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19話:ラタ王女夭逝、王都リリオスへ
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ラタ王女の危篤の報が届いてから4日後、ついに訃報が届いた。
館のみんなは、心情的には拍手喝采したいところだろう。でも、ラタ王女はまだ19歳だった。
「私と4つ違いかあ…まだハタチにもなってないじゃん。ご冥福を…」
さすがにみんな気が引けて、騒がなかった。
「わたくしとシャンティは、明日、王都リリオスへ行かないといけなくなったわ。3日後にラタ王女のための盛大な葬儀があるから」
「3日後なんだ。お世継ぎだったから、きっと凄いものになるんだろうね」
「葬儀から一週間、宴会が続くのよ」
カエは首を傾げる。
「なんで宴会?」
「死者と共に最後の時を、一週間かけて悼むの」
「死者とって…」
「実際は死者がいるかどうかなんて見えないけど、まあ気持ちの問題ね」
バークティ妃は苦笑して肩をすくめた。
「そして一週間後に、いよいよわたくしたちにとっての本題が、正式に国中に発布される」
新たな後継者候補の発表だ。
「王都へはソティラス全員と、カルリトス、シャム、マドゥ、スニタも連れていきます」
「はい」
明日の王都行の準備で、館の中はバタバタと騒がしい。こんなに館の中が賑わっているのは、初めてかもしれない。
「暇そうだな、おい」
「シャム」
大きな荷物を肩に担いでシャムが歩いてきた。
カエは思わずドキリとする。
「なに顔を赤らめてんだよ」
「ばっ、ンなわけないじゃん!」
(ウソ、顔赤くなってるの!?)
「ははーん」
顎の無精ひげをザリザリ摩りながら、シャムはニヤリと口の端を歪める。
「この俺様に惚れたな」
「はあ? 何バカなこと言ってんのよそんなわけないでしょシャムなんかに頭狂ってんじゃないの目が腐ってるんでしょキチ発言してんじゃないわよ気持ち悪い!」
一息にまくし立てて、ゼーゼーと息が上がる。
「やっぱ惚れてるのか。可愛い奴」
「だからっ」
「いやあ、そうじゃねーかなと思ってたのよ。俺と会うとすげえ嬉しそうだし、顔まで赤くなって。イヤハヤ、俺も罪作りなもんだな」
耳まで真っ赤になったのが自覚出来て、カエは狼狽えた。
「けどな、さすがにまだションベン臭せえガキだから、あと3年は待てよ。色気の一つも滲み出てきたら、存分に相手してやるからな」
かっちーん!
「シャム」
「どした」
「おとといキャガレっ!」
「ぐあああっ」
故郷のお母さんへ。
生まれて初めて男の人の急所に、渾・身! の蹴りを入れることができました。
翌日の早朝、館の前にはズラッと車が列を成していた。
「なんかこう、イメージとは違う王族の移動手段…」
黒塗りの高級車のほかに、SUVみたいな車が数台、大型バス数台がズラズラ並んでいる。
「私の想像力がきっと時代遅れなんだろうけど。マハラジャっぽい世界でしょ、大きなゾウさんにバークティ妃と私は乗り込んで、他の人たちは徒歩でずらーっと後に続く、的な」
「意味不明なこと言ってないで、早く乗れ」
「ぬぅ」
シャムに急かされて、カエは車に乗った。
運転手はシャム、助手席にマドゥ、後部座席にはカエとアールシュ、ルドラ、2人の≪分身≫が乗り込む。
「ルドラじゃなくセスだったら、王都に着くまで”美形に変えろ説得祭り”になるところだったよ」
「そう思ってセスは、別の車に指定した」
「さっすがアールシュ、話がワカルぅ」
「でもそれはそれで、道中退屈せずにすみそうだったが」
肩を震わせアールシュは笑った。ルドラは苦笑している。
「王都へは何時間くらいかかるの?」
「混んでなければ7時間ちょいってところだな」
タバコをふかしながらシャムが答えてくれる。
「結構遠いんだね」
こっちの世界には、鉄道や飛行機がないらしい。それがちょっと意外だった。
イリスアスール王国だけじゃなく、このアドラシオン大陸全土に存在しないという。
(魔法や不思議もあるし、車やテレビもある。鉄道や飛行機がないのって、単に技術的な問題なんかなあ?)
