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第十一章 文明開化
第352話 予科練生~海軍パイロット訓練校
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「走れー! 走れ! クソども!」
ミディアムの怒声が、冒険者ギルドの訓練場に響く。
俺、黒丸師匠、ルーナ先生は、遠くから眺めている。
「ミディアムやってるな~」
「張り切っているのである!」
「鬼教官ミディアム!」
ミディアムにしごかれているのは、海軍パイロット訓練校『予科』の生徒だ。
海軍パイロットを広く募集したところ、沢山の応募があり、俺は応募者を三つにカテゴライズした。
・即戦力
⇒グースのパイロット経験がある人族。
・パイロット候補生
⇒軍務経験があり、読み書きが出来る人族。
・パイロット候補生予科
⇒応募してきた上記以外の人族。
今、ミディアムがしごいているのは、パイロット候補予科練習生、略して予科練生だ。
予科練生は、海軍パイロット校への入学は許されていない。
これから鍛えられ、読み書きを教えられ、選抜された者だけが、パイロット訓練校への入学が許される。
予科教官の一人がミディアムだ。
推薦したのは、もちろん黒丸師匠だ。
「ミディアムはスラム街から這い上がったのである。ガッツがあるのである! 闘魂を生徒に注入するのである!」
注入される方は大変だなあ~。
俺は苦笑いしながら、完全に他人事だ。
一人の生徒がランニングの最中に倒れた。
ミディアムが鬼の形相でノッシノッシと倒れた生徒に近づく。
「おら! テメエ! 立て! 立てよ!」
「も、もう、ダメです!」
「ああ? まだ、声が出てるじゃねえか! おらおら! 走らねえとゲンコツ喰らわすぞ!」
「ひいい!」
ミディアムは、倒れた生徒の首根っこをつかむと無理矢理立たせて、一緒に走り出した。
ミディアムは大声で檄を飛ばす。
「ここで生まれ変われ! 今しかねえんだ! 次はねえんだ! しがみつけ!」
「わ、わかりましたあ!」
生徒は百人以上いる。
とにかく募集に対して応募者が多すぎた。
そこで、俺はミディアムに『振り落とすつもりでしごいてくれ』と頼んだ。
だが、ミディアムは脱落させず鍛え上げる方向でやるらしい。
「くっ……クソ! なぜ、私が、貴様のような平民に命令されなければならんのだ?」
「ああ? 聞こえねえな? 何だって?」
「わ、わたしはミラー騎士爵家の三男だぞ! 貴族だぞ!」
おっ!
予科練生に貴族家の三男坊が混じっていたようだ。
だが、ミディアムに走らされて、息も絶え絶えだ。
ミディアムがミラー騎士爵家の三男坊に併走しながら大声であおりだした。
「ああ? オマエは自分の立場がわかってねえ! ここは予科練だ! おキレイなパーティー会場じゃねえんだ! 貴族なんて立場には、クソほどの価値もねえ!」
「き、貴様! 貴族をクソだと!」
「もう、一度言うぞ! ここは予科練だ! オマエはクソ以下の価値しかないゴブリン野郎だ!」
「ぶ、侮辱するな! ゴブリンとはなんだ!」
「悔しいか? ムカつくか? 俺を憎め!憎めよ! 怒れ! 怒りをパワーに変えろ!」
「貴様は頭がおかしい!」
「そうだ! 俺は、いかれた予科練教官だ! わかったか! さあ、走れ! 走れ! 走れ! 地の果てまで走れ!」
悲鳴を上げて予科練生が走るスピードを上げた。
俺は黒丸師匠と目を見合わせてニンマリした。
「さて、何人が海軍パイロット訓練校へ進めますかね?」
「案外、多いかもしれないのである」
「受け入れ体制を整えておいた方が良さそうですね」
パイロットは軍や貴族家で引っ張りだこだ。
今後、飛行機の数が増えれば、民間にも進出するだろう。
予科練生が一人でも多く、海軍パイロット訓練校に入学できるように期待しよう。
「おや? ルーナがいないのである」
「あれ? いつの間に?」
いつの間にかルーナ先生がいなくなった。
ついさっきまで、ここにいたのに。
「アンジェロ少年! あそこ!」
「あっ!」
ルーナ先生が、グンマークロコダイルに乗って、予科練生たちを追いかけ始めた。
グンマーグロコダイルは、マエバシ、タカサキ、イセサッキの三匹だ。
「ハイヨー! ハイヨー!」
「「「ぐあ~」」」
ルーナ先生が、激しく騎乗――いや、鰐乗して予科練生たちを追い立てる。
予科練生は、後ろから異形の魔物が追いかけてくるので、必死に逃げ始めた。
「うあああ!」
「なんで魔物がいるんだよ!」
「に、逃げろ!」
ルーナ先生は生き生きして、黒丸師匠はゲラゲラ笑っている。
「ミディアムの顔が面白いのである!」
一番最後を走っていたミディアムは、イセサッキにお尻をつつかれて。顔をひきつらせながら走っている。
「やめろ! ルーナさん! やめろよ!」
「ハイヨー! ハイヨー!」
「やめろって!」
俺と黒丸師匠は、ルーナ先生の好きにさせることにして、訓練場を後にした。
