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6話 まず妖精の事を教えてよ
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「とりあえずさ、妖精についていろいろ教えてよ」
「何がとりあえずなの……」
テストとかは置いといて、とりあえずあたしは聞きたいことを聞くのだ。
「そもそも妖精ってどういう存在なのかな? なんで会えたの? なんで筆箱の姿してんの? それから……」
「ストップストップ! そんな一斉に言われても……僕は聖徳太子じゃないんだよ?」
しょ、しょうとくたいし……?
「……一度に話しかけられても答えられた昔の人ね」
そうなんだ。
歴史の人で例えられてもわかんないよ!!
「とりあえず、妖精……フデコがなんで筆箱の姿をしてるかというと……」
フデコこと、筆箱がまたまた宙に浮く……そしたら!
筆箱から四つの羽が生えた、小さな女の子が出てきた!!
その後筆箱はぬけがらみたいに地面に落ちていく。
女の子は金髪で、あたし達よりも幼そうな顔をして、シンプルなワンピースみたいな洋服を着ていた。
もちろん小柄。大きさ的には……
う~ん大きなフィギュアくらい……かな? そんなミニサイズってほどでもないや。
――って! これが妖精……フデコの正体!?
じゃあやっぱり筆箱じゃないんだ!
「……このように、フデコは筆箱じゃなく、こうやって物に入ってただけ。物にとりつく妖精ってことかな」
「物につく……妖精……フェアリー」
ピンときたあたし!
「モノツキフェアリーってことだね!」
いい名前思いついたよ!!
はい! これから妖精はモノツキフェアリーね! 確定! 異論は許さないよ!!
「で、物に入って何してるの妖精って」
「何っていうか、身を隠すためだったり……まあ、その子次第だろうけど」
「フデコは?」
あたしの疑問に、不服そうながらもフデコは答える。
『うちの場合は……人間観察かな』
「なにそれ」
『うち、いろんな筆箱にとりついて来たんだ。別にずっとこの筆箱だったわけじゃない』
いろんな筆箱? 要は渡り歩いてた的な? 旅でもしてたのかな。
『それで偶然ノブナガの筆箱にとりついたの。居心地良さそうだったし』
そうなんだ。なんで居心地良さそうだったんだろ?
『そんでノブナガを気に入ってさ、単純にお話したくなって、ノブナガの目の前に出たんだよ』
「え、それめっちゃ驚いたでしょ」
小田くんは頷く。
『でもすぐ受け入れてくれて、うちらの事に興味津々だったからさ、いろいろ教えてあげたんだよね』
なんか気持ちわかるなあ。
あたしだって妖精の事知ったらさ、いてもたってもいられないというか、いろいろ知りたくて仕方ないって気分になってるもん。
「妖精はフデコみたく、物に基本隠れるようについてる。妖精のついた物には特殊な力があったりするんだよ」
「と、特殊な力!?」
あたしは小田くんに頭突きするかのような勢いで、間近に顔を寄せた。
あ、顔近い。ごめんなさい。
小田くん照れてるし。いやしかし、綺麗なお顔だね。
え、離れろって? あはは。まあまあ。
軽くゴホンと咳をする小田くん。あたしは少しだけ顔を後ろに下げる。
「例えばさ、縁起のいいものってない?」
「?」
「そうだな……このバットを持ってけば試合に勝てるとか、打てる気がする~みたいな物」
バット? 野球の?
そんなのあるの?
「何もバットに限らないよ。お守りとかさ。このお守り持ち出したらテストの成績よくなったとか」
「う~ん?」
「身近にそういうものないってことだね。ということは君の近くに妖精はいないか……」
しまった! これじゃ余計仲間に入れてくれなくなりそう!
妖精と全く関わりなさそうな子なんて足手まといになりそうだもんね!
「あ、あーパパがそういうの持ってたような~」
「嘘下手だね」
ギクう! 確かにわかりやすい性格とか言われるけどさ! 普通だからわかりやすいって? だまらっしゃい!
「えっと、とにかく、そういう縁起の良いものにはもしかして、妖精がついてる……ってこと?」
「正解。察しがいいね」
やったあ! 褒められた!
あんま人から褒められたことないから嬉し~
「ん? ということは……縁起の良い物を探せばそこに妖精いるかもってこと?」
「そうなるね。理解が早くて助かる」
やったあ! (二回目)
『で、テストだけど……』
うおわ! フデコ! いきなり本題に戻るな! もう少し喜ばせろ!
『今の条件、縁起のいいものを探しだしてよ。期限は一週間』
「い、一週間!?」
早いよ! 一年とかにしてよ!
え? それだと長すぎ? まあまあ。
『最悪、妖精がいなくてもかまわない。縁起のいいものを即座に見つけるやる気、努力が見たいだけだからね』
「なるほどね。妖精のあるなしに関わらず、限られた期限でそういう物を見つけるような事ができれば、確かにやる気はあるし、努力もしてる証拠にもなる」
小田くんも納得してるよ……
でも短いなあ……
『言っとくけど、もちろん一人でやるんだよ? うちらは協力しないし、他の人もダメ。この事は他言無用。妖精のことはしゃべらないって約束守れるかのチェックでもあるんだからね』
「た、たごんむよう……?」
「誰にもしゃべるなってことね」
あ、なるほどね。
うう、テスト大変そう……
でも、仲間にしてもらうためにも、頑張らないと!
