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37話
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マーテリーの両親を洗脳すると、見た目は変わらないけど、質問に対して全て答えてくれるようになった。
「お前たちに質問だ。ヴァリビネ国からどんな指示を受けた?」
「私は、娘を、王太子に、会わせろと、命令、された」
「ハロルド王太子か? 会わせてどうするつもりだ?」
「どんな、手を使ってでも、薬を、飲ませろ、と」
「何という薬だ?」
「ツバルアンナ」
セルジュの尋問に、マーテリーの父親は簡単に答えてくれた。
そして遂に、ツバルアンナの薬の存在が確定した。
「次の質問です。ハロルド王太子に薬を飲ませて洗脳し、その後はどうするつもりでしたか?」
アルバート神官長の質問だけど、薬を使って何をしたいのか、目的が気になる。
「ヴァリビネが、ヴァルプールと、友好、を、結び、たいと」
矛盾している。王家を洗脳して友好を結ぶ? そんなはずが無いじゃない。
「ヴァリビネは、他の国とも友好を結びたがっていますか?」
「西の大国、と、周囲の、小国、すべて」
確か以前調べた情報では、ヴァリビネの西にある大国に薬を使い、失敗したため酷い仕打ちを受けたはず。
まだ諦めてなかったのか、それとも仕返しをしたいのか。
でもそうなると、薬が使われた範囲はかなり広くなる。
「誰から薬を渡されましたか?」
「ヴァリビネ国王」
黒幕は……マーテリーが留学していた先の国王だった。
そっか~、国がらみの陰謀だからそうだろうとは思ってたけど、やっぱり、そうだったんだね。
「私からも質問があります。軍隊へ使用しましたか?」
「軍隊へは、使用、していない」
ほっとした。ロナウド騎士団副団長の質問で、軍への関与がない事が分かった。
使われてたら、誰かが暴走して戦争になりかねないもんね。
これだけ情報が仕入れられたら、これ以上は良いのかな?
「私達がこの後する事といったら、ヴァリビネ国へ行く事、かな」
「そうだな、黒幕の正体が分かったのだ、解毒剤もあるらしいから、それもふんだくってやろう」
「ツバルアンナの薬も全て破棄させ、製造方法も消滅させましょう」
「我々の行動がバレると面倒です、聖女様、この者の記憶は操作できますか?」
ロナウド騎士団副団長に言われてハッとした、すっかり忘れてた。
「この両親の記憶ですよね、多分できると思います」
手をかざし祈りを捧げると、藍色の光が2人を包む。
そして床に倒れ込むように眠ってしまった。
屋敷を出てヴァリビネ国の話をしていると、第6王子がしゃしゃり出てきた。
「面白そうだな、俺も混ぜてくれ」
「お前にはヴァルプールの監視を命じたはずだが?」
「頼むよ、ヴァリビアには行った事が無いんだ。どんなかわいい子が居るか行ってみたいんだよ」
「「「却下です」」」
私とアルバート神官長とロナウド副団長がハモった。
「お前たちに質問だ。ヴァリビネ国からどんな指示を受けた?」
「私は、娘を、王太子に、会わせろと、命令、された」
「ハロルド王太子か? 会わせてどうするつもりだ?」
「どんな、手を使ってでも、薬を、飲ませろ、と」
「何という薬だ?」
「ツバルアンナ」
セルジュの尋問に、マーテリーの父親は簡単に答えてくれた。
そして遂に、ツバルアンナの薬の存在が確定した。
「次の質問です。ハロルド王太子に薬を飲ませて洗脳し、その後はどうするつもりでしたか?」
アルバート神官長の質問だけど、薬を使って何をしたいのか、目的が気になる。
「ヴァリビネが、ヴァルプールと、友好、を、結び、たいと」
矛盾している。王家を洗脳して友好を結ぶ? そんなはずが無いじゃない。
「ヴァリビネは、他の国とも友好を結びたがっていますか?」
「西の大国、と、周囲の、小国、すべて」
確か以前調べた情報では、ヴァリビネの西にある大国に薬を使い、失敗したため酷い仕打ちを受けたはず。
まだ諦めてなかったのか、それとも仕返しをしたいのか。
でもそうなると、薬が使われた範囲はかなり広くなる。
「誰から薬を渡されましたか?」
「ヴァリビネ国王」
黒幕は……マーテリーが留学していた先の国王だった。
そっか~、国がらみの陰謀だからそうだろうとは思ってたけど、やっぱり、そうだったんだね。
「私からも質問があります。軍隊へ使用しましたか?」
「軍隊へは、使用、していない」
ほっとした。ロナウド騎士団副団長の質問で、軍への関与がない事が分かった。
使われてたら、誰かが暴走して戦争になりかねないもんね。
これだけ情報が仕入れられたら、これ以上は良いのかな?
「私達がこの後する事といったら、ヴァリビネ国へ行く事、かな」
「そうだな、黒幕の正体が分かったのだ、解毒剤もあるらしいから、それもふんだくってやろう」
「ツバルアンナの薬も全て破棄させ、製造方法も消滅させましょう」
「我々の行動がバレると面倒です、聖女様、この者の記憶は操作できますか?」
ロナウド騎士団副団長に言われてハッとした、すっかり忘れてた。
「この両親の記憶ですよね、多分できると思います」
手をかざし祈りを捧げると、藍色の光が2人を包む。
そして床に倒れ込むように眠ってしまった。
屋敷を出てヴァリビネ国の話をしていると、第6王子がしゃしゃり出てきた。
「面白そうだな、俺も混ぜてくれ」
「お前にはヴァルプールの監視を命じたはずだが?」
「頼むよ、ヴァリビアには行った事が無いんだ。どんなかわいい子が居るか行ってみたいんだよ」
「「「却下です」」」
私とアルバート神官長とロナウド副団長がハモった。
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