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62 城からの脱出
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「……すまない、こんな話しを聞かせて。早く助けに行ってやってくれ!私もこちらの準備を整えて待っている。医者も必要か?」
「かなり体力は落ちていると思います。それに衛生環境が非常に悪い所に長年閉じ込められていたので一度医者にみせたほうが安心だと思います。」
「わかった。準備しておこう!」
そのまま準備してもらった物とお弁当などを鞄に詰め込んで大急ぎでニーン国へと向かった。
途中、逃げてきた侍女達とすれ違ったけど、やっぱりアニマ国に向かっているようだ。それをトーマスさんの機械でアニマ国に伝えておいた。
次の日の昼過ぎに城に着いた。地下が通れたらかなり速いが、あのベイカーや偽ニーン国王にバレたら厄介だ。山を越えてニーン国に行くには、いくら急いでも半日はかかる。
城に着いたら、侍女がいなくなった事に気付いたようで料理長が文句を言いながら、門の辺りをウロウロしている。
『あいつら逃げやがって!!この俺が掃除をさせられるなんてありえない!!だいたいベイカーが暇なんだから掃除くらいすればいいのに!!くそっ!!』
バケツに雑巾を投げつけながらイライラしていた。
後ろからそっと近づいてそっと頭に触れる。
『…………?なんでここで我慢してたんだ?よし、今すぐ逃げよう。…だが……何処に??』
しばらく1人で悩んでいた。後は本人次第だ。
コインさんと地下牢に向かう。
前の時と同じように石の壁を開いてトーマスさんが作った懐中電灯のような物を持って牢に向かう。
「来ました!」
「おぉ、本当に来てくれた!!感謝する!!」
「コインさん、これで檻の柵が切れるはず。俺が魔力を流すから切って。」
「わかった。」
ギュイーーーーンと凄い音と火花を散らしながら人が通れるくらい切り取ることができた。
中に入って鎖を切っていく。
とりあえず早くここから出て行く事にして、透明帽子を被ってもらい一緒に来てもらう。
あまり体力がないかと思ったけど、自分の足でしっかりと歩いてついてきてくれた。
城からできるだけ離れ、貴族の家に勝手に入って風呂を沸かす。煙が出るとバレるかもしれないからとトーマスさんが、魔力で水を温める機械を持たせてくれた。本当にトーマス様々だ!トーマスさんが居なければ、牢から出ることも出来なかったと思う。
簡単に掃除をして国王に風呂に入ってもらった。
本人を前に言いにくいけど、トイレの中に何年も住んでいたようなものだから、結構臭う。しかも、生ゴミも捨てる所がないから、なんとも言えない臭いだ。
30分ほどかけて、ゆっくりと風呂に入ってもらった。
出て来た国王は、別人のようだった。髪の毛がモジャモジャなのはそのままだけど、髭剃りがあったらしく、髭が無くなりとても若く見える。髪の毛もとりあえず紐で一つに纏めると、全くの別人だった。
「とりあえず、座ってください。サンドイッチと温かいスープもあります。シオン、俺達も食べよう。多分大丈夫だと思うが、一応できるだけ音を立てないように話しもできるだけ避けよう。」
「すまない。ありがとう。」
国王は、夢中で食べていた。今までは調理ができないから、野菜や果物にそのまま齧り付いていただけだから、調理されてる物が食べられるのが、凄く美味しいらしい。
俺達も美味しく食べて、少しでも早くアニマ国に行こうと出ることにした。何か話したそうだったけど、今見つかったからややこしい!少しでも早く安心できる場所まで移動しようと、帽子と眼鏡をかけて歩きだす。見つからないように、コインさんが良いと言うまで、話さない事にして黙々と歩く。
国王の体力も考えて、途中何回か休憩しながら俺が暮らしていた家の近くまで歩いた。もうすでに夜中になっていた。
「かなり体力は落ちていると思います。それに衛生環境が非常に悪い所に長年閉じ込められていたので一度医者にみせたほうが安心だと思います。」
「わかった。準備しておこう!」
そのまま準備してもらった物とお弁当などを鞄に詰め込んで大急ぎでニーン国へと向かった。
途中、逃げてきた侍女達とすれ違ったけど、やっぱりアニマ国に向かっているようだ。それをトーマスさんの機械でアニマ国に伝えておいた。
次の日の昼過ぎに城に着いた。地下が通れたらかなり速いが、あのベイカーや偽ニーン国王にバレたら厄介だ。山を越えてニーン国に行くには、いくら急いでも半日はかかる。
城に着いたら、侍女がいなくなった事に気付いたようで料理長が文句を言いながら、門の辺りをウロウロしている。
『あいつら逃げやがって!!この俺が掃除をさせられるなんてありえない!!だいたいベイカーが暇なんだから掃除くらいすればいいのに!!くそっ!!』
バケツに雑巾を投げつけながらイライラしていた。
後ろからそっと近づいてそっと頭に触れる。
『…………?なんでここで我慢してたんだ?よし、今すぐ逃げよう。…だが……何処に??』
しばらく1人で悩んでいた。後は本人次第だ。
コインさんと地下牢に向かう。
前の時と同じように石の壁を開いてトーマスさんが作った懐中電灯のような物を持って牢に向かう。
「来ました!」
「おぉ、本当に来てくれた!!感謝する!!」
「コインさん、これで檻の柵が切れるはず。俺が魔力を流すから切って。」
「わかった。」
ギュイーーーーンと凄い音と火花を散らしながら人が通れるくらい切り取ることができた。
中に入って鎖を切っていく。
とりあえず早くここから出て行く事にして、透明帽子を被ってもらい一緒に来てもらう。
あまり体力がないかと思ったけど、自分の足でしっかりと歩いてついてきてくれた。
城からできるだけ離れ、貴族の家に勝手に入って風呂を沸かす。煙が出るとバレるかもしれないからとトーマスさんが、魔力で水を温める機械を持たせてくれた。本当にトーマス様々だ!トーマスさんが居なければ、牢から出ることも出来なかったと思う。
簡単に掃除をして国王に風呂に入ってもらった。
本人を前に言いにくいけど、トイレの中に何年も住んでいたようなものだから、結構臭う。しかも、生ゴミも捨てる所がないから、なんとも言えない臭いだ。
30分ほどかけて、ゆっくりと風呂に入ってもらった。
出て来た国王は、別人のようだった。髪の毛がモジャモジャなのはそのままだけど、髭剃りがあったらしく、髭が無くなりとても若く見える。髪の毛もとりあえず紐で一つに纏めると、全くの別人だった。
「とりあえず、座ってください。サンドイッチと温かいスープもあります。シオン、俺達も食べよう。多分大丈夫だと思うが、一応できるだけ音を立てないように話しもできるだけ避けよう。」
「すまない。ありがとう。」
国王は、夢中で食べていた。今までは調理ができないから、野菜や果物にそのまま齧り付いていただけだから、調理されてる物が食べられるのが、凄く美味しいらしい。
俺達も美味しく食べて、少しでも早くアニマ国に行こうと出ることにした。何か話したそうだったけど、今見つかったからややこしい!少しでも早く安心できる場所まで移動しようと、帽子と眼鏡をかけて歩きだす。見つからないように、コインさんが良いと言うまで、話さない事にして黙々と歩く。
国王の体力も考えて、途中何回か休憩しながら俺が暮らしていた家の近くまで歩いた。もうすでに夜中になっていた。
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