「何がとりあえずなの……」
テストとかは置いといて、とりあえずあたしは聞きたいことを聞くのだ。
「そもそも妖精ってどういう存在なのかな? なんで会えたの? なんで筆箱の姿してんの? それから……」
「ストップストップ! そんな一斉に言われても……僕は聖徳太子じゃないんだよ?」
しょ、しょうとくたいし……?
「……一度に話しかけられても答えられた昔の人ね」
そうなんだ。
歴史の人で例えられてもわかんないよ!!
「とりあえず、妖精……フデコがなんで筆箱の姿をしてるかというと……」
フデコこと、筆箱がまたまた宙に浮く……そしたら!
筆箱から四つの羽が生えた、小さな女の子が出てきた!!
その後筆箱はぬけがらみたいに地面に落ちていく。
女の子は金髪で、あたし達よりも幼そうな顔をして、シンプルなワンピースみたいな洋服を着ていた。
もちろん小柄。大きさ的には……
う~ん大きなフィギュアくらい……かな? そんなミニサイズってほどでもないや。
――って! これが妖精……フデコの正体!?
じゃあやっぱり筆箱じゃないんだ!
「……このように、フデコは筆箱じゃなく、こうやって物に入ってただけ。物にとりつく妖精ってことかな」
「物につく……妖精……フェアリー」
ピンときたあたし!
「モノツキフェアリーってことだね!」
いい名前思いついたよ!!
はい! これから妖精はモノツキフェアリーね! 確定! 異論は許さないよ!!
「で、物に入って何してるの妖精って」
「何っていうか、身を隠すためだったり……まあ、その子次第だろうけど」
「フデコは?」
あたしの疑問に、不服そうながらもフデコは答える。
『うちの場合は……人間観察かな』
「なにそれ」
『うち、いろんな筆箱にとりついて来たんだ。別にずっとこの筆箱だったわけじゃない』
いろんな筆箱? 要は渡り歩いてた的な? 旅でもしてたのかな。
『それで偶然ノブナガの筆箱にとりついたの。居心地良さそうだったし』
そうなんだ。なんで居心地良さそうだったんだろ?
『そんでノブナガを気に入ってさ、単純にお話したくなって、ノブナガの目の前に出たんだよ』
「え、それめっちゃ驚いたでしょ」
小田くんは頷く。
『でもすぐ受け入れてくれて、うちらの事に興味津々だったからさ、いろいろ教えてあげたんだよね』
なんか気持ちわかるなあ。
あたしだって妖精の事知ったらさ、いてもたってもいられないというか、いろいろ知りたくて仕方ないって気分になってるもん。
「妖精はフデコみたく、物に基本隠れるようについてる。妖精のついた物には特殊な力があったりするんだよ」
「と、特殊な力!?」
あたしは小田くんに頭突きするかのような勢いで、間近に顔を寄せた。
あ、顔近い。ごめんなさい。
小田くん照れてるし。いやしかし、綺麗なお顔だね。
え、離れろって? あはは。まあまあ。
軽くゴホンと咳をする小田くん。あたしは少しだけ顔を後ろに下げる。
「例えばさ、縁起のいいものってない?」
「?」
「そうだな……このバットを持ってけば試合に勝てるとか、打てる気がする~みたいな物」
バット? 野球の?
そんなのあるの?
「何もバットに限らないよ。お守りとかさ。このお守り持ち出したらテストの成績よくなったとか」
「う~ん?」
「身近にそういうものないってことだね。ということは君の近くに妖精はいないか……」
しまった! これじゃ余計仲間に入れてくれなくなりそう!
妖精と全く関わりなさそうな子なんて足手まといになりそうだもんね!
「あ、あーパパがそういうの持ってたような~」
「嘘下手だね」
ギクう! 確かにわかりやすい性格とか言われるけどさ! 普通だからわかりやすいって? だまらっしゃい!
「えっと、とにかく、そういう縁起の良いものにはもしかして、妖精がついてる……ってこと?」
「正解。察しがいいね」
やったあ! 褒められた!
あんま人から褒められたことないから嬉し~
「ん? ということは……縁起の良い物を探せばそこに妖精いるかもってこと?」
「そうなるね。理解が早くて助かる」
やったあ! (二回目)
『で、テストだけど……』
うおわ! フデコ! いきなり本題に戻るな! もう少し喜ばせろ!
『今の条件、縁起のいいものを探しだしてよ。期限は一週間』
「い、一週間!?」
早いよ! 一年とかにしてよ!
え? それだと長すぎ? まあまあ。
『最悪、妖精がいなくてもかまわない。縁起のいいものを即座に見つけるやる気、努力が見たいだけだからね』
「なるほどね。妖精のあるなしに関わらず、限られた期限でそういう物を見つけるような事ができれば、確かにやる気はあるし、努力もしてる証拠にもなる」
小田くんも納得してるよ……
でも短いなあ……
『言っとくけど、もちろん一人でやるんだよ? うちらは協力しないし、他の人もダメ。この事は他言無用。妖精のことはしゃべらないって約束守れるかのチェックでもあるんだからね』
「た、たごんむよう……?」
「誰にもしゃべるなってことね」
あ、なるほどね。
うう、テスト大変そう……
でも、仲間にしてもらうためにも、頑張らないと!
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