いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

文字の大きさ
104 / 185

ひまわり村

しおりを挟む
 シェアハウスを出して、助っ人の人達にここを任せて、ワーガと戻ってみる事にした。
 車で1時間ほどで到着して、どうなったのか聞く。
「トンネルを通って村を作っている所に行ってもらいました。でも、少しですが奴隷になっていた人達もいて、私の判断で公民館で休んでもらってます。オーガがこっそりと、まだ隠れて生活している人間と獣人族がかなりいると教えてくれました。」
「じゃあ、明日は助けに行かないと!」
「洗脳が解けるのは、もう少し時間がかかりそう。かなりの人数で村に送るのが精一杯。勝手に応援呼んじゃった。」
 勝手にごめんとナナガ謝る。
「それは問題ないよ。山が多いから里が沢山あるかもとは思ってたけど………こんなに人が多いなんて思わなかった。」

 明日の事を任せて、公民館に戻る。

 次の日、朝ご飯を自分達で並べてもらった。
 ルイ君、ワーガと3人でこの人達をどこの村に連れて行こうかと悩んでいたら、また次々に人間や獣人族が歩いて来ていた。
 オーガみたいに足も早くないから、ここまで来るのにかなりの時間がかかるようだ。
 お風呂などを頼み、各村に電話する。
 各村から、バスがここに向かって出ていると言ってくれている。
 
 グリーン村、ブルー村、中間の村からバスが到着。
 家族などバラバラにならないように、同じバスに乗るように言って昨日到着した人達にそれぞれの村に行ってもらう。
 どんどんとバスが到着し、次々に乗せて行ってくれる。

 今到着した人達は、ここで一泊してもらう事になった。迎えのバスにそれぞれ助っ人が乗って来てくれて、お風呂やご飯などを手伝ってくれた。
 ナナガ達がいる方にもバスが到着している。
 トンネルを出た所の村は、ひまわり村にした。帰りに看板を出そう。

 服やタオル、食料などを大量に出して、ルイ君とワーガとで、次に進む事にした。ここは、助っ人の人達にお任せだ。
 
 他のメンバー達と合流して、公民館を出して、ルールのおばあちゃんを呼んだ。
 奴隷だった人達はかなり酷い状態だった。
 
 トンネルを抜けて、ひまわり村に寄り、状況を聞いて看板を出す。家も増やしておいた。
 
 道路を出しながら山沿いを進んでいく。30分毎に止まってドローンで確認する。多分、中間の村辺りまで来ているだろう。
 まだ山が続いていて、開けた場所はない。こんな山ばかりの所に暮らしている人達がいたら、とてもじゃないけど見つける事はできないだろう。花火が見える範囲なら、もぅ村に来ているだろうし……。
 
 今日はここまでだ。辺りが暗くなってきたから、シェアハウスを出した。
 ルールのおばあちゃんに電話をかけて様子を聞く。
 まだまだ人間も獣人族も山から降りて来ていて、オーガ達が捜査をしてくれているが、範囲が広すぎて大変なようだった。ドローンなんかも使いながら頑張ってくれている。
 ダンドンさんにも様子を聞くと、たんぽぽ村では、獣人族とドワーフ、エルフがかなり仲良くなっている。助け合いながら、たんぽぽ村で生活していけそうだと言っていた。
 まだ動けない人も多く、子ども達も小さな子が多いからドワーフ、エルフが頑張ってくれるのがありがたいようだ。

 ファーナさんに電話して、ハルハちゃんの声や太郎君の声を聞いて癒される。
 ハルー村にも沢山の人間と獣人族が来てくれて、ますます賑やかになったそうだ。ドーガが張り切って仕切ってくれている。
 
 次の日も30分毎に止まってはドローンで確認する。レッド村辺りまで来て、やっと開けた場所が見えた。
 ワーガと山を越えてトンネルを出す。ここは3つの山にトンネルを出すだけですんだ。
 トンネルを抜けて、シェアハウスを出し、ルイ君とワーガとでドローンで確認して回る。
 道路を出しながら進んで、ドローンを飛ばすを繰り返す。

 ここは、かなり広かった。海までは山があって行けなかったけど、トンネルから真っ直ぐ海の方向に2時間半。レッド村から病院村、ハルー村の果樹園辺りまで何もない広い場所だった。
 その日は、確認だけで1日が終わってしまう。
ハルー村の端っこ辺りにもう一つトンネルを出しておいた。山2つ分のトンネルですんだ。

 ご飯を食べながら、この場所の説明をして、ドローンで撮影した映像を見た。
 とりあえず明日、ここを村にする事になった。準備を整える為にも、道路や家を沢山出して畑も作っておこうという事になった。
 一応花火を数発上げてみた。

 朝になって、それぞれに動いてくれる。私は、耕運機を出したり苗や肥料などを出したり、家を出したり道路を出したりとひたすら頑張った。
 ドーガに電話して、トンネルで繋がった事や、これから村を作るから可能なら手伝いに来てほしいと頼んだ。
 ここの村は『すみれ村』にした。
 銭湯や、温泉もあちこちに出したり、スーパーも避難所も出しておく。人が増えているから無駄になる事はないはずだ。
 畑仕事や公民館の片付けや、スーパーで品物を並べたりを手分けして頑張っていると、ドーガが手伝いに来てくれた。
 ハルー村の人達も大勢来てくれ、かなり早く村っぽくなった。

 夜、公民館で宴会をして盛り上がっていたら、窓の外に何かが動いているとナナガ教えてくれる。
 ワーガにそっと伝えて、2人で外を確認に行く。

「もぅ………だめ…………」
「わ…………おな…………て……」

 ボソボソと話す声が聞こえてきた。


しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

処理中です...