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第10話 当主がいない理由 イブライム視点(7)
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「「「しょうち、いたしました……」」」
もう一つ差し出された書類に、それぞれサインをした……。
嫡男、当主、当主夫人の座などの返上……。次男一家への、一切の資格権利の継承……。家を離れる際に、金品や現金はひとつとして持ち出さないこと……。準備が整うまで、エリオッツが用意した人間の監視下に置かれること……。
それを認める書類に、サインをした……。
「皆様、お疲れ様でした。ありがとうございます」
「「「………………」」」
嫌味が満ちた微笑み。ソレに対して何一つ怒りを覚えられないほどに、俺達は絶望していた。
平民になって……。持ち物もなくて……。
俺達は、どうすればいいんだ……? どうやって生きていけばいいんだ……?
「では、命令その3に移りましょうか。こちらはこれまでとは異なり、貴方がたにとってプラス要素のあるものかもしれませんよ」
「「「…………。え?」」」
なんだって……。
命令なのに、有益……? エリオッツは、なにを言うつもりなんだ……?
もう一つ差し出された書類に、それぞれサインをした……。
嫡男、当主、当主夫人の座などの返上……。次男一家への、一切の資格権利の継承……。家を離れる際に、金品や現金はひとつとして持ち出さないこと……。準備が整うまで、エリオッツが用意した人間の監視下に置かれること……。
それを認める書類に、サインをした……。
「皆様、お疲れ様でした。ありがとうございます」
「「「………………」」」
嫌味が満ちた微笑み。ソレに対して何一つ怒りを覚えられないほどに、俺達は絶望していた。
平民になって……。持ち物もなくて……。
俺達は、どうすればいいんだ……? どうやって生きていけばいいんだ……?
「では、命令その3に移りましょうか。こちらはこれまでとは異なり、貴方がたにとってプラス要素のあるものかもしれませんよ」
「「「…………。え?」」」
なんだって……。
命令なのに、有益……? エリオッツは、なにを言うつもりなんだ……?
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