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第24話 ロイス~待ちに待った休日は~ 俯瞰視点(2)
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「っっ!? どっ、どうされたのですかちちう――」
「大変だっ! 大変なことになってしまっているのだ!!」
ただならぬ気配を感じ取ったロイスは、更に動揺することとなりました。
声を遮る、取り乱して大声を放つ。父セヴァンが普段は決して行わないものを、立て続けに行ったのです。
「た、大変……。なっ、なにがあったんですかっ!?」
「あっ、アリシアが婚約をしたのだよ!! 六日前にっ、隣国の――お前が訪れた方じゃないっ、西の隣国『サンバレアール』のザラデイス男爵家のっ! リヴィオという男と婚約をしていたのだよっ!」
「なんですって!? アリシアがっ!? 6日前にっ!?」
そちらは婚約を解消されて、間もないタイミングです。そのためあっという間にロイスも目を剥き、落ち着きを失ってしまいました。
「いやっ、そっ、それは構わないのだっ! 問題は、そのあとなのだっ! その後に広まり始めた噂がっ、大問題なのだ!」
「う、噂……? な、なんなのですか、それは……!?」
「し、知らぬ間に、な……。『アリシアとの婚約解消は、アリシアのせいではなかった』『ロイス・ケンデクアに原因があるようだ』、というものが広まり始めているのだよ!!」
――問題があるとされたアリシアが、僅か1週間後に婚約をした――。
――相手は幼馴染らしいけど、いくらなんでも問題のある人間と結びはしない――。
――もしかしてあの噂は、間違っている……? 相手は格上だから、なにも言えずにいるだけ……?――。
まずはアリシアが意図的に婚約を広め、すぐに貴族界ではこういった疑問が噴出します。そしてそのタイミングで――
『とある理由でアリシアは落ち込んでいて、それを励ましているうちに自然と関係が深まっていったらしい』
『いつか必ず潔白を証明してみせると、婚約者は近しい友人に話したらしい』
今度は婚約者であるリヴィオが両国でこういった噂を振り撒き、貴族界はこの手の話題が大好物なため食いつき、
――そうだっ! 思った通りだったんだ――。
驚くべき速さで、こういった認識が広がってしまっていたのです。
「大変だっ! 大変なことになってしまっているのだ!!」
ただならぬ気配を感じ取ったロイスは、更に動揺することとなりました。
声を遮る、取り乱して大声を放つ。父セヴァンが普段は決して行わないものを、立て続けに行ったのです。
「た、大変……。なっ、なにがあったんですかっ!?」
「あっ、アリシアが婚約をしたのだよ!! 六日前にっ、隣国の――お前が訪れた方じゃないっ、西の隣国『サンバレアール』のザラデイス男爵家のっ! リヴィオという男と婚約をしていたのだよっ!」
「なんですって!? アリシアがっ!? 6日前にっ!?」
そちらは婚約を解消されて、間もないタイミングです。そのためあっという間にロイスも目を剥き、落ち着きを失ってしまいました。
「いやっ、そっ、それは構わないのだっ! 問題は、そのあとなのだっ! その後に広まり始めた噂がっ、大問題なのだ!」
「う、噂……? な、なんなのですか、それは……!?」
「し、知らぬ間に、な……。『アリシアとの婚約解消は、アリシアのせいではなかった』『ロイス・ケンデクアに原因があるようだ』、というものが広まり始めているのだよ!!」
――問題があるとされたアリシアが、僅か1週間後に婚約をした――。
――相手は幼馴染らしいけど、いくらなんでも問題のある人間と結びはしない――。
――もしかしてあの噂は、間違っている……? 相手は格上だから、なにも言えずにいるだけ……?――。
まずはアリシアが意図的に婚約を広め、すぐに貴族界ではこういった疑問が噴出します。そしてそのタイミングで――
『とある理由でアリシアは落ち込んでいて、それを励ましているうちに自然と関係が深まっていったらしい』
『いつか必ず潔白を証明してみせると、婚約者は近しい友人に話したらしい』
今度は婚約者であるリヴィオが両国でこういった噂を振り撒き、貴族界はこの手の話題が大好物なため食いつき、
――そうだっ! 思った通りだったんだ――。
驚くべき速さで、こういった認識が広がってしまっていたのです。
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