(きっと、まだ進化の途中、とかかもね。シラナイケドきっとそう)
「そろそろ出発です。お手洗いなどは大丈夫ですか?」
助手席に座るマドゥが、車内に問いかける。
「大丈夫だよ」
先頭の護衛車が走り出した。
王都リリオスへ出発だ。
雑談や車外観察で7時間などあっという間だろう、そう思っていたカエだったが、睡眠時間が足りなかったせいで、王都に着くまで爆睡していた。
「旅の情緒が…」
アールシュに起こされたカエは、起き上がって目をこすった。
「そら、ウシャス宮殿に着いたぞ」
「え、マジかっ」
高いフェンスが建つゲートのような前で車は一旦止まる。
ゲート脇の詰所から軍人らしき人たちが出てきて、車やバスの運転席の確認を取り始めた。
「ご苦労、シャンティ王女殿下の車です」
身分証を提示しながら、シャムが短く告げる。まだ年若い軍人は、チラリと後部座席に視線を走らせ小さく頷いた。軍人は無言で車から離れて、詰所に手を振る。
やがてゲートが開き、車はゆっくりと中へと走り出した。
王都の中心に、大きな街程の規模を誇る敷地、そこに立つ建物すべてが王宮であり、総称をウシャス宮殿と言う。
ゲートから10分ほど減速して進むと、前方の森の奥には、夕焼けに染まり始めた陽の光を浴びた、黄金の宮殿の数々が辺りを眩く照らしていた。
「見えてきたぜ。あれがウシャス宮殿の玄関宮だ」
「あれが…玄関!?」
隙間なく黄金でびっしりと覆われた圧倒的建物が、その全容を見せていた。
「本物と成金趣味の違いが、コレ見てると判るぜ…」
シャムも呆気にとられた口調で、頬をポリポリかいていた。
領主館の玄関もダンスフロアくらいあるのに、ここは競技場じゃってくらい広い玄関だった。
「バークティ妃殿下、シャンティ王女殿下、御付きの方々は、西の宮殿にご滞在いただきます。アンブロシア宮にお入りください」
「あら、まあ」
ウシャス宮殿の召使いから説明を受けていたら、バークティ妃が嬉しそうに声を上げた。
玄関宮の裏に出ると、そこは道路のように広い道で、豪奢な馬車が待っていた。
「バークティ妃殿下とシャンティ王女殿下は馬車にお乗りを。御付きの方々は徒歩で移動をお願いします。お荷物はこちらでお運びいたします」
馬車に乗ると、カルリトスがカエの肩にジャンプしてきた。宮殿の召使いも、さすがにチンチラにまで歩けとは言わなかった。
馬車は時速10キロくらいの超鈍足で進み始めた。
「いくらなんでも遅すぎ…」
「仕方ないわ、ウシャス宮殿なのですもの。それにしても、後継者発表前にアンブロシア宮なんて、嬉しいわほんと」
バークティ妃はご機嫌に笑む。
「素敵なところなの?」
「それもあるけど、アンブロシア宮は女の後継者が住まう宮殿なの。王は非公式に、あなたを後継者候補として宣言したということね」
「うわあ…」
(観光気分で浮かれていたけど、ヤバイ、めちゃ緊張してきた…)
カエはドキドキする胸を押さえて、生唾を飲み込んだ。
(王女として演じる大舞台、ドジ踏まず、やり切ってやるぞ!)
館のみんなは、心情的には拍手喝采したいところだろう。でも、ラタ王女はまだ19歳だった。
「私と4つ違いかあ…まだハタチにもなってないじゃん。ご冥福を…」
さすがにみんな気が引けて、騒がなかった。
「わたくしとシャンティは、明日、王都リリオスへ行かないといけなくなったわ。3日後にラタ王女のための盛大な葬儀があるから」
「3日後なんだ。お世継ぎだったから、きっと凄いものになるんだろうね」
「葬儀から一週間、宴会が続くのよ」
カエは首を傾げる。
「なんで宴会?」
「死者と共に最後の時を、一週間かけて悼むの」
「死者とって…」
「実際は死者がいるかどうかなんて見えないけど、まあ気持ちの問題ね」
バークティ妃は苦笑して肩をすくめた。
「そして一週間後に、いよいよわたくしたちにとっての本題が、正式に国中に発布される」
新たな後継者候補の発表だ。
「王都へはソティラス全員と、カルリトス、シャム、マドゥ、スニタも連れていきます」
「はい」
明日の王都行の準備で、館の中はバタバタと騒がしい。こんなに館の中が賑わっているのは、初めてかもしれない。
「暇そうだな、おい」
「シャム」
大きな荷物を肩に担いでシャムが歩いてきた。
カエは思わずドキリとする。
「なに顔を赤らめてんだよ」
「ばっ、ンなわけないじゃん!」
(ウソ、顔赤くなってるの!?)
「ははーん」
顎の無精ひげをザリザリ摩りながら、シャムはニヤリと口の端を歪める。
「この俺様に惚れたな」
「はあ? 何バカなこと言ってんのよそんなわけないでしょシャムなんかに頭狂ってんじゃないの目が腐ってるんでしょキチ発言してんじゃないわよ気持ち悪い!」
一息にまくし立てて、ゼーゼーと息が上がる。
「やっぱ惚れてるのか。可愛い奴」
「だからっ」
「いやあ、そうじゃねーかなと思ってたのよ。俺と会うとすげえ嬉しそうだし、顔まで赤くなって。イヤハヤ、俺も罪作りなもんだな」
耳まで真っ赤になったのが自覚出来て、カエは狼狽えた。
「けどな、さすがにまだションベン臭せえガキだから、あと3年は待てよ。色気の一つも滲み出てきたら、存分に相手してやるからな」
かっちーん!
