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第1話 嘘だった妹~作戦は順調に始まっ――え……?~ ニノン視点(2)
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「……え……? これ、なに……?」
おもわず、心の中の声が外に出てしまう。
固形に近いくらいドロドロしていて、自然界にはないような濃い緑をしている液体。こんな不気味なもの、はじめて見た……。なんなの、この液体……?
「先日とある古文書を元に教会と俺が共同で再現した、試験紙のようなものだよ。すでに原因が内側にある場合は、これを飲むと悪霊のうめき声が聞こえるんだよ」
サンティラス様が言うには、霊感があってもほぼ目視はできなくて、一番感じやすいのは声。そこで、耳で確認するために――原因を絞るために、この液体を使うみたい。
「これを飲み干して10秒もすれば、分かる。さあ、飲んでみて」
「のっ、飲み干す!? これ全部ですかぁ!?」
300ミリくらいあるよっ!? こんな禍々しいのを全部飲むの!?
「ああ、一気に全部なんだ。味的にも粘度的にも飲みにくいとは思うが、頑張って欲しい」
「……ち、ちなみに、どんな味がするんですか? あと、どんなものが入ってるんですか……?」
「味は……僕は経験がないのだけれど、一昨日飲んだ友人は『凶悪な吐瀉物』と例えていた。材料は…………なんだろうね? 度忘れしてしまったよ」
…………。これって、言えないものが入ってるんだよね? そうだよね……!?
((い、嫌……っ。こんなの、飲めない……っ。飲みたくない……っ))
だ、だけど……。
わたしは解決をお願いしていて、飲まないと不自然。たぶんこの確認をしておかないと、護ってもらえる時間は始まらないんだもん。
やるしか、ない……!
「わ、分かりました。のみ、ます……っ」
「これが必要最低限な量で、少しでも不足すれば1からやり直しになってしまうんだ。頑張って」
「は、はい。頑張り、ます……!」
ごくり。口内に溜まっていた唾液を飲み込んで、ボトルの先を口に含む。そうしたら――
((ぎぇぁえべりどござ!?))
言語を忘れてしまうくらいの、衝撃な味。吐瀉物の臭いにそっくりな――それを凌駕する味が襲い掛かってくる!!
しかもそれはドロドロしているから、するっと中に入ってくれないのっ!! 食道を素早く通過してくれないのっ!
((ぐぃえぇ……。ぃべぢじえりぃ……))
だから本能的に吐き出しそうになる、けどっ。
『これが必要最低限な量で、少しでも不足すれば1からやり直しになってしまうんだ』
こんなルールがあるから、吐き出せないっ! 早く甘々な時間を過ごしたいから、吐き出せないっっ!
だからっ、だからっ。
((ぉぇげぇ……! えびぺりてしぃ……! ふごっ、べヴぃれてぴぴら……‼))
わたしは死にそうになりながら、どうにか飲み干した、の……。でしたぁ……っ。
や、やった……! やったよ、わたし……!
これで、やっと。幸せな『二人きり』が、はじまる……っっ!
おもわず、心の中の声が外に出てしまう。
固形に近いくらいドロドロしていて、自然界にはないような濃い緑をしている液体。こんな不気味なもの、はじめて見た……。なんなの、この液体……?
「先日とある古文書を元に教会と俺が共同で再現した、試験紙のようなものだよ。すでに原因が内側にある場合は、これを飲むと悪霊のうめき声が聞こえるんだよ」
サンティラス様が言うには、霊感があってもほぼ目視はできなくて、一番感じやすいのは声。そこで、耳で確認するために――原因を絞るために、この液体を使うみたい。
「これを飲み干して10秒もすれば、分かる。さあ、飲んでみて」
「のっ、飲み干す!? これ全部ですかぁ!?」
300ミリくらいあるよっ!? こんな禍々しいのを全部飲むの!?
「ああ、一気に全部なんだ。味的にも粘度的にも飲みにくいとは思うが、頑張って欲しい」
「……ち、ちなみに、どんな味がするんですか? あと、どんなものが入ってるんですか……?」
「味は……僕は経験がないのだけれど、一昨日飲んだ友人は『凶悪な吐瀉物』と例えていた。材料は…………なんだろうね? 度忘れしてしまったよ」
…………。これって、言えないものが入ってるんだよね? そうだよね……!?
((い、嫌……っ。こんなの、飲めない……っ。飲みたくない……っ))
だ、だけど……。
わたしは解決をお願いしていて、飲まないと不自然。たぶんこの確認をしておかないと、護ってもらえる時間は始まらないんだもん。
やるしか、ない……!
「わ、分かりました。のみ、ます……っ」
「これが必要最低限な量で、少しでも不足すれば1からやり直しになってしまうんだ。頑張って」
「は、はい。頑張り、ます……!」
ごくり。口内に溜まっていた唾液を飲み込んで、ボトルの先を口に含む。そうしたら――
((ぎぇぁえべりどござ!?))
言語を忘れてしまうくらいの、衝撃な味。吐瀉物の臭いにそっくりな――それを凌駕する味が襲い掛かってくる!!
しかもそれはドロドロしているから、するっと中に入ってくれないのっ!! 食道を素早く通過してくれないのっ!
((ぐぃえぇ……。ぃべぢじえりぃ……))
だから本能的に吐き出しそうになる、けどっ。
『これが必要最低限な量で、少しでも不足すれば1からやり直しになってしまうんだ』
こんなルールがあるから、吐き出せないっ! 早く甘々な時間を過ごしたいから、吐き出せないっっ!
だからっ、だからっ。
((ぉぇげぇ……! えびぺりてしぃ……! ふごっ、べヴぃれてぴぴら……‼))
わたしは死にそうになりながら、どうにか飲み干した、の……。でしたぁ……っ。
や、やった……! やったよ、わたし……!
これで、やっと。幸せな『二人きり』が、はじまる……っっ!
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