ハイスペック隠れ腐女子が異世界に転生しました。~二度目の人生全力で楽しみます!~

なーさん

文字の大きさ
26 / 84
第1章 この度、伯爵令嬢になりました。

26*リリとの会合パート2なのです。

しおりを挟む


それから、一月程は、お義母様はなるべく安静にしているように、あまり動かずに、リアの世話だけをするようにと、私達みんなで協力して頑張りました。

「今日からは、お夕食も一緒に食べることにするわ。みんな、色々頑張ってくれてありがとう。」

お義母様が、久しぶりにお夕食に顔を出してくれました。

「体調や、寝不足などは大丈夫ですか?お義母様。」

「えぇ。十分に、良くしてもらったわ。チャコの助言のおかげで回復も早かったし、クロードが持って来てくれた、回復薬も、とても効いたからとても良くなったわ。」

「それなら、良かったです。へへ」

必要最低限とは言え、リアの乳母も雇ったので体的にも面倒を分けれるので楽になったと言うことです。良かった。こう言うのは、貴族の特権ですね。日本だったら、朝から晩まで付きっ切りで頑張らないとな人の方が多いですからね。

「リアは今、何しているんですか?あとで、遊びに行ってもいいですか?母上。」

「ハンク。ええ、いいわよ。今は多分、寝ていると思うから、起きていたら遊んであげて。寝ていたら、静かに見ててね。」

「はいっ!チャコ、早くご飯食べていこう!」

「うんっ!」

リアはとっても可愛くて、いまはとてもムチムチになってきました。
あんなにシワくちゃでフニャンフニャンだったのに、どこもかしこもつるんとしていていくら触っていても飽きません。因みに、瞳の色はレイ兄様と同じ緑の瞳でした。ペリドットのような鮮やかな緑で、とても綺麗な色でした。うん、将来、美人間違いなしです。


楽しい夕食を終えて、家族みんなでリアのいる部屋へ行きます。

「リア~~お姉ちゃんが来たよ~~」

大きい目で私の事をジーッと見てくれています。・・マジうちの子可愛い。

「リア、今日はハンクお兄ちゃんが絵本読んであげるからな!」

リアの事を、お義母様が優しく抱き上げてソファーに腰掛けます。
私も、お義母様の隣に腰掛けて、ハンクは前の一人がけの椅子に座りました。

「むかしむかしあるところに‥‥」

ハンクが少し緊張気味に、読み聞かせを始めました。
リアは、お義母様に抱かれて気持ちがいいのか、ハンクの読み聞かせの声が心地いいのかウトウトし始めました。

「‥‥とても可愛いですね。」

小声でお義母様に言いました。

「ふふ。本当にね、でも、あっという間に大きくなるのよ。」

そう言って、お義母様はハンクのことを愛おしそうに眺めました。
その母性溢れる横顔を見ていたら‥‥少し、お母様や前世のお母さんが恋しくなりました。



◇◆◇◆◇◆



季節は巡ってあっという間に冬が始まりました。。
この国は、冬は寒いは寒いですが、雪が降るほど寒いわけではないので、少しの厚着で丁度いいです。

そして今日は、すごく久しぶりのリリとの会合の日です!

「お久しぶりですわ、チャコ」

「えぇ、本当に。思ったよりも会える時間が合わなくてびっくりしたわ。」

庭ではさすがに寒いとのことで、今日はリリの部屋でお茶を頂いています。
もちろん、アルノーも一緒ですが、他の人がいると話しづらいので、人払いをすると、庭とは違って部屋の中で、リリと私の二人になりました。よし、これで安心です。

