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第2話 元家族の10年間 俯瞰視点
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「なに!? リーリスとオルズが居ないだと!?」
「はい、旦那様……。リーリスお嬢様のお部屋も、オルズの部屋も……。もぬけの殻となっておりました……」
「恐らく夜中、隙をついてお屋敷から抜け出したものと思われます……」
「なんてことだ……! ま、マズい……。マズいぞ……!!」
翌朝2人の蒸発を知った父カンタンは――母マルゴーも次女リノンエも、揃って頭を抱えました。なぜならば、オルズを売る相手は『怒らせてはいけない人』だったからです。
――アローアズ・ルンダパーズ71歳――。
彼女は公爵家の血を引いており、表舞台から身を引いた今でも大きな力を持っていました。
そんなアローアズは売り込みに行った際にオルズの容姿をいたく気に入っており、自分のもとに送られてくる日を心待ちにしていた。最近一番の『お楽しみ』を台無しにされたとなると激怒は必至で、高確率で命を失ってしまう危険性があったのです。
「なんとしても探せ!! 見つけ出せ!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
「金はいくら使っても構わない!! どんな手を使ってでも探し出すのだ!!」
最悪の事態を回避するべくカンタンは全力を賭して捜索を試みますが、ジュリエットは想定済み。追跡されても問題がないルートを通って移動していたため、いたずらにお金と時間を使ってしまっただけとなってしまいました。
結局カンタンたちは、2人を見つけられなかったのでした。
「あ、あなた……。ど、どうしましょう……」
「お、おとうさま……。ど、どうすれば……」
「相手はアローアズ様なんだぞ!? 我々がどうこうできるレベルじゃない!! に、逃げよう……。お詫びに向かっている途中の事故で崖から落ち、死んだことにしよう……」
貴族籍など今あるもの全てを失ってしまいますが、それでも憂さ晴らしに拷問されて死ぬよりは遥かにマシ。なんの因果かオルズ用に用意していた言い訳を自分達に対して使う羽目になり、秘密裏に貴金属を――偽装を悟られない程度に金目のものを身に着けて持ちだし、ジュリエット達が脱出した僅か4日後に自分達の存在を抹消していたのでした。
「………………」
「………………」
「………………」
何もかもを失ってしまい、呆然と斜陽を眺めるカンタンとマルゴーとリノンエ。まるで生きる屍のようになっていた3人は、やがて力の入らない身体に鞭を打って歩き出し――
「はい、旦那様……。リーリスお嬢様のお部屋も、オルズの部屋も……。もぬけの殻となっておりました……」
「恐らく夜中、隙をついてお屋敷から抜け出したものと思われます……」
「なんてことだ……! ま、マズい……。マズいぞ……!!」
翌朝2人の蒸発を知った父カンタンは――母マルゴーも次女リノンエも、揃って頭を抱えました。なぜならば、オルズを売る相手は『怒らせてはいけない人』だったからです。
――アローアズ・ルンダパーズ71歳――。
彼女は公爵家の血を引いており、表舞台から身を引いた今でも大きな力を持っていました。
そんなアローアズは売り込みに行った際にオルズの容姿をいたく気に入っており、自分のもとに送られてくる日を心待ちにしていた。最近一番の『お楽しみ』を台無しにされたとなると激怒は必至で、高確率で命を失ってしまう危険性があったのです。
「なんとしても探せ!! 見つけ出せ!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
「金はいくら使っても構わない!! どんな手を使ってでも探し出すのだ!!」
最悪の事態を回避するべくカンタンは全力を賭して捜索を試みますが、ジュリエットは想定済み。追跡されても問題がないルートを通って移動していたため、いたずらにお金と時間を使ってしまっただけとなってしまいました。
結局カンタンたちは、2人を見つけられなかったのでした。
「あ、あなた……。ど、どうしましょう……」
「お、おとうさま……。ど、どうすれば……」
「相手はアローアズ様なんだぞ!? 我々がどうこうできるレベルじゃない!! に、逃げよう……。お詫びに向かっている途中の事故で崖から落ち、死んだことにしよう……」
貴族籍など今あるもの全てを失ってしまいますが、それでも憂さ晴らしに拷問されて死ぬよりは遥かにマシ。なんの因果かオルズ用に用意していた言い訳を自分達に対して使う羽目になり、秘密裏に貴金属を――偽装を悟られない程度に金目のものを身に着けて持ちだし、ジュリエット達が脱出した僅か4日後に自分達の存在を抹消していたのでした。
「………………」
「………………」
「………………」
何もかもを失ってしまい、呆然と斜陽を眺めるカンタンとマルゴーとリノンエ。まるで生きる屍のようになっていた3人は、やがて力の入らない身体に鞭を打って歩き出し――
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