「やめろー!」
ミディアムの絶叫が、こだました。
ミディアムの怒声が、冒険者ギルドの訓練場に響く。
俺、黒丸師匠、ルーナ先生は、遠くから眺めている。
「ミディアムやってるな~」
「張り切っているのである!」
「鬼教官ミディアム!」
ミディアムにしごかれているのは、海軍パイロット訓練校『予科』の生徒だ。
海軍パイロットを広く募集したところ、沢山の応募があり、俺は応募者を三つにカテゴライズした。
・即戦力
⇒グースのパイロット経験がある人族。
・パイロット候補生
⇒軍務経験があり、読み書きが出来る人族。
・パイロット候補生予科
⇒応募してきた上記以外の人族。
今、ミディアムがしごいているのは、パイロット候補予科練習生、略して予科練生だ。
予科練生は、海軍パイロット校への入学は許されていない。
これから鍛えられ、読み書きを教えられ、選抜された者だけが、パイロット訓練校への入学が許される。
予科教官の一人がミディアムだ。
推薦したのは、もちろん黒丸師匠だ。
「ミディアムはスラム街から這い上がったのである。ガッツがあるのである! 闘魂を生徒に注入するのである!」
注入される方は大変だなあ~。
俺は苦笑いしながら、完全に他人事だ。
一人の生徒がランニングの最中に倒れた。
ミディアムが鬼の形相でノッシノッシと倒れた生徒に近づく。
「おら! テメエ! 立て! 立てよ!」
「も、もう、ダメです!」
「ああ? まだ、声が出てるじゃねえか! おらおら! 走らねえとゲンコツ喰らわすぞ!」
「ひいい!」
ミディアムは、倒れた生徒の首根っこをつかむと無理矢理立たせて、一緒に走り出した。
ミディアムは大声で檄を飛ばす。
「ここで生まれ変われ! 今しかねえんだ! 次はねえんだ! しがみつけ!」
「わ、わかりましたあ!」
生徒は百人以上いる。
とにかく募集に対して応募者が多すぎた。
そこで、俺はミディアムに『振り落とすつもりでしごいてくれ』と頼んだ。
だが、ミディアムは脱落させず鍛え上げる方向でやるらしい。
「くっ……クソ! なぜ、私が、貴様のような平民に命令されなければならんのだ?」
「ああ? 聞こえねえな? 何だって?」
「わ、わたしはミラー騎士爵家の三男だぞ! 貴族だぞ!」
おっ!
予科練生に貴族家の三男坊が混じっていたようだ。
だが、ミディアムに走らされて、息も絶え絶えだ。
ミディアムがミラー騎士爵家の三男坊に併走しながら大声であおりだした。
「ああ? オマエは自分の立場がわかってねえ! ここは予科練だ! おキレイなパーティー会場じゃねえんだ! 貴族なんて立場には、クソほどの価値もねえ!」
「き、貴様! 貴族をクソだと!」
「もう、一度言うぞ! ここは予科練だ! オマエはクソ以下の価値しかないゴブリン野郎だ!」
「ぶ、侮辱するな! ゴブリンとはなんだ!」
「悔しいか? ムカつくか? 俺を憎め!憎めよ! 怒れ! 怒りをパワーに変えろ!」
「貴様は頭がおかしい!」
「そうだ! 俺は、いかれた予科練教官だ! わかったか! さあ、走れ! 走れ! 走れ! 地の果てまで走れ!」
悲鳴を上げて予科練生が走るスピードを上げた。
俺は黒丸師匠と目を見合わせてニンマリした。
「さて、何人が海軍パイロット訓練校へ進めますかね?」
「案外、多いかもしれないのである」
「受け入れ体制を整えておいた方が良さそうですね」
パイロットは軍や貴族家で引っ張りだこだ。
今後、飛行機の数が増えれば、民間にも進出するだろう。
予科練生が一人でも多く、海軍パイロット訓練校に入学できるように期待しよう。
「おや? ルーナがいないのである」
「あれ? いつの間に?」
いつの間にかルーナ先生がいなくなった。
ついさっきまで、ここにいたのに。
「アンジェロ少年! あそこ!」
「あっ!」
ルーナ先生が、グンマークロコダイルに乗って、予科練生たちを追いかけ始めた。
グンマーグロコダイルは、マエバシ、タカサキ、イセサッキの三匹だ。
「ハイヨー! ハイヨー!」
「「「ぐあ~」」」
ルーナ先生が、激しく騎乗――いや、鰐乗して予科練生たちを追い立てる。
予科練生は、後ろから異形の魔物が追いかけてくるので、必死に逃げ始めた。
「うあああ!」
「なんで魔物がいるんだよ!」
「に、逃げろ!」
ルーナ先生は生き生きして、黒丸師匠はゲラゲラ笑っている。
「ミディアムの顔が面白いのである!」
一番最後を走っていたミディアムは、イセサッキにお尻をつつかれて。顔をひきつらせながら走っている。
「やめろ! ルーナさん! やめろよ!」
「ハイヨー! ハイヨー!」
「やめろって!」
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「やめろー!」
ミディアムの絶叫が、こだました。
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