34 / 35
エピローグ(上) 気持ちの変化
しおりを挟む
印象が大きく変わる。そんなことは、ないと思っていました。
物心ついた時から両親は冷たい人で、兄は怖い人。フィリップ殿下やエミだってそう。初めて抱いた印象は、殆ど変わらない。良くも悪くも不変なのだと思っていた。
だから。
もしあの子にまた会えた時は、可愛い弟分、あの子をそんな風に感じると思ってた。数年に1回会う、年の離れた従弟に対する時のようになると思っていました。
でも。そうは、ならなかった。
あの子はあの人になっていて、絶望から私をすくい上げてくれて。
紳士的で、すごくカッコよくて。それに、何より……。わたしを心から、愛してくれていて。
わたしが逆の立場なら。好きな人が困っていたら、たぶん純情ではいられないと思います。
大好きな人のために動きたい、助けたいって気持ちは絶対にある。あるんだけど、ほんの僅かに、邪念は持ってしまうと思う。
だって、その人を大好きだから。どうしても一緒になりたいから。
心のどこかには、そういう邪な感情が生まれると思う。
でも。あの人は、そうじゃなかった。
損得勘定、打算なんて、微塵もない。わたしを助けてくれることだけを、考えてくれていた。
………………。
それを知った瞬間、わたしの中で変わりました。
『弟分』が、『異性』に。
『好き』が、『好き』に。
生まれて始めて、人に対する印象が変わったんです。
変わらないなんて、固定観念。
今までわたしの周りにいた人が、そうだっただけ。
好き。好きっ。大好きっ。
意識した瞬間からそんな感情が膨れ始めて、顔が熱い。あの時からずっと、心臓がドキドキしてる。
きっと、あの人には安心感があるからだと思う。あんな状況だったのに、こんな風になちゃって。
そんな想いは、呪いが解けたらもっと大きくなって。
今日ようやく5人の判決が出て、事件は解決した。
あの人もわたしも、落ち着けるようになった。
ですので。
これから、わたしの気持ちもお伝えしようと思います。
貴方が大好きです。って。
物心ついた時から両親は冷たい人で、兄は怖い人。フィリップ殿下やエミだってそう。初めて抱いた印象は、殆ど変わらない。良くも悪くも不変なのだと思っていた。
だから。
もしあの子にまた会えた時は、可愛い弟分、あの子をそんな風に感じると思ってた。数年に1回会う、年の離れた従弟に対する時のようになると思っていました。
でも。そうは、ならなかった。
あの子はあの人になっていて、絶望から私をすくい上げてくれて。
紳士的で、すごくカッコよくて。それに、何より……。わたしを心から、愛してくれていて。
わたしが逆の立場なら。好きな人が困っていたら、たぶん純情ではいられないと思います。
大好きな人のために動きたい、助けたいって気持ちは絶対にある。あるんだけど、ほんの僅かに、邪念は持ってしまうと思う。
だって、その人を大好きだから。どうしても一緒になりたいから。
心のどこかには、そういう邪な感情が生まれると思う。
でも。あの人は、そうじゃなかった。
損得勘定、打算なんて、微塵もない。わたしを助けてくれることだけを、考えてくれていた。
………………。
それを知った瞬間、わたしの中で変わりました。
『弟分』が、『異性』に。
『好き』が、『好き』に。
生まれて始めて、人に対する印象が変わったんです。
変わらないなんて、固定観念。
今までわたしの周りにいた人が、そうだっただけ。
好き。好きっ。大好きっ。
意識した瞬間からそんな感情が膨れ始めて、顔が熱い。あの時からずっと、心臓がドキドキしてる。
きっと、あの人には安心感があるからだと思う。あんな状況だったのに、こんな風になちゃって。
そんな想いは、呪いが解けたらもっと大きくなって。
今日ようやく5人の判決が出て、事件は解決した。
あの人もわたしも、落ち着けるようになった。
ですので。
これから、わたしの気持ちもお伝えしようと思います。
貴方が大好きです。って。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
715
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる