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補完編その2 エピローグに至るまでの(改心して侍女になるまでの)お話 俯瞰視点(4)
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「偽者のテオ様、貴方の好きにはさせません。マリィは私が守ります」
何が起きたんですの?――。呆然としていたら目の前にキラキラとした純白の光が生まれ、なんと、そこからジュリエットが現れました。
「お、お姉様……? こ、こんなの、初めて……。どうして、ここに……?」
「ちゃんと反省をして謝った妹が、苦しんでいる。それを放っておけなくて、助けにきたの。マリィ、もう安心だよ」
ジュリエットは柔らかく微笑んでマリィをそっと抱き締め、そうされたマリィは不思議と恐怖を感じなくなりました。
((お姉様、温かい……。優しさに包まれているみたい、ですわ……))
それはこれまで体験したことのない、心地よさ。まるで、純白のシルクにくるまれているよう。
故に、マリィは本能的に確信しました。
この感覚は、夢だけど夢じゃない――。このお姉様は、本物――。わたくしを助けるために来てくれている――。夢と夢が繋がっているんですわ――。と。
実際は本物ではなく夢と夢が繋がってもいないのですが、彼女は本能的に確信しました。
((お姉様はわたくしの為に、こんなところまで来てくれた……。こんな事はきっと、想いがないと不可能で……。もしかすると……いいえ。きっと、お姉様は――))
「俺は、マリィに用があるんだぁ! 邪魔ぉぉ、するなぁぁ!!」
マリィの思考を絶叫が遮り、それを切っ掛けとして偽者のテオが跳躍。真正面から飛び掛かってきました。
「きゃぁぁぁぁぁっ!? おっ、お姉様っ!!」
「大丈夫だよ、マリィ。ここは夢。夢の中なら、想いの力を使えるからねっ」
ジュリエットが微笑むと、彼女の手元にはバイオリンが――彼女が最も得意とする楽器が姿を現し、弓で以てE線を淑やかに弾きます。そうして優しく感じる高音が響き渡ると、
「うぎぁああああああああああああああ!?」
何かに弾かれたように偽者のテオが後方へと吹っ飛び、更には転げ回って苦しみます。
「ぎぁあぁあ……!? この力は、なんだぁ……!?」
「この音は、大切な妹を傷つける者をお仕置きする音色。音が低くなるにつれてダメージは大きなってゆき、間もなく終焉の時間です……っ」
E線、A線、D線、G線の順に弾かれてゆき、弓が弦から離れると偽者テオは悶絶。四肢をバタつかせていた彼は、大絶叫を合図にして動かなくなってしまいました。
「やっ、やったっ。やりましたわっ!! お姉様っ! ありがとうございましたっ!」
「………………………………」
「? お姉様? どうされたのですか? なぜ、まだ真剣なお顔を――なぁっ!?」
大の字になっていた偽者のテオに、変化が発生。突如として彼の身体から、漆黒のオーラが立ち上り始めたのでした。
何が起きたんですの?――。呆然としていたら目の前にキラキラとした純白の光が生まれ、なんと、そこからジュリエットが現れました。
「お、お姉様……? こ、こんなの、初めて……。どうして、ここに……?」
「ちゃんと反省をして謝った妹が、苦しんでいる。それを放っておけなくて、助けにきたの。マリィ、もう安心だよ」
ジュリエットは柔らかく微笑んでマリィをそっと抱き締め、そうされたマリィは不思議と恐怖を感じなくなりました。
((お姉様、温かい……。優しさに包まれているみたい、ですわ……))
それはこれまで体験したことのない、心地よさ。まるで、純白のシルクにくるまれているよう。
故に、マリィは本能的に確信しました。
この感覚は、夢だけど夢じゃない――。このお姉様は、本物――。わたくしを助けるために来てくれている――。夢と夢が繋がっているんですわ――。と。
実際は本物ではなく夢と夢が繋がってもいないのですが、彼女は本能的に確信しました。
((お姉様はわたくしの為に、こんなところまで来てくれた……。こんな事はきっと、想いがないと不可能で……。もしかすると……いいえ。きっと、お姉様は――))
「俺は、マリィに用があるんだぁ! 邪魔ぉぉ、するなぁぁ!!」
マリィの思考を絶叫が遮り、それを切っ掛けとして偽者のテオが跳躍。真正面から飛び掛かってきました。
「きゃぁぁぁぁぁっ!? おっ、お姉様っ!!」
「大丈夫だよ、マリィ。ここは夢。夢の中なら、想いの力を使えるからねっ」
ジュリエットが微笑むと、彼女の手元にはバイオリンが――彼女が最も得意とする楽器が姿を現し、弓で以てE線を淑やかに弾きます。そうして優しく感じる高音が響き渡ると、
「うぎぁああああああああああああああ!?」
何かに弾かれたように偽者のテオが後方へと吹っ飛び、更には転げ回って苦しみます。
「ぎぁあぁあ……!? この力は、なんだぁ……!?」
「この音は、大切な妹を傷つける者をお仕置きする音色。音が低くなるにつれてダメージは大きなってゆき、間もなく終焉の時間です……っ」
E線、A線、D線、G線の順に弾かれてゆき、弓が弦から離れると偽者テオは悶絶。四肢をバタつかせていた彼は、大絶叫を合図にして動かなくなってしまいました。
「やっ、やったっ。やりましたわっ!! お姉様っ! ありがとうございましたっ!」
「………………………………」
「? お姉様? どうされたのですか? なぜ、まだ真剣なお顔を――なぁっ!?」
大の字になっていた偽者のテオに、変化が発生。突如として彼の身体から、漆黒のオーラが立ち上り始めたのでした。
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