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第3話 気が置けない友 エタン視点(2)
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「ヴァードン? どうしたんだい?」
「…………今さ……。扉の方から――廊下から、君を呼ぶ声が聞こえなかったかい?」
廊下から?
「いや。俺は聞こえなかったよ」
「そうかい? 男の声がして――そうだ。君の従者のロランド君は、部屋を出ているだろう? 何か用ができて、ドアの前で呼んでいるじゃないのかな?」
「それなら、ノックをするはずだ。今もないということは、気のせいじゃないかい?」
「…………確かに、そうだね。ごめんごめん、空耳だったみたいだ」
「いいさ、気にしないでくれ」
気を取り直して、鑑賞会再開。
俺は自慢をして気持ちよくなる。ヴァードンは珍しいアイテムを見れて興奮する。
お互い形は違えど、最高に楽しい時間を過ごしていって――
「ん?」
――10分くらい時間が経った頃だろうか。また、彼の眉根が寄った。
「? ヴァードン?」
「まただ、また扉の方から君を呼ぶ声が聞こえた。今度は、女性だった」
「女……? いやいや、それこそあり得ないだろう」
ここは男子生徒用の寄宿舎で、スタッフも全員が同性で構成されている。女の声が聞こえてくるはずがない。
「それはそうなんだけど、今度ははっきりと聞こえたんだよ。『ごきげんよう』ってね」
「ごきげんよう……?」
ないない、また聞き間違いだよ――。と返したいが、ヴァードンの顔はいたって真剣。今回はかなり自信があるようだ。
「高めの声で、年齢は……そうだな……。20代の、半ばから後半に感じた――えっ!?」
「ど、どうした!?」
「き、聞こえなかったのか!? 『ごきげんよう。ごきげんよう』って大きな声がしたじゃないか!」
……そんな声は、まったく聞こえなかった……。
だ、だが……。この様子、これに関しても冗談を言っているようには思えない。
「……気になる、な……。オレもついていくから出てみよう」
「え? あ、ああ、そうだな。とりあえず出てみよう」
このまま放置するのもなんだし、二人ならどうにかなるだろう。俺達はカップを置き、恐る恐る部屋のドアを開けてみると――
「いない、な」
「あ、ああエタン。いないな……」
――そこには、誰もいない。
ちょうど近くに生徒がいたので尋ねてみたものの、不審な人物は見掛けていないそうだった。
「そんな、バカな……。オレは確かに聞いたんだぞ……」
「俺も疑ってはいないさ。……なんだったんだ……?」
「………………もしかして……。幽霊の類、だったのか……?」
ドアを閉めて首を捻っていると、ヴァードンが身体をぶるっと震わせた。
ゆ、幽霊……!?
「…………今さ……。扉の方から――廊下から、君を呼ぶ声が聞こえなかったかい?」
廊下から?
「いや。俺は聞こえなかったよ」
「そうかい? 男の声がして――そうだ。君の従者のロランド君は、部屋を出ているだろう? 何か用ができて、ドアの前で呼んでいるじゃないのかな?」
「それなら、ノックをするはずだ。今もないということは、気のせいじゃないかい?」
「…………確かに、そうだね。ごめんごめん、空耳だったみたいだ」
「いいさ、気にしないでくれ」
気を取り直して、鑑賞会再開。
俺は自慢をして気持ちよくなる。ヴァードンは珍しいアイテムを見れて興奮する。
お互い形は違えど、最高に楽しい時間を過ごしていって――
「ん?」
――10分くらい時間が経った頃だろうか。また、彼の眉根が寄った。
「? ヴァードン?」
「まただ、また扉の方から君を呼ぶ声が聞こえた。今度は、女性だった」
「女……? いやいや、それこそあり得ないだろう」
ここは男子生徒用の寄宿舎で、スタッフも全員が同性で構成されている。女の声が聞こえてくるはずがない。
「それはそうなんだけど、今度ははっきりと聞こえたんだよ。『ごきげんよう』ってね」
「ごきげんよう……?」
ないない、また聞き間違いだよ――。と返したいが、ヴァードンの顔はいたって真剣。今回はかなり自信があるようだ。
「高めの声で、年齢は……そうだな……。20代の、半ばから後半に感じた――えっ!?」
「ど、どうした!?」
「き、聞こえなかったのか!? 『ごきげんよう。ごきげんよう』って大きな声がしたじゃないか!」
……そんな声は、まったく聞こえなかった……。
だ、だが……。この様子、これに関しても冗談を言っているようには思えない。
「……気になる、な……。オレもついていくから出てみよう」
「え? あ、ああ、そうだな。とりあえず出てみよう」
このまま放置するのもなんだし、二人ならどうにかなるだろう。俺達はカップを置き、恐る恐る部屋のドアを開けてみると――
「いない、な」
「あ、ああエタン。いないな……」
――そこには、誰もいない。
ちょうど近くに生徒がいたので尋ねてみたものの、不審な人物は見掛けていないそうだった。
「そんな、バカな……。オレは確かに聞いたんだぞ……」
「俺も疑ってはいないさ。……なんだったんだ……?」
「………………もしかして……。幽霊の類、だったのか……?」
ドアを閉めて首を捻っていると、ヴァードンが身体をぶるっと震わせた。
ゆ、幽霊……!?
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