己が声を封じた彼(オレ)は、覚悟を決めて彼女(わたし)になった

てぃー☆ちゃー

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第四章 決闘!

第五十二話

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「では!選手!入場!!!」
『ワアアアアアアアアアア!』

はちきれんばかりの声援と共に、光とクレアは闘技場の舞台へと上がる。
 
「クレアはいつものスタイルですね。片手に剣を持ち、チェーンでつながった円月輪をもう片方の手で持つ攻防一体の武装」

 解説だけあって、レオは適切な言葉を選んでクレアを評価した。

「それに対して仙波さんは・・・この間見た時も思ったのですが、少し身長に対して長めの日本刀です」
「そうですね~、ワタクシ日本刀には詳しくないですが大人用の武器をそのまま直さずに使っているような印象を受けますね~」

 光の刀は父から譲り受けた物である。いつごろからあるか分からないが、日本刀を調整する技術は失われて久しい。刃こぼれを研ぐくらいのメンテナンスは行えるが、長さの調整は行えない。

「ですが、彼女のスタイルは自身の刀を抜かずに分身のような刀を出して振るいますから。あの腰の刀を抜いたところをオレは見たことないのであくまでも魔道具としての装備なのかもしれませんね」
「ふむふむ、しかし可愛らしい子ですね。髪の毛も2つの綺麗なお団子で纏められていますし。おしゃれさんなんですね」
「・・・確かに似合ってますね」
「ほほう?」
「いえ、他意はないですが」
「ほほほう?」

 気味が悪いので止めてもらいたい、光は本当にそう思った。

『1年生ちゃんかわいー。こっちむいてー』
『クレアー怪我させちゃだめだよー』
『ちっちゃーい』

 そんな感想も止めてもらいたい、光は心の底からそう思った。

「ずいぶんな人気ぶりですわね」

 そんな光に対し、クレアは鋭い視線を向けつつ声をかけた。
 光はポケットから英単語帳を出して答えようとする。

「いいですよ?いちいち返事なんかしなくたって。これから仕合う者同士、馴れ合いは良くありませんから」

 クレアは剥き身の剣の切っ先を光に向けて、宣言する。

「ここは魔道学校です!体術だけではどうしよもない世界を貴女に教えてさしあげるわ!」

 光はその宣言を受けて・・・リアクションに困った。
 しかし、光がクレアを無視しているようにも見えて会場がざわつく。

「えー、ここで捕捉いたしますと。仙波さんは言葉がしゃべれません。クレアの事を無視している訳ではないので気分を害さないで下さい」

 レオの言葉に光は高速で頷き、レオに頭を下げた。

「レオさんの後輩想いな部分が見えたところでそろそろゴングの時間です!再度確認いたしますが、お互い致死性の攻撃は避けてください!」

「ええ!」

 クレアは返事をしつつ剣を構え、光は自然体で頷いた。

「それでは!開始です!」

カーン!と小気味の良いゴングが闘技場に鳴り響いた。
 先に動いたのは・・・クレアだ!
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