お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~

柚木ゆず

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第5話 7か月ぶりの再会 マルグリット視点(3)

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「力が、入ら、ない……。きゅう、に…………ねむけが、くる……。もしか、して……。これ、は……」
「そう。それは、睡眠薬の影響。貴方は睡眠薬入りの紅茶を飲んだから、そんな風になっているのよ」

 ここまで来たら、もう演技をする必要はない。それまでニコニコしていたわたし達は、揃って薄笑いを浮かべた。

「すい、みん……。どう、して……。そんな、ものを……?」
「決まっているでしょう。アンタの夫クロードに、当初約束していた額の支援をさせるためよ」

 まずは屋敷にティナを誘い出し、自由を奪って拘束、用意してある秘密基地に運んで監禁する。その上であの男に伝えて『凄惨な目に遭わされたくなければ一切口外せずに金を渡せ』と脅して伝え、でも、それで終わりじゃない。
 ティナとクロードは、ずっとわたし達を騙していたんだもの。反撃対策とその罰としてティナは死ぬまで監禁して、クロードには拷問をチラつかせてず~っと金を要求する。
 コレがわたし達は立てた計画で、あははははっ。すべてを教えてあげたら、ティナは間抜けに目を丸くした。

「そ、んな……。おねえさま、たちは……。しょるいまで、よういして……。かいしん、して、いた、のに……」
「あんなの嘘に決まってるでしょ。……サインと拇印が本物だから、信じてしまったのよねぇ? あれはあとで回収してなかったことにできるから、ああして渡していたのよ」
「……やられ、まし、た……。で、でも……。おねえさまたちの……。おもいどおりには、させ、ません……!」

 ティナは力を振り絞って立ち上がり、ゆらゆらとしながら出入口を目指す。歯を食いしばって一生懸命異常を伝えようとするけれど、あららザンネン。
 5メートルくらい進んだところで膝が独りでに曲がり、その場にへたり込んじゃった。

「睡眠薬は、気持ちでどうこうできる代物じゃないもの。もうどうにもならないわよ」
「そ、んな……。おねえ、さま……。おとう、さま……。おかあ、さ、ま……。やめ、て……」
「嫌」「嫌だね」「嫌よ」

 だってあんなにも弄んでくれて、7か月間も苦労させれたんだもの。許すはずはないでしょ。

「ティナ。アンタはこれから金の生る木になって、薄暗い場所がお家になるの。楽しみにしていてねぇ」
「い、いや……。いやぁぁ……。こ、こないで……。こな、いで……。い、や…………。い、や…………だ………………。すぅ、すぅ、すぅ、すぅ、すぅ…………」

 ティナは大粒の涙を流しながら眠りにつき、完全に意識を失った。
 なので作戦第一段階は、無事に完了。次は第二段階の始まりで――

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