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一八章 …なんで、あなたが
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――ただの田舎の中学生の分際でアイドルとかマジ、受けるw
――勘違い妄想系ってイタいよね。
――都会に行けば、かわいい子なんていくらでもいるのにさ。田舎の中学校でちょっと目立つからってアイドルになれるとか草生える。
――その都会のかわいい子たちだってアイドルになれるのなんてほんの一握りなのにさ。田舎の中学生のくせにそんな勘違いするとかマジすごいよね。
毎日まいにち、
毎日まいにち、
SNS上にはそんな言葉があふれていた。
――気にしちゃいけない。こんなもの、気にしなければなんてことないんだから。
必死に自分にそう言い聞かせたけどやっぱり、気にしないなんて無理。時間がちょっとでも空くとスマホを取り出して確かめてしまう。そして、見つけてしまう。あたしのことを悪く言う言葉の数々を。
――毎日レッスン受けてるそうじゃん。田舎の中学生がアイドルなんてなれるわけないのにさ。勘違いしててかわいそうw
――一生、夢見て、イタいおとなになりそうw
――アイドルになれるのなんて、そういう運命に生まれた特別な人間だけなのにさ。自分を特別と思い込んでるとかチョー受けるよね。
毎日まいにち、そんな言葉があふれている。
誰もが、あたしのことを悪く言っていた。
なんで、どこの誰ともわからない相手にそんなことを言われなきゃならないのか。
その悔しさに涙があふれた。SNS上にあふれる悪口のことで頭がいっぱいになっていた。おかげで、レッスンにも全然、身が入らなくなっていた。
「なにやってるの⁉ またまちがったじゃない。最近、たるんでるわよ。デビューまで日がないんだからしゃんとしなさい!」
「どうしたの、内ヶ島さん。最近、様子が変だよ。なにか、悩みごと?」
武緖先生には毎日、叱られたし、野々村さんには心配された。でも、言えなかった。SNSに自分の悪口があふれているなんて。太陽ドルを目指すっていうその行為のせいでみんなに嗤われ、スクールカートから転落したなんて。そのせいで、いまや学校でイジメの標的になっているなんて。
そんなこと、言えるわけがない!
もちろん、パパやママにだって言えやしない。そんなこと言ったらどんなに心配するか。必死に表面をとりつくろって、それでも頭のなかはやっぱりSNS上の悪口でいっぱいで、あたしはもう頭のなかがグルグルして、どうにもならなかった。
夜中に布団のなかで、ひとりで涙ぐんでいるしかなかった。
SNSでの悪口は日を追うごとにどんどんエスカレートしていった。
――だいたいさあ。あの子って、昔っから勘違いしがちなのよね。小学生のときも近所のおじさんから『かわいいんだからテレビに出てみたら?』なんて言われて、まんざらでもない顔してたしさ。近所のおじさんにお世辞言われて真に受けるとかwwwww
――男の子たちにチヤホヤされて女王さまみたいに振る舞ってたこともあったなあ。小学生のくせして花とか、お菓子とか貢がせてさ。そんなの、イタいだけだっていうのがわかってないんだよね。
――思えば、幼稚園の頃からそうだったんだよねえ。他よりちょっとかわいくて、先生や親から褒められてるからって、他の子たち相手にいばりちらしてさ。ほんと、カッコ悪かったwwwww
――どうせ、山奥の片田舎。こんな田舎で他よりちょっとかわいいからってたかが知れてるのにさ。いつ、そのことに気がつくかと思ってたけど全然、気がつかなかったw それどころか、ますます勘違いしてアイドルになろうだなんて草どころか大草原。
な、なんで?
なんで、そんなこと言うの?
たしかに、どれもこれも身に覚えのあることばかり。幼稚園の頃はたしかに優越感に浸って他の子相手にいばりちらしてたし、小学生のころは取り巻きの男の子たちにいいように命令してたりもしてたけど……。
でも、いまじゃどれも、思い出しただけでのたうち回って死にたくなるぐらい恥ずかしい黒歴史。反省だってしてるし、『もうしない』って誓っていることばっかりなのに。
って言うか、なんで、そんなことまで知ってるの?
