モノツキフェアリー

メガゴールド

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5話  お断り!? なんで!?

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 え? え?
 聞き間違い? 

 今なんか、おことわりするとか言わなかった?

「あ、あの小田くん、今ことわるとか言った?」
「うん」

 ……聞き間違いじゃなかった!!

「え、あの理由とかは? 妖精探すなら人多いほうがいいと思うけど……?」
「なんか君、口軽そう」

 ギクウ!! た、確かに今日の事みんなに言いふらす予定ではあったけど……
 あ、あれ? あまり人に話しちゃいけないことなの?

「妖精にもね、いろんな子がいるんだ。目立ちたがりだったり、引っ込み思案だったり。人と同じだね」
「そ、それが?」
「人が苦手な子だっている。そんな子達が大勢で妖精探すぞ~なんて人達見たらどう思うと思う?」
「え、えっと……怖がるとか?」

 小田くんはゆっくりと頷く。
 
 そ、そっか。あまり妖精だ~って騒ぎにはしたくないわけか……

「人ってのは、珍しい物に興味わく人も多い。君みたいにね。そういう人達が妖精の存在知ったらさ、捕まえて見せ物にする人だっている。僕はそれが怖い」

 あ……
 例えばカブトムシとか捕まえて、虫かごに入れて飼う……的な事を妖精にしてほしくないってことかな?
 よくよく考えたら、虫達だって人の都合で捕まえられたりするわけだし、それが良いことかもわからないよね。
 
 餌もらえるからいいって子もいるかもしれないけど、それが全てじゃないだろうし。

 ……妖精は、全ての子がそういう目にあいたくないのかも。そうなら、小田くんが人に妖精の存在知ってほしくないのもわかるよ。

 あたしが妖精のこと人に話しまくって、悪い大人達に知られ、捕まって見せ物にされる可能性だって、考えられるもんね……

「な、ならさ……だ、誰にも言わないから! 二人だけの内緒ってことにするからさ! 仲間にしてよ!」
「面白半分で妖精探しとかしてほしくないんだよね」
「お、面白半分!?」
「違う?」

 ち、違わない……のかな?
 いや、確かに、そういう気持ちがないこともないけど……

「そ、そういう小田くんはどうなの!? 面白半分じゃないの!? 何で探してるのさ!」
「妖精探しの理由?」
「そう!」

 小田くんはもう一度、近くに誰かいないかを確認してから……話し出す。

「僕は妖精と友だちになりたいんだ」
「友だち?」

 わりとシンプルな理由だね……
 でもクラスのみんなとは友だちになりたそうには見えなかったなあ……
 妖精限定なの?

「少し、ばかにした?」
「え!? い、いやそんなこと……」
「まあ僕は積極的じゃないし、友だちもこのフデコ以外はいないよ」

 え、友だちいないの? モテそうなのに……
 実際、女の子達に囲まれてたじゃん。

 なんとなくフデコは喜んでるように見えなくもない。なんかゆらゆらしてるし……

「僕の家……両親は共働きでね、転勤族てんきんぞくってやつなんだ」

 転勤族……?

「仕事の影響でいろんな所に行くってこと。僕がこうして変な時期に転校してきたのがその証拠」

 わかってなかったあたしを察して教えてくれた。
 という事はしょっちゅう転校してるんだ。それだと友だちいないと言うのも仕方ないのかな。

「転校するときはさ、手紙毎日書くだとか調子のいい子もいたよ。でも結局長続きなんてしない。いなくなった僕のこと、気にしてくれる友だちなんていなかった」
「……」
「でもね、妖精……フデコは違った。こうして僕についてきてくれてる。ずっと僕の友だちでいてくれるんだ」

 そっか……小田くんは妖精しか信じられないんだ……

「妖精にも悪い子はいるみたいだけど、人と違ってわかりあえる気がするんだ。こうして転校続きだからいろんな所にいる妖精に会えるチャンスだし、僕は各地の妖精を探して友だちになりたいんだ」

 これは……面白半分じゃないね。

「それにフデコも妖精探してるみたいだし」
「そうなの?」
「単純に自分以外の妖精見てみたいって感じなのかもだけど」
「ふーん」
「僕は将来的に各地で妖精を見つけ、妖精図鑑とか作りたいと思ってる」
「ええ!? いいじゃん!」
「まあ、人に知らせるわけにはいかないから個人で楽しむ用だけど」

 なんかそれ……寂しくない?

「でもさあ、ならなおさら人手欲しくない?」
「……」

 うっ、微妙な表情……

 仲間にさせてくれないなら、妖精の事みんなに話すよ!!

 ……なんてことは言えないし……

 おどしみたいなもんだし、それになおさら信じてもらえなくなるもんね……

 ……こうなったら!

「あたしを信じてくれるまで、つきまとうよ!」
「え」
「こっちも本気なんだから! うんと言わせるまで! あたしあきらめない!」
「そんな勝手な……」
「遊び半分じゃないってこと見せてあげるよ!」

『めんどくさ……』

 フデコの呆れた声が聞こえる。

『とりあえず、少し様子を見てみたらノブナガ』
「様子?」
『こいつが信用に値するやつかどうか見定めるんだよ。それで合格か不合格か決める』

 て、テストってこと?
 テストは苦手だけど……やるっきゃないよね! 普通脱却のためにも!

「ち、ちなみに……不合格だと?」
『ふふふふふふ。どうなるだろうね』

 ――怖!
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