5年越しの花嫁

紅蓮。:*

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孤独のなかで

どんなに月日がたっても

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あれからもう数年の月日が流れた。
私も随分とこの屋敷に慣れ、非日常だった世界は私の日常となっていた。

コンコン。
返事も聞かず、人が入ってくる。

「なぁー、奏。ここなんだけどさ…」

この人は幸村 隼也。幸村グループの跡取りとなる人。孤独だった私と唯一接点を持ってくれた人でもある。

「そこはこれがつながってこうゆうふうになって…」

「…おぉ、さすが奏だな。奏は跡取り狙えるぜ?」

おちゃらけたように隼也がいう。だが、このことをいうときの隼也の目はいつも真面目だ。つめよってくる隼也を押しのけ、もうお馴染みになったセリフを言う。

「それは無理だな。私はここをでてやらなきゃいけないことがある。」

そう、はるを迎えにいく約束がある。
私はその約束を、なんとしても守らなくてはいけない。

「奏は数年前から変わんねぇなぁ。まぁ、これからは俺を右腕になってくれるんだから多少のことには目を瞑ってやるよ。」

腕を組み、隼也がいう。
幸村を名乗ることによって、就職先も幸村に縛られる。だから、幸村グループ以外に私が行くところはないのだ。だけど、私自身隼也には世話になっているのでできる限りのことはしてあげたい。

「わかってるよ。」

隼也は嬉しそうに笑う。花が咲くように。はるのように無邪気な顔で。

もうすぐ23日。はるが23歳になる。
お祖母様には大学をきちんと卒業して、幸村グループを手伝うことを約束に、ここをでることを許してもらえた。
ようやく認めてもらえた。
長かった日々もこれで終わる。はるに会える。
ただそれだけで嬉しかった。
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