「シャム」
「どした」
「おとといキャガレっ!」
「ぐあああっ」
故郷のお母さんへ。
生まれて初めて男の人の急所に、渾・身! の蹴りを入れることができました。
翌日の早朝、館の前にはズラッと車が列を成していた。
「なんかこう、イメージとは違う王族の移動手段…」
黒塗りの高級車のほかに、SUVみたいな車が数台、大型バス数台がズラズラ並んでいる。
「私の想像力がきっと時代遅れなんだろうけど。マハラジャっぽい世界でしょ、大きなゾウさんにバークティ妃と私は乗り込んで、他の人たちは徒歩でずらーっと後に続く、的な」
「意味不明なこと言ってないで、早く乗れ」
「ぬぅ」
シャムに急かされて、カエは車に乗った。
運転手はシャム、助手席にマドゥ、後部座席にはカエとアールシュ、ルドラ、2人の≪分身≫が乗り込む。
「ルドラじゃなくセスだったら、王都に着くまで”美形に変えろ説得祭り”になるところだったよ」
「そう思ってセスは、別の車に指定した」
「さっすがアールシュ、話がワカルぅ」
「でもそれはそれで、道中退屈せずにすみそうだったが」
肩を震わせアールシュは笑った。ルドラは苦笑している。
「王都へは何時間くらいかかるの?」
「混んでなければ7時間ちょいってところだな」
タバコをふかしながらシャムが答えてくれる。
「結構遠いんだね」
こっちの世界には、鉄道や飛行機がないらしい。それがちょっと意外だった。
イリスアスール王国だけじゃなく、このアドラシオン大陸全土に存在しないという。
(魔法や不思議もあるし、車やテレビもある。鉄道や飛行機がないのって、単に技術的な問題なんかなあ?)
(きっと、まだ進化の途中、とかかもね。シラナイケドきっとそう)
「そろそろ出発です。お手洗いなどは大丈夫ですか?」
助手席に座るマドゥが、車内に問いかける。
「大丈夫だよ」
先頭の護衛車が走り出した。
王都リリオスへ出発だ。
雑談や車外観察で7時間などあっという間だろう、そう思っていたカエだったが、睡眠時間が足りなかったせいで、王都に着くまで爆睡していた。
「旅の情緒が…」
アールシュに起こされたカエは、起き上がって目をこすった。
「そら、ウシャス宮殿に着いたぞ」
「え、マジかっ」
高いフェンスが建つゲートのような前で車は一旦止まる。
ゲート脇の詰所から軍人らしき人たちが出てきて、車やバスの運転席の確認を取り始めた。
「ご苦労、シャンティ王女殿下の車です」
身分証を提示しながら、シャムが短く告げる。まだ年若い軍人は、チラリと後部座席に視線を走らせ小さく頷いた。軍人は無言で車から離れて、詰所に手を振る。
やがてゲートが開き、車はゆっくりと中へと走り出した。
王都の中心に、大きな街程の規模を誇る敷地、そこに立つ建物すべてが王宮であり、総称をウシャス宮殿と言う。
ゲートから10分ほど減速して進むと、前方の森の奥には、夕焼けに染まり始めた陽の光を浴びた、黄金の宮殿の数々が辺りを眩く照らしていた。
「見えてきたぜ。あれがウシャス宮殿の玄関宮だ」
「あれが…玄関!?」
隙間なく黄金でびっしりと覆われた圧倒的建物が、その全容を見せていた。
「本物と成金趣味の違いが、コレ見てると判るぜ…」
シャムも呆気にとられた口調で、頬をポリポリかいていた。
領主館の玄関もダンスフロアくらいあるのに、ここは競技場じゃってくらい広い玄関だった。
「バークティ妃殿下、シャンティ王女殿下、御付きの方々は、西の宮殿にご滞在いただきます。アンブロシア宮にお入りください」
「あら、まあ」
ウシャス宮殿の召使いから説明を受けていたら、バークティ妃が嬉しそうに声を上げた。
玄関宮の裏に出ると、そこは道路のように広い道で、豪奢な馬車が待っていた。
「バークティ妃殿下とシャンティ王女殿下は馬車にお乗りを。御付きの方々は徒歩で移動をお願いします。お荷物はこちらでお運びいたします」
馬車に乗ると、カルリトスがカエの肩にジャンプしてきた。宮殿の召使いも、さすがにチンチラにまで歩けとは言わなかった。
馬車は時速10キロくらいの超鈍足で進み始めた。
「いくらなんでも遅すぎ…」
「仕方ないわ、ウシャス宮殿なのですもの。それにしても、後継者発表前にアンブロシア宮なんて、嬉しいわほんと」
バークティ妃はご機嫌に笑む。
「素敵なところなの?」
「それもあるけど、アンブロシア宮は女の後継者が住まう宮殿なの。王は非公式に、あなたを後継者候補として宣言したということね」
「うわあ…」
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