困った時だけ泣き付いてくるのは、やめていただけますか？

第10話 当主がいない理由 イブライム視点（６）

「命令その２。先の契約に関する体制が整い次第、貴方がたには当主、当主夫人、嫡男の地位を放棄し、ハーニエル家を離れていただきます・・・・・・・・・・」

　２つ目の復讐……。それは……。
　これ以上のことはないと思っていた、１つ目を軽々と越えるものだった……。

「イブライム様、ダニエル様、アリックス様。貴方がたのような人間が力を持っていたら、先のケヴィックのように良からぬことを企てます。面倒ごとの発生を防ぐべく、牙を根こそぎ抜かせていただきます」
「たっ、頼むやめてくれ!!　何もしないと誓うっ！　秘密裏に動いたりしないと誓うからそれだけはやめてくれ!!」
「発言者は、前科のある者。説得力がありませんね」
「わたしからも頼む！　頼みます!!　この通りです!!」
「どうかわたくし達にご慈悲を!!　平民堕ちは、いや、なのです……」
「そうですか、拒否をなさるのですか。でしたら敵対貴族に現状をお伝えしますが、それでもよろしいのですね？」

　…………。それを出されたら、俺達は逆らえない……。
　だから……。だから…………。







　※ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
　明日２つめの（最後の）再検査がありますので、そちらで数値に問題がなければすぐ投稿ペースをもとに戻させていただきます（多少数値が悪い程度であっても文章量は戻りますので、ご安心くださいませ）。