隣にある古い空き家に引っ越してきた人達は、10年前に縁を切った家族でした

柚木ゆず

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第7話 一週間後 俯瞰視点

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「うがああああああああああああ!!」
「ぎいいいいいいいいいいいいい!!」
「ぁあああああああああああああ!!」

 ターズン親子が暮らす家の中に、コップの破砕音が3つ響き渡りました。

 幻覚ではなくオルズは存在していた。
 聞き込みをしてみると、一週間毎日店に出ていた。
 理由は分からないが、ルンダパーズは現れなかった。

 またしても計画が失敗に終わり、3人は仲良く怒りを爆発させていたのです。

「あんなに求めていた男がいるんだぞ!? 自分から逃げた男が見つかったんだぞ!? なぜ来ない!?」
「どうかしてるわよ!? どうして!? 何も反応しないの!?」
「あり得ない!! おかしいですわ!! なぜ上手くいかないんですのよ!?」

 絶対に上手くいく作戦だったのに上手くいかず、自分達だけが損をした。その事実に納得がいかず3人はその後1時間も暴れ回り、まだまだ暴れ足りませんでしたが、目を充血させた3人は仕方なくテーブルにつきました。

「次だ……! 次の作戦を練るぞ……!!」

 今度こそ、自分達を苦しめた元凶どもを絶望に叩き落す。
 相変わらず逆恨みをしているターズン達は死に物狂いでアイディアを練り――ますが、さすがにネタ切れ。1回目と2回目のような搦め手を考えますが、いくら考えても浮かぶことはありませんでした。

「……駄目だ……。もう何もない……」
「……わたくしも、よ……。なんにも浮かばないわ……」
「……私も、何一つ出てきませんわ……」

 いや、諦めなければ光はさす――。
 気を取り直して再度疲れ切った思考回路を酷使しますが、それでも結果は同じ。1日経っても2日経っても3日経っても、妙案は誕生しませんでした。

「……そんな……。こんなことって……」
「すぐ隣に元凶がいるのに、なにもできないだなんて……。このまま泣き寝入りするしかありませんの……!?」
「まだだ! まだ諦めんぞ!! あの地獄の日々を味わわせるまでは諦めん!! 我々の頭はきっと最高のアイディアを出してくれるはずだ!! 脳が壊れるその時までっ、考えて考えて考えるぞ!! とにかく景気づけだ!! どんなにくだらんものでもシンプルなものでもいい!! とにかく浮かんだら声に出していくぞ!!」

 鼓舞するべくすっかり体たらくな自身の頭を思い切り叩き、力を振り絞って前を向き――向いた、その直後でした。
 気合を入れた影響なのか、頭にショックを与えた影響なのか。不意に、ターズンの脳内に新たな案が浮かんできたのでした。


「……1つ目はプロ、2つ目は貴族。1と2のせいで、すっかりそういう中から探そうとしていた。プロも貴族も必要なかったのだ!!」








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