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第4話 大事件 エタン視点(2)
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「我が国では栽培も輸入も禁止となっている、『メルゾッソ草』。レロッズ家の当主殿はその売買で富を得ようと企み、とあるルートで輸入を試みた。だがミスにより動きが治安局側に露見してしまい、発覚に気付いた当主殿は先手を打ったのだよ」
計画を進めていた痕跡を消してしまえば逃げ切れる。しかしながら苦労してせっかく作ったルートを潰すのは勿体ない――。そこで、学院にいる俺に――捜査の目が向かない場所にいる俺に必要な情報をまとめた紙を送り、俺は治安局の脅威が去るまで保管している。
学院長先生は、そう言った。
「……な、なにを仰っているんですか……!? そんなもの知りませんよ! そもそもウチはっ、父上はそのような行動を取ってはおりません!」
父上はライバルの蹴落としなど表ざたにはできないことをしてはいるが、その際には逐一家族に打ち明けてくれる。一度も報告がない以上、密輸入はありえない。
「……治安局によると、間違いなく当主殿に不審な動きがあったとのこと。更には4日前に守衛のひとりが、学院の敷地に出入りする不審な鳥を――伝書鳩を目撃しているんだよ」
「鳩を通じて僕が受け取ったと!? 冗談じゃありません!! なにも受け取ってはいませんよ!」
「では、調べさせて欲しい。無実を主張するのなら、できるはずだよ」
「いいでしょう! どうぞ気が済むまで調べてください!」
部屋に何もなければ疑いは晴れる。俺は何も受け取っていないし何も隠していないのだから、好きにすればいい。
「ただし! 見つからなかった場合は関係者全員に、相当の責任を取っていただきます。よろしいですね?」
「仰せのままに。我々は、確信を持った上で行動しております故」
治安局の人間は自信満々に頷き、ぞろぞろと入って来て捜索が始まった。
「そうだ、もしかすると貴方がたが偽の証拠を忍ばせるかもしれない。捜索は僕の監視のもとに行っていただきたい」
「承知いたしました」
傍で目を光らせていたら、どんな不正もできない。俺とロランドがぴったり貼り付き、捜索を追ってゆく。
「…………………………この空間にはない」
リビングスペースに設置されている家具を隅から隅まで調べたものの、見つからず。次は入り口から向かって右にある、従者用の部屋へと移動する。
「…………………………ここにも、なし」
室内にあるデスクとクローゼット、カーペットの下まで調べたものの、同じく見つからず。今度は今来たルートを戻って向かって左へと進み、俺の部屋へと移動した。
((いくら必死になって探しても無駄なのに。馬鹿な奴らだ))
デスクの中まで事細かに調べているが、何もかも無駄。無意味。
クローゼットを血眼になって探しているが、何もかも無駄。無意味。
床に這いつくばって懸命に調べているが、何もかもが無駄。無意味。
ベッドの下に手を突っ込んで探しているが、何もかも無駄。無意味。
どれだけやっても、ないものがあるはずがなくて――
「! リーダー、発見しました!!」
――……なんだって……。
証拠が、出た……!?
計画を進めていた痕跡を消してしまえば逃げ切れる。しかしながら苦労してせっかく作ったルートを潰すのは勿体ない――。そこで、学院にいる俺に――捜査の目が向かない場所にいる俺に必要な情報をまとめた紙を送り、俺は治安局の脅威が去るまで保管している。
学院長先生は、そう言った。
「……な、なにを仰っているんですか……!? そんなもの知りませんよ! そもそもウチはっ、父上はそのような行動を取ってはおりません!」
父上はライバルの蹴落としなど表ざたにはできないことをしてはいるが、その際には逐一家族に打ち明けてくれる。一度も報告がない以上、密輸入はありえない。
「……治安局によると、間違いなく当主殿に不審な動きがあったとのこと。更には4日前に守衛のひとりが、学院の敷地に出入りする不審な鳥を――伝書鳩を目撃しているんだよ」
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「では、調べさせて欲しい。無実を主張するのなら、できるはずだよ」
「いいでしょう! どうぞ気が済むまで調べてください!」
部屋に何もなければ疑いは晴れる。俺は何も受け取っていないし何も隠していないのだから、好きにすればいい。
「ただし! 見つからなかった場合は関係者全員に、相当の責任を取っていただきます。よろしいですね?」
「仰せのままに。我々は、確信を持った上で行動しております故」
治安局の人間は自信満々に頷き、ぞろぞろと入って来て捜索が始まった。
「そうだ、もしかすると貴方がたが偽の証拠を忍ばせるかもしれない。捜索は僕の監視のもとに行っていただきたい」
「承知いたしました」
傍で目を光らせていたら、どんな不正もできない。俺とロランドがぴったり貼り付き、捜索を追ってゆく。
「…………………………この空間にはない」
リビングスペースに設置されている家具を隅から隅まで調べたものの、見つからず。次は入り口から向かって右にある、従者用の部屋へと移動する。
「…………………………ここにも、なし」
室内にあるデスクとクローゼット、カーペットの下まで調べたものの、同じく見つからず。今度は今来たルートを戻って向かって左へと進み、俺の部屋へと移動した。
((いくら必死になって探しても無駄なのに。馬鹿な奴らだ))
デスクの中まで事細かに調べているが、何もかも無駄。無意味。
クローゼットを血眼になって探しているが、何もかも無駄。無意味。
床に這いつくばって懸命に調べているが、何もかもが無駄。無意味。
ベッドの下に手を突っ込んで探しているが、何もかも無駄。無意味。
どれだけやっても、ないものがあるはずがなくて――
「! リーダー、発見しました!!」
――……なんだって……。
証拠が、出た……!?
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