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第151話 弟子達の力

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『アルメダさん!私達5人で防衛線を張ります!!
私達が撃ち漏らした魔物をお願いします!』

『えっ?!数万の魔物に5人で防衛線?!いくらなんでも危険過ぎるわ!!いや!!無謀よ!!!そんな事無理よ!!!』
アルメダがミルアに詰め寄る。

『アルメダさんだったわね!私の師匠は1人で6万のスタンビートに立ち向かったのよ!これぐらい出来なきゃ怒られるわ!!
見ていなさい!!師匠からもらった力を見せてあげるわ!!』
セルナが言い放つ!

『ひ、1人で6万の・・・スタンビートを?!意味が分からない・・・』
アルメダの理解が追いつかない。

『見ていれば分かります。だから街の防御はお願いします。それとこれを持っていてください。』

ミルアはギエンから渡されたショートソードを差し出した。

『これはギエンさんから護身用に渡されたものです。
この武器は特別製です。この武器の力を引き出せたならアルメダさんも・・・資格があるわ!』

アルメダがショートソードを受け取り握り締める。

『分かったわ。貴方達の力を信じるわ!
〈サリオン〉の街をお願い!!』

『任せて!!!必ず守ってみせるわ!!!
セルナがニッコリ笑い親指を立てると弟子達5人が踵を返してギルドを出て行く。
その背中を理解が追い付かない冒険者達が見送る。

『女5人でスタンビートの防衛線・・・?意味が分からん・・・』

『でも本気でやる気だぞ!?』

『だったら見てみようぜ!!〈英雄の弟子達〉の弟子がどれほどの者かを!!』

セルナは走りながら指示を出す!
『ミルア!貴方は城壁の上からの援護と城内の防御をお願い!
魔物の中に5つ強い気配があるの。何をしてくるか分からないから警戒していてね!』

『分かりました!』

『アイラ!ドラゴンで魔物の間引きと街の防御をお願い!!』

『ふふ!もう準備万端よ!見て!!』

見ると魔物達の上空に数10匹のドラゴンが待機して威嚇していた。
そして街の上空にもドラゴンが旋回している。

『ふっ!流石ね!!それじゃあ後は・・・全力で総攻撃よ!!皆んな!!持てる力を叩きつけてやりましょう!!!!!!』

『了解!!!!!』

一方その頃、ギエン達は〈ゼリオン王国〉へと爆走していた!魔物達の気配は〈ゼリオン王国〉まで迫っていた。

この時ギエンは【索敵】範囲外の弟子達の動きは解らなかった。
ただ弟子達の安否を心配しながら〈ゼリオン王国〉を目指していた。

(よし!見えたぞ!!もう少しだ!!ミルア!リンド!俺が行くまで持ち堪えろよ!!)


『私から行くよ!!〈アース〉!!魔物達の足止めをお願い!!』

主人の呼び掛けに岩の巨人が現れる!!
『かしこまりました!お任せください!!』

『ふん!!!!』
〈アース〉が両手を地面に叩き付ける!!

どばぁぁぁぁぁぁん!!!

すると〈アース〉の手元から真っ直ぐ遥か先まで地面がぱっくり口を開ける!!
そこへ魔物達がなす術もなく飲み込まれて行く!!
更に地割れは魔物達の中央で左右に分かれ大地に大きな十文字が描かれる!!
魔物達は次々と大地に飲み込まれて行った。

『うわーーー!!やるわねぇ!!!負けてられないわ!!私達も行くわよ!【闘気解放】!!!』

『ナイス足止め!!私も!!【竜神装】!!!』

『負けてられないわ!!師匠!!力を借りるわ!!【魔力解放】!!!】

『はぁぁぁ!!【槍神技奥義 神槍豪撃】!!!』

巨大な槍を模した闘気の塊が直線上の魔物達を綺麗に飲み込んでいく!!

『行くわよぉぉぉ!!【竜撃砲】!!!』

かざした両手から巨大なドラゴンを模した闘気が魔物達を飲み込んで行く!

『私もぉぉぉ!!光属性魔法最上位【シャイニング・ゲート】!!!!!』

魔物達の目の前に巨大な光の門が現れる!!
そして門が勢いよく開け放たれるとそこから超高温の光が放たれる!!

光を浴びた魔物達があっという間に蒸発して行く!!

4人の全力の一撃で6万の魔物達が既に1/3以下となっていた。

城壁からバリスタを構えていたアルメダと冒険者達は驚愕の余りしばらく息を飲む音しか出せなかった。

『こ、これが〈英雄の弟子達〉の弟子の力・
・・・これこそ・・・理不尽よ・・・』

『こ、これは駄目だろ・・・この力が悪に染まったら・・・世界が終わるぞ・・』
皆がそれぞれ力の行き先を案ずるのであった。


ミルアの頭の中にレベルアップの音が鳴り響いていた。
『み、皆んな凄いよ・・・・あれ?何かが街に向かって移動している?!』

城壁から見渡すが目視できなかった。
(おかしいわ!?既に街の中に?!・・・あっ!!しまった!!地下だわ!!!!)

『アルメダさん!!!地下です!!地下から街に!!』

ミルアが叫んだ瞬間!広場の噴水が破壊されて3人の浅黒い肌の男達が現れたのだった。

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