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第1章
危機的状況
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が。しかし!
そうそう、物事は上手くいかない事もあるんだって事をすっかり忘れていた。
奥行き50メートル×横幅20メートル位の豪華絢爛な大広間に、右側には立食出来るテーブルが端に並べられてあり、かつ給仕に付いているのが解る同じお仕着せの男女がトレーとナプキンを持って控えていた。
左側上部には、楽器を持った人達が何時でも弾ける体制で待っている。
最奥の場所は一段上になって、一客の豪奢な椅子は女王陛下が座る場所になっていた。
ド緊張しながら、アマハ家一家全員で女王陛下の前で挨拶をして、夜会が始まってその場の雰囲気に慣れ始めた頃に事件は起こった。
うわ~~! すごぉ~~い!!
貴族の世界だ! ダンスパーティーだっ! と浮かれました。
ええ、おのぼりさんの如く、周りをキョロキョロ見回し。
あれはなに?
これはなに?
って、好奇心丸出しで見てた私が悪いんだけどね。
兄様がお姉さま方に群がられ、その勢いが壮絶で思わず手を離してしまったが最後、あれよと言う間に引き離されてしまった。
大広間の中にいれば見つけて貰えるだろうと思って、食べ物があるテーブルに行って暫くの間、デザートを貪っていたんだけど。
チョコレートケーキとか、ゼリーとか、チーズケーキとか色々あって美味しかった。
流石にお腹一杯になってしまったので、広間の中にいる美形さんをウォッチングしたりして暇を潰していたら。
「お嬢ちゃん、迷子なのかな?」
と、紳士ぶったハゲかけの中年太りのおっさんが、見下ろしていた。
「違うよ。兄様を待っているだけ」
ちゃんとそう答えたのに、おっさんは私の手首を掴んで力任せに引っ張る。
「仕方が無いね。おじさんが受付へ連れって行ってあげよう」
「ちょ! 離して!」
声を上げたが、テンポが良く派手な伴奏と歓声で掻き消されてしまう。
女王陛下と誰かが、踊る姿を視界の端で見える。
周囲の目がそこへ集中する。
その上、私の居た所が入り口付近だったのが災いして、子供の力では振り払えない力で引き摺られる様に外へと連れて行かれる。
「離して! 離してよ!!」
騒ぐ私の口を素早く片手で塞ぐ。
「んーんーんんん!!」
「どうかされましたか?」
入り口に居た見張りの騎士が、何事かに気付き声を掛けて来る。
おっさんは笑顔を張り付かせて。
「いえね、家の姪が癇癪を起こしたので連れ出すところなんですよ。迷惑を掛けたくないもので」
へこへこと頭を下げて謝る。
「ああ、そういう事ですか。失礼致しました」
「んんんんんんんんんーーーー!!」(訳:騙されんな! 馬鹿ーーーー!)
私は騎士に向かって突っ込んだが、気付きもしない。
「では、失礼します」
おっさんは、してやったりの顔つきで、小走りに入り口付近から退散して行く。
「んんんんんんんんんんん!!!」(訳:能無しめえええええ!!!)
私は引き摺られながら、状況を見定めない騎士に罵声を浴びせた。
そうそう、物事は上手くいかない事もあるんだって事をすっかり忘れていた。
奥行き50メートル×横幅20メートル位の豪華絢爛な大広間に、右側には立食出来るテーブルが端に並べられてあり、かつ給仕に付いているのが解る同じお仕着せの男女がトレーとナプキンを持って控えていた。
左側上部には、楽器を持った人達が何時でも弾ける体制で待っている。
最奥の場所は一段上になって、一客の豪奢な椅子は女王陛下が座る場所になっていた。
ド緊張しながら、アマハ家一家全員で女王陛下の前で挨拶をして、夜会が始まってその場の雰囲気に慣れ始めた頃に事件は起こった。
うわ~~! すごぉ~~い!!
貴族の世界だ! ダンスパーティーだっ! と浮かれました。
ええ、おのぼりさんの如く、周りをキョロキョロ見回し。
あれはなに?
これはなに?
って、好奇心丸出しで見てた私が悪いんだけどね。
兄様がお姉さま方に群がられ、その勢いが壮絶で思わず手を離してしまったが最後、あれよと言う間に引き離されてしまった。
大広間の中にいれば見つけて貰えるだろうと思って、食べ物があるテーブルに行って暫くの間、デザートを貪っていたんだけど。
チョコレートケーキとか、ゼリーとか、チーズケーキとか色々あって美味しかった。
流石にお腹一杯になってしまったので、広間の中にいる美形さんをウォッチングしたりして暇を潰していたら。
「お嬢ちゃん、迷子なのかな?」
と、紳士ぶったハゲかけの中年太りのおっさんが、見下ろしていた。
「違うよ。兄様を待っているだけ」
ちゃんとそう答えたのに、おっさんは私の手首を掴んで力任せに引っ張る。
「仕方が無いね。おじさんが受付へ連れって行ってあげよう」
「ちょ! 離して!」
声を上げたが、テンポが良く派手な伴奏と歓声で掻き消されてしまう。
女王陛下と誰かが、踊る姿を視界の端で見える。
周囲の目がそこへ集中する。
その上、私の居た所が入り口付近だったのが災いして、子供の力では振り払えない力で引き摺られる様に外へと連れて行かれる。
「離して! 離してよ!!」
騒ぐ私の口を素早く片手で塞ぐ。
「んーんーんんん!!」
「どうかされましたか?」
入り口に居た見張りの騎士が、何事かに気付き声を掛けて来る。
おっさんは笑顔を張り付かせて。
「いえね、家の姪が癇癪を起こしたので連れ出すところなんですよ。迷惑を掛けたくないもので」
へこへこと頭を下げて謝る。
「ああ、そういう事ですか。失礼致しました」
「んんんんんんんんんーーーー!!」(訳:騙されんな! 馬鹿ーーーー!)
私は騎士に向かって突っ込んだが、気付きもしない。
「では、失礼します」
おっさんは、してやったりの顔つきで、小走りに入り口付近から退散して行く。
「んんんんんんんんんんん!!!」(訳:能無しめえええええ!!!)
私は引き摺られながら、状況を見定めない騎士に罵声を浴びせた。
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