天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす！

第16話 王都ファイデル

『うひゃーっ！でっかいなー！流石王都だなーー！！』ギエンが見上げる。
『ほんとねー！首が痛くなるわ！』パルも見上げる。
『ここが王都ファイデルだ。はしゃぎ過ぎるなよ！』ゴルドンが笑う。
門で受け付けをして中に入ると、町とは
比べ物にならない人の数、店の数に圧倒される。
『うわぁぁー。凄い人。お祭りみたい・・』
パルが呟く。皆んな固まってポカンとしている。
エルが『師匠！お買い物する時間はありますか？』と聞いて来ると、弟子達が目を輝かせて見て来る。
『長居はできないが1日はあるぞ。』
『『『『『『やったー！！』』』』』』
弟子達が嬉々とする。すると弟子達が上目遣いで眩し過ぎるぐらい目を輝かせて、
パルがもじもじしなが『お金は・・・い・く・ら・までいいんですか？』
弟子達がにじり寄る。
『わ、分かったから！パル、魔力が漏れてるぞ！お前達はここまで頑張ったからな！
よし！1人大金貨1枚だ！』
『『『『『『やったー！！』』』』』』
（魔石の報酬もあるし、上手くいけば・・）

城門に到着してゴルドンが門兵に話をする。
『セルディクのゴルドンだ。ファイデル王に謁見したい。』
門兵『話しは聴いている。案内させよう。』
目の前の大きな扉が開かれる。豪華絢爛！ここだけ別世界だ。俺も含め弟子達は声には出さないが息を飲む。
『ここが謁見の間です。しばらくお待ちください。』使用人が綺麗なおじぎをする。
しばらくすると扉が開かれた。
導く様に敷かれた赤い絨毯。部屋の左右には騎士、文官、側近、30名程が並んでいる。
ゴルドンの後を緊張しながらついて行く。
絨毯が途切れた所で跪く。
『ゴルドンよ、そんなに畏まるで無い
楽にしろ。』
『はっ！』皆んな立ち上がる。
『早速だかワイバーンの魔石を見せてくれ。』
俺は魔石を取り出し側に来た文官に渡す。
すると、周りがざわつき出す。
『静かに！』王の重い声が響く。王が魔石を手に取る。
『こ、これ程の魔石は見た事が無い。大義であった！！報酬を上乗せせねばなるまい。』
『はっ！ありがたき幸せ！！』
『時にゴルドン。ワイバーンの魔石をどの様に手に入れたが教えてはくれぬか？』
『はっ！！私の後ろに控える冒険者が持ち込んだ物であります。』
『魔石を取って来た者、前に出て名を聞かせてくれ。』
俺はゴルドンの隣に行き
『冒険者のハヤトてす。』
『それではハヤト。其方がワイバーンを倒したのか？』
『はい。私が倒しました。』
周りがより一層ざわつく。
『静かにっ！』
『ハヤトよ、お主に頼みがあるのだが良いか？』
『はい。俺に出来る事ならやります。』
『うむ！！』
『実はな、ワイバーンを倒す程の者を見たいと我が国の【ファイデル十二騎士団】団長12名が希望しておるのだ。良いか？』
（この流れは・・・きっとアレだな・・）
『はい。喜んで！』
『うむ！騎士団団長！前へ！』
『はっ！』
王の前に12人の騎士団長が跪く。
『第一騎士団長カルメンよ、どうだ？お主の目から見て。』
『僭越ながら、この様な者がワイバーンを倒すなどあり得ません。どこかで偶然死骸を見つけたか盗んだのでしょう。』
弟子達が一気に殺気立つ。
『ハヤトとやら、正直言うなら今のうちにだ。恥をかく前にな。』
『嘘は言っていないよ。俺が倒したんだ。』
『この後に及んでまだそんな嘘を！！』
『ファイデル王、発言をお許しください。』
『良い。』
『この者と模擬戦を希望致します。』
『ハヤト、お主はどうする？』
ファイデル王は期待の面持ちで聞く。
すると後ろから声が上がる。
『ファイデル王、発言をお許しください！』
文官『無礼であるぞ！』
『良い。申せ。』
『俺はハヤト師匠の弟子ギエンです。先程の師匠を愚弄する発言、弟子一同快く思っていません。だからその模擬戦、俺達が受ける事をお許しください！！弟子に勝てないのに師匠に勝てる訳ありません！！』
『カルメンよどうする？』
『はっ！仰せのままに！！』
カルメンはギエンに『大口を叩いた事後悔させてやる！！』と意気込んだ。
『ハヤトよ、弟子達はやる気みたいだが騎士団長達も血の気が多い。危なくなったら止めるぞ。』
『はっ！仰せのままに！』
（さあ、どっちが危なくなるのかな？）