己が声を封じた彼(オレ)は、覚悟を決めて彼女(わたし)になった

てぃー☆ちゃー

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第四章 決闘!

第五十三話

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「貫きなさい!」

 依然見た時よりも数段早い速度で、鎖の繋がった円月輪が光に向かってきた!

「・・・」

光は右手を軽く振ると、虚空から刀を取り出しそれを迎撃。そのまま刀を無造作にクレア側に投げ込んだ。

「何を?」

クレアの近くに落下する刀、だがピタリと空中で静止したよに見えると突如軌道を変えてクレアに切りかかりだす!

「くっ!?同系統の能力か!?」

 自身の剣でそれを防ぐが、その剣圧に飲まれて思わず後ろにクレアは下がる。
 クレアの剣が左右に振られ、その柄の下から伸びる鎖がジャラジャラと音を鳴らしながら弛んでいく。
 鎖を制御して光に円月輪を向かわせようとするが、虚空に浮かぶ一本の刀がクレアの集中力を乱していく。

「クレア選手!円月輪の操作が追いつきません!」
「まずいですね、系統的には近い能力ですが鎖で繋がっている分軌道が読みやすい。それに対して仙波さんの刀はクレアの円月輪と違って空中で自在に動き回っています。それにあの動き、力は・・・」
「力は?」
「おそらく、達人と呼ばれる者達のソレに近い感じを受けます。クレアはどんどん後ろに下がっていってますね」

その攻防を遠目で見ながらも、レオの顔は鋭さを増している。

「この・・・程度でっ!」

クレアは更に大きく距離を開けると柄からさらに2本の鎖を追加。
鎖の先に円月輪が生成される。

「これならばっ!」

近くに浮遊していた光の刀を2本の鎖でその刀身を巻き付けると、残りの1本を操作して光へと再度向かわせる!

「・・・」

光は更に1本刀を生み出すと、片手でその円月輪を打ち落とし鎖の隙間に刀を通して地面に突き刺した。

「この間の様にはっ!」

クレアは固定された鎖を柄から切り離した。前回と違い体の硬直は短い。
だがその短い硬直時間の間に、拘束されていた刀は自由を取り戻してクレアの目前へと迫っていった!

「重いっ、これがあの子の力!?」

思わず顔をしかめながらも、なんとかその刀を剣で抑え込もうとする。だが、その視界にもう1本の刀が映り込んだ!
光が地面に突き刺した刀を投げたのだ。先ほどと違い、鋭い勢いでクレアの目の前に切っ先が現れた!

「きゃっ・・・」

思わず仰け反り、尻餅をクレアはついた。
その目前には空中で固定された2本の刀が静止していた。

「これは・・・」
「終わり・・・ですかね」

実況らしい実況も、解説らしい解説もほとんど出来ないまま二人がつぶやいた。
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