あたしのまわりで、あたしのことをそこまでくわしく知ってる人って言ったら……。
あたしの頭のなかにひとつの顔と名前が浮かびあがった。誰よりも馴染みのあるその顔と名前。幼稚園の頃からずっと一緒の親友。大きな丸メガネにお下げ髪。まるで、二昔前の少女マンガに出てくる優等生キャラみたいなその見た目。
鮎川紗菜。
「あり得ない!」
あたしは布団のなかで叫んでいた。
「そんなこと、ない! 絶対にない! 紗菜が、あの紗菜があたしのことを悪く言うなんて。しかも、SNSで嗤いものにするなんて……そんなこと、絶対にない!」
あたしは何度も叫んだ。
必死になって心に浮かんだ疑いを払いのけようとした。でも――。
SNS上ではそのあともどんどん、あたしの黒歴史が暴露されていった。そうやって、嗤いものにしていた。こんなにいろいろあたしの黒歴史を知っているなんてやっぱり、やっぱり……。
その日からあたしは紗菜のことを監視するようになってしまった。紗菜の言うこと、やること、すべてに注意して見つめていた。
――親友を疑っている。
――監視している。
そんな自分が嫌でいやでたまらなかったけど、でも、やっぱり、あんなことを書き立てることができるのは紗菜しかいないわけで……。
そして、その日、あたしはとうとう見てしまった。紗菜が人気のなくなった教室のなかでひとり、スマホをいじっているのを。
魔が差した。
そう言うべきなんだろう。あたしは思わず紗菜に駆けより、スマホをむしり取っていた。見えたものは紗菜の引きつった表情。そして――。
スマホ画面に浮かびあがる書きかけの文章。
――だいたい、静香って自意識過剰なんだよね。昔っからすっごい見た目とか気にしてさ。しょせん、たかの知れた田舎の中学生なのに、とびきりの美少女のつもりで
「……紗菜」
あたしは呆然として――。
親友の顔を見つめていた。
もし……もし、このとき、紗菜が少しでもショックを受けたような表情を見せてくれていれば、『見られた!』っていう切羽詰まった態度を見せてくれていれば、あたしも少しは安心できたかも知れない。でも、紗菜はそんな様子は少しも見せなかった。それどころか、いままであたしの見たことのない冷たい表情で舌打ちして見せた。
「あ~あ。バレちゃったか。ま、いいけどね。あんたとはもうなんの関係もないわけだし」
「……紗菜。なんで、こんなことしたの⁉ あたしたち、親友じゃない!」
「親友?」
紗菜は、まん丸メガネにお下げ髪っていう優等生キャラの顔立ちのなかに恐ろしく冷たい視線を浮かべて、あたしをにらみつけた。
「なに言ってんの。あんたは田舎の子どもにしては目立つ方だったから、一緒にいればなにかと便利だと思って側にいただけよ。でも、もう、そんな価値もないわね。いまのあんたはスクールカースト上位どころか、そこから転落した元ボスザル。カースト最下層の陰キャにそそのかされてその気になって、アイドルを目指そうなんていう勘違い女。単なるイジメの標的」
「……紗菜」
「もう、あたしに関わらないでよね。元ボスザルなんかに懐かれたらあたしの立場が悪くなるから。じゃあね。元ボスザルの勘違い女さん」
そう言い捨てて――。
紗菜はあたしの前から去って行った。
そして、あたしは――。
その日から学校に行けなくなった。
――勘違い妄想系ってイタいよね。
――都会に行けば、かわいい子なんていくらでもいるのにさ。田舎の中学校でちょっと目立つからってアイドルになれるとか草生える。
――その都会のかわいい子たちだってアイドルになれるのなんてほんの一握りなのにさ。田舎の中学生のくせにそんな勘違いするとかマジすごいよね。
毎日まいにち、
毎日まいにち、
SNS上にはそんな言葉があふれていた。
――気にしちゃいけない。こんなもの、気にしなければなんてことないんだから。
必死に自分にそう言い聞かせたけどやっぱり、気にしないなんて無理。時間がちょっとでも空くとスマホを取り出して確かめてしまう。そして、見つけてしまう。あたしのことを悪く言う言葉の数々を。
――毎日レッスン受けてるそうじゃん。田舎の中学生がアイドルなんてなれるわけないのにさ。勘違いしててかわいそうw
――一生、夢見て、イタいおとなになりそうw
――アイドルになれるのなんて、そういう運命に生まれた特別な人間だけなのにさ。自分を特別と思い込んでるとかチョー受けるよね。
毎日まいにち、そんな言葉があふれている。
誰もが、あたしのことを悪く言っていた。
なんで、どこの誰ともわからない相手にそんなことを言われなきゃならないのか。
その悔しさに涙があふれた。SNS上にあふれる悪口のことで頭がいっぱいになっていた。おかげで、レッスンにも全然、身が入らなくなっていた。
「なにやってるの⁉ またまちがったじゃない。最近、たるんでるわよ。デビューまで日がないんだからしゃんとしなさい!」
「どうしたの、内ヶ島さん。最近、様子が変だよ。なにか、悩みごと?」
武緖先生には毎日、叱られたし、野々村さんには心配された。でも、言えなかった。SNSに自分の悪口があふれているなんて。太陽ドルを目指すっていうその行為のせいでみんなに嗤われ、スクールカートから転落したなんて。そのせいで、いまや学校でイジメの標的になっているなんて。
そんなこと、言えるわけがない!