「チャコ、会いたかったですわ。本当に、心から!」

「私もっ!今日はね、リリの好みを聞きたくて!ノート持って来たの!!お絵描きしましょ!!」

「お絵描き??あたし、絵は苦手なの‥‥」

「大丈夫よ、私も、芸術的な絵は描けないから!!リリ、今日はね、普通のお絵かきじゃないのよ。とりあえず…私の推しを紹介するわね。」

「推し?」

「推しって言うのはね、うーん、応援したい、とか、お勧めしたいとか、自分の好きな人‥‥?って事、かなぁ?」

「え、チャコ、好きな人いるの!?」

「いるよ!!いっぱい!!2次元だけど」

「いっぱい!?2次元!?」

「2次元っていうのは、絵とかのことを言うの!こんな!」

ぺらぺらとノートをめくって、前に書いていた絵をリリに見せました。

「っまぁ!!!なんてカッコいい人なの!?これ、チャコが書いたの!?」

「そうよ、私の、大好きな人なの。かっこいいでしょ~」

私が見せたのは、前世の最大の推し。絶対、忘れたく無くて、何度も何度も書いた絵。
もう、二度と会えないし、声聞けないし、まだ完結してないのに続き読めないし‥‥あ、泣きそう。その姿も書けなくなったら余計に辛いから、忘れないように必死に思い出して原作に近づけて頑張って書いてました。

「リリが書けないなら、あたしが代わりに書くよ!どんな人がいい?」

「えっと、、年上で‥‥結構、体格良くて‥‥あ、筋肉がね!お肉じゃないからね!あ、あと‥‥お、男らしくて‥‥どちらかと言うと、守ってあげたくなる様な…」

「うんうん。どのくらい年上がいい?ワンコ系のガチムチの、雄っぱいがいいかな‥‥あ、あと、髪はどんなの?短髪?長髪?」

「うーん、10歳くらい上でもいいかも‥‥えと、短めだけど、サラサラがいいかな‥‥」

サラサラ・・

カキカキ‥‥

「うーん、目は、タレ目?細め?」

「うーん‥‥細めで、ちょっと優しそうな感じ?」

「ほうほう。うへへ」

カキカキ‥‥

リリが隣に来て、ノートを覗き込んで来ました。

「っ!!!」

声にならない声が部屋に響きます。うぬ。満足いただけたようで。うふふ

服は、貴族服も騎士の服も難しいからシンプルなパーカーで。
ちょっと上目遣いでちょっとおどおどした雰囲気の男の子を書きました。
あぁ~~結構、うまく書けた。うしし。

「チャコ、すごいです、すごいですわ。私の好みど真ん中ですわ。あぁ、こんな人がこの世界にいたら、絶対に私は全てを投げ打ってでも、この人の元に行きますわ。」

「・・・って思うじゃん?思うよね?でも、私のこの推しと、リリのこの好みの子が、こうやって‥‥合わさると‥‥」


カキカキカキ‥‥シャッシャッ、カキカキ‥‥


「きゃああああああ!!!チャコ、こ、こ、こ、これはっ!!!ダメです!私には刺激が‥‥あぁ、こんな最高なこと‥‥あぁぁぁぁ、なんでこうなったの!?この後はどうなってしまうの!?ああああ!!」

もう、リリが訳が分からなくなっています。うふふ。たーのし

「これはね、壁ドンっていうやつよ!」

「か、か、壁ドン!?」

「そう!いい感じでしょう?テンション上がるでしょう?あ、そういえばこの子の名前、何がいいかしら?」

「え!?私が決めていいの!?」

「もちろん。だって、リリの好きなタイプの男の子を書いたんだもの。因みに、私の推しは黒瀬くんていうの。」

「不思議な名前ね。じゃあ、この子は‥‥ウィル‥‥にしようかな。」

「ふふ。じゃあ、黒xウィルで書いてみるね!!」

「っ!!!うん!お願い!!!」



◇◆◇◆◇◆


「きゃーーーっ最高すぎるぅぅぅぅ」

「やばいね、ほんと、やばいよね!!!鼻血でそう。黒瀬くんのこの手が、ドンドン下がっていってさ、体の線をなぞっていっている間にも、ウィルは期待と不安でビクビクしちゃうんだよぉぉぉ!!そんなウィルを黒瀬くんは冷たい目で見下ろすの!そして、真っ赤になって俯きながら快感に耐えてるウィルに、『なに?期待してんの?』って薄く笑いながらツンって‥‥あっはーー」

