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第7話 久し振りのお茶会~歓迎と恋バナとマリエットの好きな人~(1)
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「マリエット様っ、お久しぶりでございますっ。お会いできて嬉しいです……っ」
「お久しぶりです~。こうしてメンバー全員が揃うのは、七か月半ぶりですね~」
「わたくしマリエット様が参加されると知ってから、楽しみで仕方がなかったんですの。お元気そうで何よりですわっ」
呪縛から解放されてから、3日後。私はチリア侯爵家邸内にあるサンルームを訪れていて、足を踏み入れるや笑顔に囲まれた。
今回の主催である侯爵令嬢アンナ様。伯爵令嬢イレーナ・ミルス様。同じく伯爵令嬢のファナ・サントル様。
私は在学時の友人から大歓迎を受け、ありがたいことに、今回の主役は私だと仰られて――。
「七か月半もお会いできていなかったので、もう会えないのかもと不安でした……。夢のようです……っ」
普段は大人しいアンナ様にぎゅっと抱き締められたり、
「実はワタシ、こういったものを作っていたんですよ~。4人揃ったらつけようと思っていて、今日は4人揃ったのでつけましょ~」
手先が器用なイレーナ様は百合をモチーフにした『白百合の会』のピンバッチを自作してくださっていて、胸元につけてくださったり、
「マリエット様のために、とっておきのものを取り寄せましたの。召し上がってくださいまし」
お菓子好きで有名なファナ様は隣国で流行っているフィナンシェを用意してくださっていて、目の前に美味しそうな焼き菓子が山積みになったり。
素敵な方と素敵な想いに囲まれて、懐かしく楽しい時間が流れてゆく。
200日以上こういった席に出ていなかったことがもたらす、ブランクによる緊張感。そういったものは再会してすぐに消えてしまっていて、おまけに、皆さんのおかげで距離感はあっという間に元通り。
まるで七か月半の空白なんてなかったかのように過ごせて、気が付くとすでに1時間が経過していた。
「あら、いつの間にかこんなにも時間が経っていたのですね。それではそろそろ、あのお時間に致しましょうか。今日はファナ様から、マリエット様にご報告もありますしね」
「えっ。ファナ様、それはもしかして……」
白百合の会では前半はお茶と雑談を楽しみ、後半はお茶と所謂恋バナを楽しむのが定番となっていた。そんな時間に報告ということは……っ。
「ええ、そうなんですの。わたくしは先日、レーナン侯爵家のテオ様と婚約いたしましたの」
思った通りで、それはカップル成立の報告。
そっか。ずっと片思いだったレーナン様への恋が、実ったんですね。
「一週間前に同じ舞踏会に出席する機会があって、その際に勇気を振り絞ってみましたの。そうしたら受け止めてくださって、恋仲となりましたの」
ファナ様は頬をピンク色に染めてはにかみ、でも、すぐに伏し目がちになる。
??? 喜ばしいお話なのに。どうされたのかしら?
「お久しぶりです~。こうしてメンバー全員が揃うのは、七か月半ぶりですね~」
「わたくしマリエット様が参加されると知ってから、楽しみで仕方がなかったんですの。お元気そうで何よりですわっ」
呪縛から解放されてから、3日後。私はチリア侯爵家邸内にあるサンルームを訪れていて、足を踏み入れるや笑顔に囲まれた。
今回の主催である侯爵令嬢アンナ様。伯爵令嬢イレーナ・ミルス様。同じく伯爵令嬢のファナ・サントル様。
私は在学時の友人から大歓迎を受け、ありがたいことに、今回の主役は私だと仰られて――。
「七か月半もお会いできていなかったので、もう会えないのかもと不安でした……。夢のようです……っ」
普段は大人しいアンナ様にぎゅっと抱き締められたり、
「実はワタシ、こういったものを作っていたんですよ~。4人揃ったらつけようと思っていて、今日は4人揃ったのでつけましょ~」
手先が器用なイレーナ様は百合をモチーフにした『白百合の会』のピンバッチを自作してくださっていて、胸元につけてくださったり、
「マリエット様のために、とっておきのものを取り寄せましたの。召し上がってくださいまし」
お菓子好きで有名なファナ様は隣国で流行っているフィナンシェを用意してくださっていて、目の前に美味しそうな焼き菓子が山積みになったり。
素敵な方と素敵な想いに囲まれて、懐かしく楽しい時間が流れてゆく。
200日以上こういった席に出ていなかったことがもたらす、ブランクによる緊張感。そういったものは再会してすぐに消えてしまっていて、おまけに、皆さんのおかげで距離感はあっという間に元通り。
まるで七か月半の空白なんてなかったかのように過ごせて、気が付くとすでに1時間が経過していた。
「あら、いつの間にかこんなにも時間が経っていたのですね。それではそろそろ、あのお時間に致しましょうか。今日はファナ様から、マリエット様にご報告もありますしね」
「えっ。ファナ様、それはもしかして……」
白百合の会では前半はお茶と雑談を楽しみ、後半はお茶と所謂恋バナを楽しむのが定番となっていた。そんな時間に報告ということは……っ。
「ええ、そうなんですの。わたくしは先日、レーナン侯爵家のテオ様と婚約いたしましたの」
思った通りで、それはカップル成立の報告。
そっか。ずっと片思いだったレーナン様への恋が、実ったんですね。
「一週間前に同じ舞踏会に出席する機会があって、その際に勇気を振り絞ってみましたの。そうしたら受け止めてくださって、恋仲となりましたの」
ファナ様は頬をピンク色に染めてはにかみ、でも、すぐに伏し目がちになる。
??? 喜ばしいお話なのに。どうされたのかしら?
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