【完結】それより俺は、もっとあなたとキスがしたい

佑々木(うさぎ)

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ep.06 続きはバスルームで

(4)***

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 じっと見つめていた俺に、美浜は腕を伸ばして、頭を引き寄せた。
 瞼を閉じ、俺のキスを待っている。その顔も、またきれいだ。
 俺が黙って動かずに見つめていることに気付いたのか、美浜はまた目を開ける。
 俺はその双眸に笑い掛け、キスをした。
 何度も何度も押し当て、啄むだけのキスを繰り返し、美浜の上に覆いかぶさる。

「一ノ瀬……」

 美浜の呼び声は、どうしてこんなに俺の胸を熱くするんだろうか。
 バスローブをはだけ、首筋や鎖骨、胸にもキスをする。だんだんと美浜の身体が火照り出し、太腿に勃ち上がったモノの存在を感じる。俺のキスで身体が昂っているのだと知れて、もう我慢ができなかった。
 美浜をうつ伏せにし、バスローブをまくり上げて、尻を剥き出しにする。

「ローションは?」
「引き出しに、入れてある」

 美浜の答えに、秘められた想いが伝わってくる。
 俺はすぐさま、美浜の用意したローションのボトルを引き出しから取った。そして、ローションを手で温めて、後ろに指を入れる。

「う……くっ……」

 美浜は小さく呻いたが、俺は指を深く挿入し、広げるように動かした。
 ローションを足して、指を二本に増やすと、尻や太腿にしっとりと汗が浮かぶ。
 俺は、自分のはやる気持ちを抑えながら美浜の身体を開き、準備をした。
 指が、三本まで入るようになったところでやめて、代わりに俺自身をあてがう。
 美浜の身体がピクリと跳ね、強張っていく。
 俺は身体を倒して、美浜の耳に吹き込むように囁いた。

「入れますよ」
「ああ、入れて……くれ」

 ぐっと腰を突き出して、美浜の中に分け入っていく。

「く……っは……」

 美浜の尻肉を割り開き、更に奥へと進む。
 熱くたぎる中が、俺にまとわりつき、きゅっと締め付けた。

「きつい、な」

 あれだけ馴らしても、なかなか進んでいけない。
 俺は、腰骨を掴んで持ち上げ、尻を突き出させる。体重をかけて狭い中を突き進むと、俺の下で身悶えた。

「は……あっ……う……」

 ベッドヘッドの方へ逃げようとする身体を押し止め、ゆっくりと最奥を目指す。中がうねり、痛いほどに俺を食む。それでも、やめようとは思わなかった。

「美浜さん」
「へい、きだ……続けて……くれ」

 まったく平気なようには見えないが、美浜も同じ想いでいるのが伝わってくる。

「もう少し……あとちょっと、我慢していてください」

 俺はそう言い置いて、より深く突き入れる。

「う……あ……っくぅ……」
「……う……っは」

 ずぶずぶと深く深く入っていき、俺は自身をすべて収め切った。
 ふうと一つ息を吐き、体勢を変えて腰を揺すった。

「うあ……待って、くれ……っ」
「大丈夫。まだ動きません」

 もっと俺に馴らさなければ、きっと痛いだけだ。
 ただでさえ、今苦しんでいるのに、これ以上負担を掛けたくない。
 俺は動きを止め、自身が美浜に馴染むのを待った。
 美浜の背中に身体を沿わせ、ぴったりと重なった姿勢のままでいる。
 やがて、身体から力が抜けていき、締め付けが緩くなる。
 俺は重なったまま、美浜の上で揺れ動いた。

「ふ……っく……ぁ」

 ビクンと身体が跳ね、美浜が手を握り締める。
 ゆらゆらと揺らめかし、少しずつモノの位置を変えていくと、美浜の身体がガクガクと痙攣する。

「な……に……」

 唖然としたような声が聞こえて、俺は確信した。
 同じ場所に、カリを当てるように動く。
 すると、美浜の腰が逃げ、高い声が上がった。

「ここか」
「う……あ……っやめ」

 美浜は俺を振り返り、眉を顰めた。

「変だ、そこ」
「そうですね」

 俺はそう言って、徐々に動きを速める。

「嫌なんだ……そこ……当てないで、くれ」

 美浜は必死に訴えたが、俺は膝を左右に開かせて、腰を打ち付けた。

「ひあ……っあ……う……っああ」

 長い指先でシーツを掴んで手繰り寄せ、美浜は背中をしならせて啼く。
 俺は、上半身を起こして、ゆったりと抽送を始めた。
 奥深くまで入り込み、徐々に腰を引く。
 その動きを繰り返していると、美浜の声が甘くなっていく。