もちろん、パパやママにだって言えやしない。そんなこと言ったらどんなに心配するか。必死に表面をとりつくろって、それでも頭のなかはやっぱりSNS上の悪口でいっぱいで、あたしはもう頭のなかがグルグルして、どうにもならなかった。
夜中に布団のなかで、ひとりで涙ぐんでいるしかなかった。
SNSでの悪口は日を追うごとにどんどんエスカレートしていった。
――だいたいさあ。あの子って、昔っから勘違いしがちなのよね。小学生のときも近所のおじさんから『かわいいんだからテレビに出てみたら?』なんて言われて、まんざらでもない顔してたしさ。近所のおじさんにお世辞言われて真に受けるとかwwwww
――男の子たちにチヤホヤされて女王さまみたいに振る舞ってたこともあったなあ。小学生のくせして花とか、お菓子とか貢がせてさ。そんなの、イタいだけだっていうのがわかってないんだよね。
――思えば、幼稚園の頃からそうだったんだよねえ。他よりちょっとかわいくて、先生や親から褒められてるからって、他の子たち相手にいばりちらしてさ。ほんと、カッコ悪かったwwwww
――どうせ、山奥の片田舎。こんな田舎で他よりちょっとかわいいからってたかが知れてるのにさ。いつ、そのことに気がつくかと思ってたけど全然、気がつかなかったw それどころか、ますます勘違いしてアイドルになろうだなんて草どころか大草原。
な、なんで?
なんで、そんなこと言うの?
たしかに、どれもこれも身に覚えのあることばかり。幼稚園の頃はたしかに優越感に浸って他の子相手にいばりちらしてたし、小学生のころは取り巻きの男の子たちにいいように命令してたりもしてたけど……。
でも、いまじゃどれも、思い出しただけでのたうち回って死にたくなるぐらい恥ずかしい黒歴史。反省だってしてるし、『もうしない』って誓っていることばっかりなのに。
って言うか、なんで、そんなことまで知ってるの?
あたしのまわりで、あたしのことをそこまでくわしく知ってる人って言ったら……。
あたしの頭のなかにひとつの顔と名前が浮かびあがった。誰よりも馴染みのあるその顔と名前。幼稚園の頃からずっと一緒の親友。大きな丸メガネにお下げ髪。まるで、二昔前の少女マンガに出てくる優等生キャラみたいなその見た目。
鮎川紗菜。
「あり得ない!」
あたしは布団のなかで叫んでいた。
「そんなこと、ない! 絶対にない! 紗菜が、あの紗菜があたしのことを悪く言うなんて。しかも、SNSで嗤いものにするなんて……そんなこと、絶対にない!」
あたしは何度も叫んだ。
必死になって心に浮かんだ疑いを払いのけようとした。でも――。
SNS上ではそのあともどんどん、あたしの黒歴史が暴露されていった。そうやって、嗤いものにしていた。こんなにいろいろあたしの黒歴史を知っているなんてやっぱり、やっぱり……。
その日からあたしは紗菜のことを監視するようになってしまった。紗菜の言うこと、やること、すべてに注意して見つめていた。
――親友を疑っている。
――監視している。
そんな自分が嫌でいやでたまらなかったけど、でも、やっぱり、あんなことを書き立てることができるのは紗菜しかいないわけで……。
そして、その日、あたしはとうとう見てしまった。紗菜が人気のなくなった教室のなかでひとり、スマホをいじっているのを。
魔が差した。
そう言うべきなんだろう。あたしは思わず紗菜に駆けより、スマホをむしり取っていた。見えたものは紗菜の引きつった表情。そして――。
スマホ画面に浮かびあがる書きかけの文章。
――だいたい、静香って自意識過剰なんだよね。昔っからすっごい見た目とか気にしてさ。しょせん、たかの知れた田舎の中学生なのに、とびきりの美少女のつもりで
「……紗菜」
あたしは呆然として――。
親友の顔を見つめていた。
もし……もし、このとき、紗菜が少しでもショックを受けたような表情を見せてくれていれば、『見られた!』っていう切羽詰まった態度を見せてくれていれば、あたしも少しは安心できたかも知れない。でも、紗菜はそんな様子は少しも見せなかった。それどころか、いままであたしの見たことのない冷たい表情で舌打ちして見せた。
「あ~あ。バレちゃったか。ま、いいけどね。あんたとはもうなんの関係もないわけだし」
「……紗菜。なんで、こんなことしたの⁉ あたしたち、親友じゃない!」
「親友?」
紗菜は、まん丸メガネにお下げ髪っていう優等生キャラの顔立ちのなかに恐ろしく冷たい視線を浮かべて、あたしをにらみつけた。
「なに言ってんの。あんたは田舎の子どもにしては目立つ方だったから、一緒にいればなにかと便利だと思って側にいただけよ。でも、もう、そんな価値もないわね。いまのあんたはスクールカースト上位どころか、そこから転落した元ボスザル。カースト最下層の陰キャにそそのかされてその気になって、アイドルを目指そうなんていう勘違い女。単なるイジメの標的」
「……紗菜」
「もう、あたしに関わらないでよね。元ボスザルなんかに懐かれたらあたしの立場が悪くなるから。じゃあね。元ボスザルの勘違い女さん」
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