「ダメです、そんなのダメですぅ!!!!」

「でも、止まらないよ?黒瀬くんは、ウィルに無意識に煽られて箍が外れ欠けてるんだから!」

「あぁ、ウィル、天然でも、言っていいことと悪いことがぁぁ‥‥」

顔を真っ赤にして、顔を手で覆いながらリリは嫌々と首を振りつつ、私の話を聞いて喜んでいます。なにこれ、リリ可愛すぎ!!そして黒xウィルよすぎ!!

コンコンーー‥‥

「リリンお嬢様、ティナ様、そろそろお時間が‥‥お嬢様、どうか致しましたか?お顔がとても赤いようなんですが‥‥体調悪いですか?」

「あ、えと、いいえ!!チャコとのお話が楽しくて興奮しただけですわ!!」

んぐっ!!もう時間が来てしまったようです。まだ、黒瀬くんとウィルの設定と壁ドンした経緯からの体に少し触れただけでしたのに‥‥残念。しかしまぁ、6歳にこれ以上は言えませんね。

「リリ、時間ですって。仕方ないわね。この続きは、また今度ね。」

「はぅ。話足りませんわ!次なんて遠くて‥‥悲しすぎますわ。」

本気で泣き出しそうなリリに、ノートのページを丁寧に破って渡します。
ウィル単体と、黒瀬くんがウィルに壁ドンしているやつだけですが‥‥。絡んでるのを渡しても良かったけど、絶対アルノーにバレる気がします。まぁ、大丈夫そうなの、1枚くらいあげてもいいかな?

「リリ、今日のお土産にこれあげるわ。心の支えにして。ふふ」

「チャコ!!ありがとう!!!すごく嬉しいわ、いま、チャコが神様に見えるわ!!!」

「大袈裟な!でも、(この子の事を)大切にしてね?」

「もちろんよ!!」

そうして、今日の腐会は幕を閉じた。




後日、ディナンから、リリが恋に目覚めたらしいという話を聞いて、頬が緩むのが抑えれなくなったのは言うまでもない。

今度は、ウィルと黒瀬くんの漫画を少し書いて持って行こうかしら‥‥

あ~~漫画が読みたいーーーーーー

嫁たちに会いたいーーーーーー

本当に、こっちに来て思うのは、読みかけの漫画や、アニメ、特に、完結していない物が多くて、とても悲しくなります。私は、作者じゃないから覚えている内容の後を描いても意味がないですし‥‥。二次創作は好きだけど、やっぱり公式でちゃんと読み切りたかった‥‥。

まだ、やりかけのゲームもあったし、作りかけのコスもありました…。ヲタ友との語らいも二度とできないし、コミケにも行けないし‥‥言い出したらきりがありませんね。本当に、それだけは辛い。多分、この世界に来て一番辛いのはその事です。思い出す度に、胸が締め付けられます。この気持ちは、一生、消えない気がします。‥‥はぁ。










しおりを挟む
感想 54

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?

山下小枝子
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、 飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、 気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、 まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、 推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、 思ってたらなぜか主人公を押し退け、 攻略対象キャラからモテまくる事態に・・・・ ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件

三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。 ※アルファポリスのみの公開です。

なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた

いに。
恋愛
"佐久良 麗" これが私の名前。 名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。 両親は他界 好きなものも特にない 将来の夢なんてない 好きな人なんてもっといない 本当になにも持っていない。 0(れい)な人間。 これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。 そんな人生だったはずだ。 「ここ、、どこ?」 瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。 _______________.... 「レイ、何をしている早くいくぞ」 「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」 「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」 「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」 えっと……? なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう? ※ただ主人公が愛でられる物語です ※シリアスたまにあり ※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です ※ど素人作品です、温かい目で見てください どうぞよろしくお願いします。

処理中です...