追放王子の異世界開拓!~魔法と魔道具で、辺境領地でシコシコ内政します

武蔵野純平

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第九章 グンマー連合王国

第248話 ティンコ・ツンツン!

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 奴隷狩りをしていた男はサンドスコーピオンに局部を刺され、腫れ上がり、猛烈なかゆみに襲われた。

 黒丸とルーナは、腹を抱えて笑い転げる。

「ムフフフフ! かゆいであるか? かゆいであるか?」

「おもしろい! チンコカイカイ!」

 黒丸はオリハルコンの大剣の先で、ルーナは魔法の杖の先で、腫れ上がった局部をツンツンし始めた。

 奴隷狩り男は、かゆみがヒドイのだろう。
 ツンツンされるたびに、『ヒー!』とか『アー!』とか、悲鳴を上げている。

 あくまでも悲鳴である。
 喜んでいる訳ではない。

 ブンゴ隊長が、顔を引きつらせながら、本来の目的を叫んだ。

「二人とも笑いすぎッス! ちゃんと尋問をして欲しいッス!」

「おお! そうである!」

「うむ。仕事は、ちゃんとする。ツンツン!」

 黒丸とルーナは、すっかり本来の目的――『情報の入手』を忘れてしまっていた。
 ヒドイ話である。

 横で見ていたサーベルタイガーテイマーのイネスは、考えさせられてしまった。

 長生きとは……。
 長命種とは……。

 イネスの煩悶をよそに、黒丸とルーナは尋問を開始した。

 まだ、サンドスコーピオンに刺されていない男の方に、肉の塊を持った黒丸が近づく。

「どうであるか? 素直に話さないと、あの男のように大変な目にあうのである」

「よっ……よせ!」

「なら、話すのである。奴隷狩りの目的は、何であるか? オマエたちは、どこかの組織に属しているのであるか?」

「……」

「しゃべらないのであるな? 残念であるなあ~。では、サソリ固めの刑であるなあ~」

 黒丸は、手にした魔物肉の塊から、肉をナイフでこそぎ落とした。
 尋問される男の周りに肉が散らばる。
 男は黒丸に、大声で怒鳴った。

「よせ! やめろよ!」

「話す気になったであるか?」

「……」

「ああ。残念であるなあ。ルーナ!」

「おう! 黒丸!」

 ルーナは、サンドスコーピオンを杖の先で押しやった。
 サンドスコーピオンが押しやられた先には、黒丸がこそぎ落とした肉がある。
 サンドスコーピオンは、落ちている肉をせっせとついばみ始めた。

 そして――ブラブラするモノを見つけ、尻尾の毒針を刺した。

「ギャアーーーーーー!」

 一刺しである!
 激しい痛みと息苦しさが男を襲い、ついで猛烈なかゆみが局部を中心に広がった。

「ああ! かゆい! かゆい! 助けてくれ! かゆい!」

「気の毒であるな。サンドスコーピオンに腫れたチンチンが、かじられなければ良いのである」

 黒丸は、最初の男に戻った。

「ルーナ。この男に、キュアを頼むのである」

「キュア!」

 ルーナが解毒可能な魔法『キュア』をかけると、サンドスコーピオンの毒が解毒され、男の局部から腫れがひき、かゆみが止まった。

「どうであるか? かゆくて苦しかったであるか?

「覚えてろ!」

「それがし記憶力には、自信がないのである!」

「威張ることじゃないのだろう!」

「そうであるな。それで、話す気になったであるか? 誰の指示で奴隷狩りをしたのであるか? アジトは、どこであるか?」

「地獄へ落ちろ!」

「ルーナ! もう、一刺しいくのである!」

「おう!」

 今度はルーナがせっせと肉を削り落とし、サンドスコーピオンをけしかけた。
 こういうことには、働き者である。

 サンドスコーピオンは、同じように肉をついばみ、やがてブラブラとしている男の局部に一刺し。

「がああああああ! あっ! あーーー!」
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