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第1話 そうとは知らない主催者は ヴァイオレット視点(2)
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(ヴァイオレット様。アリシアが移動を始めましたね)
(ええ。そのようですわね)
パーティー会場の、中心付近。アリシアの動きを把握しやすい場所でその時を待っていたら、レテファニック伯爵令嬢・アルマ様がやって来た。
彼女はこれまでずっと学年2位で、最後の最後で生徒会副会長となれずに腹を立てていた。そのためアルマ様もアリシアの涙を心待ちにしていて、わたくし達は揃って『怨敵』の姿を目で追い始めた。
((周囲の人間に促されて、ビュッフェエリアへと向かって……。さあて、どうなるのかしらねぇ?))
楽しい仕掛けがあるスペースまで、残り10メートル。それが、9メートル、8メートル、7メートル、6メートルと縮まっていって、やがて到着。
「…………………………」
着いたアリシアは一度ゆっくりと用意されている料理を見回し、カナッペとローストビーフを選んで皿に載せた。
(意外。わたしは見た瞬間ダメになるかと思いましたが、耐えましたね)
(あの女は思っていた以上に、我慢強いんですのね。けれどすぐに、我慢をできなくなりますわ。確実にね)
(? そうなのですか? ヴァイオレット様、そちらの根拠はなんなのでしょうか?)
(過去に、実例を目にしたことがあるからですわ)
バジル・ヴェッカーテア――現在ではなくかつて交際をしていた、元恋人。あの頃のわたくしは、バジルなんかを最良の男性だと思い込んでいて、うっかり深く愛してしまっていた。
だけど色々あって、別れを切り出されてしまって――。その直後に偶然バジルの好物を食べてしまい、そうしたら涙が止まらなくなってしまいましたの。
今では『それでよかった』『バジルなんてわたくしに不釣り合いな物足りない男』だと思っているのだけれどっ。
別れて大正解だと思っているのだけれど!
当時はヨリを戻したいという気持ちが強くて、わんわんと泣いてしまいましたの。
だから、わたくしはソレを確信しているんですわ。
(わたくしの読みでは、そろそろ限界を迎える頃ですわ。さあ、共に最高のシーンを眺めましょう)
(はい、ヴァイオレット様)
そうしてわたくし達は口元を緩めながら、その時の訪れを待って――
予想は的中。
「…………………………っっ。っっ」
ローストビーフを食べていたアリシアの両目から、ぽろぽろと涙が零れ落ちたのでしたっ!
(ええ。そのようですわね)
パーティー会場の、中心付近。アリシアの動きを把握しやすい場所でその時を待っていたら、レテファニック伯爵令嬢・アルマ様がやって来た。
彼女はこれまでずっと学年2位で、最後の最後で生徒会副会長となれずに腹を立てていた。そのためアルマ様もアリシアの涙を心待ちにしていて、わたくし達は揃って『怨敵』の姿を目で追い始めた。
((周囲の人間に促されて、ビュッフェエリアへと向かって……。さあて、どうなるのかしらねぇ?))
楽しい仕掛けがあるスペースまで、残り10メートル。それが、9メートル、8メートル、7メートル、6メートルと縮まっていって、やがて到着。
「…………………………」
着いたアリシアは一度ゆっくりと用意されている料理を見回し、カナッペとローストビーフを選んで皿に載せた。
(意外。わたしは見た瞬間ダメになるかと思いましたが、耐えましたね)
(あの女は思っていた以上に、我慢強いんですのね。けれどすぐに、我慢をできなくなりますわ。確実にね)
(? そうなのですか? ヴァイオレット様、そちらの根拠はなんなのでしょうか?)
(過去に、実例を目にしたことがあるからですわ)
バジル・ヴェッカーテア――現在ではなくかつて交際をしていた、元恋人。あの頃のわたくしは、バジルなんかを最良の男性だと思い込んでいて、うっかり深く愛してしまっていた。
だけど色々あって、別れを切り出されてしまって――。その直後に偶然バジルの好物を食べてしまい、そうしたら涙が止まらなくなってしまいましたの。
今では『それでよかった』『バジルなんてわたくしに不釣り合いな物足りない男』だと思っているのだけれどっ。
別れて大正解だと思っているのだけれど!
当時はヨリを戻したいという気持ちが強くて、わんわんと泣いてしまいましたの。
だから、わたくしはソレを確信しているんですわ。
(わたくしの読みでは、そろそろ限界を迎える頃ですわ。さあ、共に最高のシーンを眺めましょう)
(はい、ヴァイオレット様)
そうしてわたくし達は口元を緩めながら、その時の訪れを待って――
予想は的中。
「…………………………っっ。っっ」
ローストビーフを食べていたアリシアの両目から、ぽろぽろと涙が零れ落ちたのでしたっ!
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