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第6話 元婚約者と現婚約者の対面(3)
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「クロード・ロウズナ。君は父親のコネクションで脅して婚約を撤回させ、今回は復縁させようとしているらしいね」
「…………それが、どうした。急になんなんだ。なにを言いたい?」
「『同じ伯爵家でも、僕の方が圧倒的に上だ』、『これ以上邪魔をするなら、お前も潰すぞ』。それは大間違いでありそんな真似は出来ない、そう言いたいんだよ」
「くくくっ、面白い冗談を言うじゃないか!! 父さんは太いパイプをいくつも持っていて、その気になれば侯爵家クラスとも渡り合えるんだぞ!? 隣国とはいえ、伯爵家は伯爵家だっ! 父さんのような存在は稀有で、他に同等の人間がいるはずが――なっ……」
得意げに、トラの威を借っていたクロード。そんな時間は、小さな箱が開封されたことでストップしました。
なぜ、こんな様子になってしまったのか。その理由は、2つの箱の中には豪華な装飾が施されたリングが入っていたからです。
「十字と、羽の意匠……っ。それは、隣国イリュテの王族の紋章……。ま、まさか……っ!」
「ああ、君の思っている通りだ。これらは王太子殿下、国王陛下からぞれぞれ贈られたものだよ。感謝の証としてね」
王族には万国共通で、恩を受けた人に紋章入りのリングを贈るという風習があります。
……私も、知りませんでした……っ。ディオンさんは、王族の方々とそういった関係にあったみたいです。
「そしてこれは同時に、貴方が困った時は恩返しをする――力を貸すと、約束するものでもある。要するに俺は、その気になれば王族とも渡り合えるんだよ」
「……ば、バカな……。なぜ、伯爵家が……。お前、ごときが……。世の最上級者たちに、貸しを作れたんだ……!?」
「それはひとえに、国に尽力したからだね。殿下と陛下の安寧に繋がることをいくつか行ったから、こうなっているんだよ」
秘密裏に調査を行い、周辺に潜んでいた悪い芽を摘んだ。そうした行動を称えられ、そのリングが贈られたそうです。
「経緯はどうであれ他力本願で、情けなくはある。けれどウチは伯爵家で、今は行えることには限界がある。どうやっても対応できない問題が出てくる。そこで8か月前から、必死になって動いていたんだよ」
「8か月前、だって……!? どうしてそんなタイミングで動き出したんだっ!? なぜそう都合よく対応策を用意できているんだ!?」
たまらず前のめりになって、早口でまくし立てるクロード。ディオンさんはそんな彼を改めて正視し、小さく首を左右に振りながらこう返事をしたのでした。
「都合よく、ではないよ。……どうして俺が、そんなタイミングで動いていたのか? それは、クリステルにプロポーズをすると決めたから。どんな時でも愛する人を護れる術が、欲しかったからだよ」
「…………それが、どうした。急になんなんだ。なにを言いたい?」
「『同じ伯爵家でも、僕の方が圧倒的に上だ』、『これ以上邪魔をするなら、お前も潰すぞ』。それは大間違いでありそんな真似は出来ない、そう言いたいんだよ」
「くくくっ、面白い冗談を言うじゃないか!! 父さんは太いパイプをいくつも持っていて、その気になれば侯爵家クラスとも渡り合えるんだぞ!? 隣国とはいえ、伯爵家は伯爵家だっ! 父さんのような存在は稀有で、他に同等の人間がいるはずが――なっ……」
得意げに、トラの威を借っていたクロード。そんな時間は、小さな箱が開封されたことでストップしました。
なぜ、こんな様子になってしまったのか。その理由は、2つの箱の中には豪華な装飾が施されたリングが入っていたからです。
「十字と、羽の意匠……っ。それは、隣国イリュテの王族の紋章……。ま、まさか……っ!」
「ああ、君の思っている通りだ。これらは王太子殿下、国王陛下からぞれぞれ贈られたものだよ。感謝の証としてね」
王族には万国共通で、恩を受けた人に紋章入りのリングを贈るという風習があります。
……私も、知りませんでした……っ。ディオンさんは、王族の方々とそういった関係にあったみたいです。
「そしてこれは同時に、貴方が困った時は恩返しをする――力を貸すと、約束するものでもある。要するに俺は、その気になれば王族とも渡り合えるんだよ」
「……ば、バカな……。なぜ、伯爵家が……。お前、ごときが……。世の最上級者たちに、貸しを作れたんだ……!?」
「それはひとえに、国に尽力したからだね。殿下と陛下の安寧に繋がることをいくつか行ったから、こうなっているんだよ」
秘密裏に調査を行い、周辺に潜んでいた悪い芽を摘んだ。そうした行動を称えられ、そのリングが贈られたそうです。
「経緯はどうであれ他力本願で、情けなくはある。けれどウチは伯爵家で、今は行えることには限界がある。どうやっても対応できない問題が出てくる。そこで8か月前から、必死になって動いていたんだよ」
「8か月前、だって……!? どうしてそんなタイミングで動き出したんだっ!? なぜそう都合よく対応策を用意できているんだ!?」
たまらず前のめりになって、早口でまくし立てるクロード。ディオンさんはそんな彼を改めて正視し、小さく首を左右に振りながらこう返事をしたのでした。
「都合よく、ではないよ。……どうして俺が、そんなタイミングで動いていたのか? それは、クリステルにプロポーズをすると決めたから。どんな時でも愛する人を護れる術が、欲しかったからだよ」
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