「あ……っは……ああ……っあ」

 動く度に声が押し出されて、身体が前のめりになる。
 俺は腰を掴んだまま、出し入れを続けた。
 もう少し慣れてきたところを見計らって、深々と穿って律動する。

「あう……っあ……ああ……っいちの、せ……っ」
「ここ、いいですか?」

 美浜は、首を縦に振り、片側の頬をシーツに押し付けて喘いでいる。
 俺はその横顔を見ながら加減して動き、美浜に快感を植え付けた。
 奥を抉りながら前にも触れてみると、すっかり縮んで萎えていた。
 だが、ぐりっと中を突くと、ゆっくりと大きくなっていった。

「ああ……っあ……駄目、だ……っそんな、さわらな……」
「触った方が、気持ちいいでしょう?」

 俺は、腰を揺らめかせながら前をいじり、自分でも美浜の締め付けにやられないよう耐えた。
 ここで、俺の方が先にイくわけにはいかない。
 そんな、謎の使命感に燃えていた。

「は……っあ……、いち……のせ……っもう……」
「イきそう?」

 身体が震え、中が俺をきゅうきゅうと締め付ける。

「く……は……っう」

 あんなに狭かった中が、俺の形を覚えていく。
 緩やかに腰を動かし続けていると、とろりと美浜のモノから先走りが零れ出た。
 あと少しで達するのだとわかって、俺は美浜のうなじにキスをして舐めた。

「はう……っああ……イく……っあ……う」

 美浜はそこで身体を強張らせて、一気に放った。
 俺は、それでも動きを止めずに、腰と手を動かした。
 そして、遅れて俺も美浜の中に出した。
 美浜を潰さないように覆い被さり、身体を繋げたまま呼吸を整える。
 ピクリとも動かなくなった美浜に気付き、俺は中から引き抜いて身を離した。
 美浜の尻から零れ出る白濁に、目が釘付けになった。

「ん……ぅ……っ」

 小さく呻き声をあげ、美浜はぴくぴくと身体を震わす。

「いちの、せ……わたし、は……」
「眠っていいですよ」
「だが……」
「話なら、起きてから、いくらでも聞きます」

 そう告げると、美浜は身体から力を抜いた。
 汗に塗れてうつ伏せに横たわる美浜は、こんな時でもセクシーだ。
 俺は髪を掻き上げ、落ちてきていた眼鏡のブリッジを押し上げた。
 ついに美浜を抱いた。最後までしてしまった上に、中に出した。
 本当は一回抱けば、美浜も俺も満足して、この関係も落ち着くと思っていた。
 だが、そんなことはない。

 抱き続けていけば、この身体は俺を覚え、更に感じるようになるだろう。
 淫らに乱れて啼く美浜を、俺は見たくなってきた。
 俺に翻弄されて啼き、やがて自ら尻を振るようになる美浜は、きっととんでもなくエロい。
 それを間近で見て、触れて、体感したい。

 いつまでも、こうして感慨にふけっている場合じゃない。
 俺は手を洗いに行き、濡らしたタオルで軽く美浜の身体を拭いた。
 そして、仰向けに返してから、額にかかる前髪を撫でつけ、唇にキスをする。
 次にする時には、顔を見ながら抱き合いたい。
 どんな顔で俺を受け入れ、感じて啼いているのか、もっとしっかり見たい。
 俺は、頬の輪郭を指の腹で辿って、穏やかな顔で眠る美浜を見守った。



 次に目を覚ました美浜は、しばらく目を逸らして黙り込んでいたが、やがてぽつりと言った。

「君は……本当に初めてだったのか?」

 何を聞かれたか意味がわからずに視線で促すと、美浜は向き直って俺を凝視する。

「とても、上手かった」
「それは、どうも」

 他に返しようもなく、俺はそう答えて苦笑した。
 余裕もなく、ただほしいままに美浜を貪ってしまった。
 これは、次の課題にしよう。

「シャワーを浴びてくる」
「俺も行きますよ」
「私を、殺す気か?」

 美浜はそう返し、バスルームに消えていった。
 俺はそのきれいな背中を見送ってから、もう一度ベッドに寝転がって目を瞑る。
 瞼の裏には、俺に抱かれて喘ぐ美浜ばかり浮かんできて、俺は深い溜息を吐いた。
 いつの間にか、俺の方が溺れている。
 これは、気を引き締めなければならない。
 俺はそう自戒して、美浜がシャワーを終えるまで、じっと今後の対策について考えていた。

-ep.06 「続きはバスルームで」END-
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