだ」
「お母さん」
「うん、実は私が生まれる一年前にお姉ちゃんが生まれたんだけど、すぐに病気で死んじゃったらしいんだ。それで女の子に男の子の名前をつけるとすくすく育つっていう迷信信じて、私に男の子の名前を付けたんだ。別に女の子の名前だって違和感ないって」
「そうだったんですね・・・」
「あと噂程度の話だけど、この国の昔話の主人公らしいよ」
「昔話?」
「知らない?銀河を旅する少年達の童話」
「ああ、私も昔幼稚園で読み聞かせでよく聞きました。主人公ってそんな名前だったんだ」
「私この名前、自分の名前で馴染んでいたから最初主人公のこと女の子かと思っていたよ」
「あはは、確かにそういうこともあるかもしれないですね」
「ちなみにザネリは完全にその童話繋がりで、本来は主人公をいじめる子なんだけど姉妹は仲良くしてほしいって意味でつけられたんだよ」
「へー知らなかった!」
「人の名前って字だけじゃ分からない深い意味があるから面白いよね」
「・・・・そうですね」
他愛もない会話の中で、ジョバンニは今まで味わったことのない快感を感じていた。この子は自分にとって久しぶりの、本当に楽しい対話をしてくれるな。もっとこの子と話したい。そう思うか思わないのうちに、行動に出ていた。
「ねえ、昨日はどこで寝たの」
「昨日ですか?昨日は風にあたろうと思って看守塔に言ったら、そのまま・・・」
「ああ本当?ごめんごめん、部屋いっぱいあるから一つ譲るよ」
「ええっ!!良いんですか」
「全然。持て余してるから」
二人で城の中に戻り、マリーに向いた部屋を探す。シャンデリアが照らす長い廊下を歩いていく。一部屋ずつ扉を開けて見せてあげるが、どれも広く一通りの家具も揃っていたので、マリーはとても迷っていた。
一通り見回った後、彼女はまた言った。
「どれも素敵・・・・。本当に一部屋もらっても良いんでしょうか?」
「いいんだよ。気にしないで、好きなの選んで」
「ありがとうございます、じゃあ・・・」
彼女は十歩ほど後ろに下がり、正面に来た扉を指した。その向こうにはベッドとタンスとテーブルがある他の部屋よりはこぢんまりした空間が広がっていた。
「ここで良いの?もっと広いのがあるのに」
「私にはこれくらいが充分です。足りないものがあったら自分で手配しますし」
ジョバンニはまたびっくりした。宮中にいた頃は召使い達が皆広い部屋を取ろうと争奪戦が起こっていた。こんなに欲のない者を見たのも初めてだった。
「何かあればすぐに言ってね」
優しい上司の顔をして、彼女の新しい部屋から立ち去った。それから川の流れの如く独り言が次々と出ていく。
「あの子・・・優しい顔をしてるけど・・・まだ信じられない。あの母さんが雇用したんだ、きっと裏があるに違いない。結局私はいつまでも私でいられないのかもな・・・。そんな夢見てないで、早く家督を継ぎなさいってことなのかな。悲しいねえ、全く」
もちろんマリーがそれをこっそり聞いていたのを、ジョバンニは知らない。
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