いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

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13.みんなの畑

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 さすが若者、耕運機の運転はバッチリだ!安心して任せて大丈夫だな。
 畝が出来た所からスマホで、苗より大きな花が咲いてるトマトやきゅうり、茄子、苺、を検索して目に焼き付け沢山出す。トマト、きゅうり、茄子は支柱を立てて手にしてやらないと折れちゃうから、支柱も出し、括る麻紐も出す。後は大豆、サヤエンドウ、じゃがいも、さつまいも、玉ねぎ、人参、大根、西瓜、メロン、思い付くままスマホで画像を見て出していく。間隔を開けて植える用指示を出し、仕事を割り振っていく。川で水を汲んでジョウロで水やりもお願いする。
 そうこうしてるうちに、肥料撒く係と耕運機係が帰ってくる。耕運機は、住宅の横に止めてきてもらい、肥料撒く係は、苗植えや水やりに手分けして回ってもらう。
 うーん、上手くいくかわからないけど、果物の木も植えたらいいんじゃないだろうか。よし、挑戦だ!
耕運機係の若者が帰ってきたので、スコップを渡して1番住宅から遠い畝に3メートルほど間隔を開けて穴を沢山掘ってもらう。スマホで調べたら苗木を植える時は肥料も一緒に土に混ぜ込むらしい。もぅ実が付いている大きな苗木を出して、果物毎に分けて植えていく。みかん、桃、りんご、梨、さくらんぼ、レモン、葡萄、キウイ……あと、果物って何があったっけ?
 ちなみに季節は、今は夏前といった所かな?半袖で過ごしても大丈夫だけど朝晩はちょっと肌寒い。
 この世界には、四季はあるけどほとんど夏で、冬は雪が降るほど寒くなる事はなく、高い山の山頂が白くなる位で、とても短いらしい。しかも地球の一年より長くだいたい地球の3年弱で季節が一周する。
 大根とか冬の野菜って夏でも育つのかなぁ?果物の木もここの環境に適応出来るか分からない。育ててみないと分からない事ばっかりだ。
 あっ、南国のフルーツなら環境に合うかも?よし、色々と植えよう。マンゴーにバナナ、ドラゴンフルーツ、ヤシ……うーん、他に何があるかなぁ?パイナップル!は木じゃないんだぁー、へぇ~。スマホ、本当に便利だなぁ~。
 途中一度住宅に帰り、昼ごはんにおにぎりとカップの味噌汁と、作ってもらった麦茶も飲んで、作業再開。今度は女の人も来てもらい苗植えや、水やりを、手伝ってもらう。
 ファーファちゃん達も小さなジョウロを出すと楽しそうに水やりを手伝ってくれた。
 北海道のような畑が完成した。全部育つか分からないし、ダメになるのも出てくるだろう。どうか、ここに住む人達の食料になるくらいは育ちますように……。
 こんだけ大きな畑だと水やりも大変だから自動で水やりしてくれる装置は無いか?と検索し、水道と農業用のスプリンクラーを出し、設置。獣や魔物が畑を荒らしたら困るから、高いフェンスで囲う。
 後、やり残した事はないかなぁ?まぁ失敗しても仕方ない!初めての事だもん、その時はその時だ!女は度胸だーー!

「お疲れ様でした。家に帰りましょう。」

 住宅に着くと、みんな集まってきた。よし、晩御飯だ。
 その前にお風呂に入って汗や汚れを落とし着替えるように言い、がっつり食べたいだろうから牛丼屋さんの大盛り牛丼と豚汁を出し、子ども達にはミニサイズを用意。各自家に持って帰ってもらい食べてもらう。
 さて、私も家に帰ってゆっくりしよう。自分の家の事が全く出来てない。
 軽トラに乗って、明日は軽トラの運転もルイ君に覚えてもらおうと考えながら家に帰った。
 今日もよく働いた~。家では、蚊取り線香は燃え尽きているし、家の近くに置いたアリの駆除剤もほとんど空になっている。蚊取り線香に火をつけアリの駆除剤も出して家の周りに置く。
 服も作業着をもう1着涼しそうなのを選んで出す。洗濯物を畳んでお風呂に入って、洗濯機の予約機能を使って朝に終わるようセット。髪の毛もドライヤーで乾かしたりしてたら、眠たくなってきた。説明書も読めてない所が沢山あるのに…。
 ベットに入って、ふと思う。野菜はなんとかなりそうだけど、肉がない!若い男の子達は肉を食べないと筋肉もつかないし力も出ないよね。せめて卵でもあったらいいんだけどなぁ。生き物も魔力で出せるのかなぁ?説明書に書いてあるかもしれないけど、起き上がって読むのが嫌だなぁ~。疲れ果ててるし。
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