天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす！

第48話 ギルドで依頼

カウンターに見をやると彼女たちの武器が決まったようなので行ってみる。
『どうだ？決まったか？』
『はい。店主さんの見立てで皆んな同じ武器にしました。』
メルが剣を見せてくれる。
鞘から抜くと細くて綺麗な薄く蒼みがかった刀身、持ち手も細く女性には丁度いいと思う。
『うん！良い剣だな。いい仕事するね！』
鞘に戻しメルに返す。
『気に入ってくれたか？この刀身には一部ミスリル鉱石が使われているんだ。
切れ味は保証するぞ！あと、ショートソードとナイフはおまけだ！』
アレンは満足そうな笑みを浮かべ話している。
『あぁ、気に入ったよ！大金貨3枚だ。また寄らせてもらうよ。』
『おう！贔屓に頼むぞ！』
俺達は武器屋を後にした。

『よし！これからギルドに寄って依頼を探しに行くよ。
それと気付いていると思うけど5人に付けられているが気にしないで行こう！』
『ハヤト様、よろしいんですか？放っておいて。』
メルが心配そうに聞く。
『あぁ、今はどうしようもないからね。そのうち何かしてくるよ。その時に対処しよう。』
あっけらかんと答えるハヤトに微笑んで
『分かりました。警戒はしておきます。』
『うん、頼んだよ。』

ギルドに入るとメル達を見て男達がざわつく。何もなければいいがと思っていると､やはりお約束は訪れた。

『おい、ガキ！女3人も侍らせて調子に乗ってんじゃねーぞ！』
ため息をつき声の主に振り返る。
若い男の4人パーティー、いかにも調子に乗ってる奴らだ。
『言いたい事はそれだけか？悪い事は言わない。それ以上突っかかるな。冒険者人生が、終わるぞ。』

『あいつらAランクの【竜の牙】だよな？またやってるよ・・・』
『あの坊主も可哀想に・・・。』
『お前は馬鹿か！これから可哀想になるのは【竜の牙】だよ！見ていれば分かる。』

『てめぇ！生意気なガキだな！！さっさと女置いて帰れば許してやろうと言ってるんだよ！！痛い目合わねぇと分からねのか？！』

リーダーらしき男が胸ぐらを掴む瞬間、男の四肢が吹き飛ぶ！
【次元斬】なので血は出てないがショックは大きいだろう。
『ぐぁっ！！なんだ！！足がっ！！腕がっ！！てめぇ！！何をしやがった！！』
パーティーのメンバーも立ち尽くして呆然としている。
『警告はしたよな？それでもかかって来たんだそれはお前の責任だぞ。
これから大変だな！同情するよ。』
メル達も冷たい目で見下している。
俺は踵を返して受け付けカウンターへ向かう。
後ろで何やら喚いているが一切無視しする。

『な！言ったろ？！喧嘩を売った相手が悪するんだよ！あいつは【師匠】なんだよ！』
『あぁぁ！馬鹿みたいに強い奴らの【師匠】か！！ご愁傷様だな・・・。』

受け付け嬢が固まっていたので声をかける。
『ちょっといいか？』
受け付け嬢が我に返り
『は、はいなんでしょうか？』
『依頼を受けたいのだが、あそこのボートで選べばいいのか？』
『はいそうです。ギルドカードを見せてもらえますか？』
受け付け嬢にギルドカードを見せると、
顔が引き攣り、肩が震えている。
『ハ、ハヤト様でしたか！少々お待ちください！』そう言って奥に消えていった。
そしてすぐに、ロイドが走ってやってくる！
『ハ、ハヤト殿！奥へ来てくれ、奥で寛いでくれ！』
ゴツいおっさんが手揉みしながら向かってくるのは、笑えてくる。
ギルドマスターの部屋に通されると飲み物とお茶受けが用意されていた。

ロイドが脂汗をかきながら話しだす。
『ハヤト殿、今日は依頼を探しているんだったな？丁度ハヤト殿にピッタリな依頼があるんだが！』

なんだか曰く付きの物件を押し付けられる客の気分だ。
警戒しながら内容を聞く。
『どう言う依頼だ？内容によっては断るぞ？！
俺は、弟子達の修行に来たんだ。お前らの手助けをしに来たんじゃないぞ！』

ロイドはさらに脂汗を垂らしながら目が泳いでいる。
『あ、そ、そうだったか・・・だが、場所はダンジョンだ！修行には良いと思うぞ！』
俺の反応を見ながら話す。

ダンジョンと聞いて興味が湧く！
そうだ！今までダンジョンの存在を忘れていた！！確かに修行にも良いし、宝箱なんかも有るのだろうか？
俺は顔には出さず悩むふりをする。
　
『うーん・・・・。内容だけ取り敢えず聴こうか。』

『よ、よし！最近新たなダンジョンを発見しんだ。
そこに調査隊としてAランク冒険者を2組向かわせたが5日経っても帰って来んのだ。
そこで、ダンジョンの調査と冒険者の救出の依頼を出したんだ。

『ところで報酬は？』
『1人金貨3枚でどうだ？』
『まあ、いいだろう！その依頼受けてやる。』
ロイドが満面の笑みで喜ぶ。
『そうか！良かった！早速だが、場所はここから歩いて南西に半日ぐらいのところだ。馬車と案内を付ける！よろしく頼む！！』

部屋から出てギルドの受け付け前まで出て来ると、
綺麗な土下座の3人と顔面を床に付けたうつ伏せの男が待っていた。

まだ居たのかこいつら・・・。