55 / 60
55話
しおりを挟む
レオン化学技術庁長官からもらった解毒剤を手に、3人はヴァルプール国へ馬を走らせる。
アトリア達は馬車だが、2日もあれば到着しているだろう。
「アル、お前は馬の扱いが上手くなったな!」
「聖女様とあちこち旅をしたからな、お陰で体力もついた」
「それならば遠慮はいりませんね。全速力で走らせましょう」
え? というアルバート神官長の表情をよそに、2人は更に馬を早く走らせる。
神官長は必死に付いて行くのが精いっぱいのようだ。
しかしそのお陰で、ヴァルプールへは半日ほどで到着した。
流石に3人とも疲れているようだが、今はそんな事を言ってる場合ではない。
まず向かったのは王城だ。
「これはこれはセルジャック王太子。どうされましたかな? 訪問の話は聞いておりませんが」
ヴァルプール国の国王が3人を出迎えたが、その表情は全く悪気が無い。
「うむ、実はな国王、ハロルド王太子がアトリア聖女を連れ帰ったのだ。ツバルアンナの薬を使って洗脳してな」
「な、なんですと!? しかしツバルアンナの薬は全て焼却処分されたはずでは?」
「残念ながら100%とはいかない様だ。まだどこかに残っているかもしれん。それで、ハロルド王太子はどこに居る? アトリア聖女を正気に戻し、連れ帰りたい」
「昨日メジェンヌ国から帰ってきたと聞きましたが、顔も見せずに出かけてしまいました」
「行き場所に心当たりはないか?」
「申し訳ありませんが」
「国王陛下、我々に城内や街中の調査権限を頂けますか?」
「構いませんとも。神官長様ならば、神殿も入れるようにいたしましょう」
これでヴァルプール国の、ほぼすべてを調べる事が可能になる。
ヴァルプール国王もツバルアンナの薬の被害者であり、正気になってからは進んで情報を提供している。
なのでハロルド王太子とグルではない……はずだ。
セルジャック王太子は城の中を、アルバート神官長は神殿・教会内を、ロナウド副団長は街中の調査を開始する。
城の中も街中も、目立つ馬車が止まっていればすぐに見つかるはずだ。
駐留している軍もフル活用し、一斉にヴァルプール内の捜索が始まった。
しかし1日探したものの、手掛かりすら見つからない。
「どうなっている。王家の馬車だぞ? 派手な装飾が施されているんだぞ? なぜ誰も見ていない」
「国王へは帰国の報が行っているから、戻っている事は間違いないのに」
「その報を伝えたのは誰なのでしょうか」
3人が顔を見合わせる。
国王に顔を見せていないのだから、代理人が来たはずだ。
つまり、城下町に入る必要が無い。
「「「別荘だ!」」」
国王にハロルド王太子の別荘の場所を聞き、山の中に入る。
別荘は山のふもとから少し登った場所、小さな湖があるらしい。
王族の別荘にふさわしく、山道だというのに道は舗装され、馬車でも簡単に通れるようになっている。
そろそろ日が暮れる頃、山の中から明かりが見えてきた。
そして別荘の前には……派手な装飾が施され、アトリアが乗り込んだ馬車が止まっている。
「見つけたぞ!」
「やはり別荘だったか」
「別荘に乗り込みます!」
入口で馬から飛び降り、乱暴に扉を開ける。
メイド達が悲鳴を上げるが、その姿を見て直ぐに頭を下げる。
「アトリアはどこだ!」
食事を終え、寝室のベッドで横になっているアトリア。
薄いネグリジェをまとった姿の横には、ハロルド王太子が座っている。
「アトリア……ああ、アトリア。私はずっと待ち望んでいたんだ、君と結ばれる事を。やっと夢がかなうよ」
アトリアの頬を指でなぞり、唇を愛おしそうに撫でている。
ハロルド王太子にされるがままのアトリアは、寝てはいない様だが反応が薄い。
顔を近づけ、ゆっくりと唇と唇が触れようとした時、ドアが破壊された。
「アトリア! 助けに来たぞ!!」
「聖女様!」
「アトリア聖女様!」
ドアを破壊して入ってきたのは3人だった。
驚いて動きが止まっているハロルド王太子だが、状況を理解したのか、アトリアに覆いかぶさろうとする。
「させません!」
ロナウド副団長が走り出し、ベッドを飛び越えると同時にハロルド王太子の首根っこを掴み、反対側へを引きずり落とす。
勢いよく背中から落ちたため、息が出来ず悲鳴もでない。
「な、なんですかアナタ達は! もう私に関わらないでください!」
アトリアが起き上がって指差している。
が、そんな事で怯む3人ではない。
「目を覚ませ! アトリア!」
「気を確かに! 聖女様!」
レオン化学技術庁長官から貰った瓶を投げつけ、見事に顔面に命中、瓶の中身がぶちまけられた。
「キャッ! 何をするのですか! 聖女たる私に……わた……く、くさい!!! 何この匂い!」
顔にかかった薬品の匂いに悶絶をうつアトリア。
必死に手で払っているが、それをさえぎる者が居た。
「お気を確かに、アトリア聖女様」
アトリアの背後からアゴを持ち上げ、瓶の中身を口の中に流し込み、口を閉じて鼻をつまむ。
「ロナウド……お前は悪魔か」
「セルジュでも、そこまではやらない」
「そうですか? 確実性を取ったのですが」
ゴクリと解毒剤を飲み込み、アトリアの口、鼻、耳からは湯気が出てきた。
「もぉ~、何よみんなして! 私の事を好きとか言っておきながら、どうしてこんな事するの!? もう、バカバカ、ばかー!」
今までとは明らかに違うアトリアの言動。
3人はそれに気づいて安堵し、アトリア本人も何かに気づいたようだ。
「あ、あれ? 私……あ、ああっ!!」
アトリア達は馬車だが、2日もあれば到着しているだろう。
「アル、お前は馬の扱いが上手くなったな!」
「聖女様とあちこち旅をしたからな、お陰で体力もついた」
「それならば遠慮はいりませんね。全速力で走らせましょう」
え? というアルバート神官長の表情をよそに、2人は更に馬を早く走らせる。
神官長は必死に付いて行くのが精いっぱいのようだ。
しかしそのお陰で、ヴァルプールへは半日ほどで到着した。
流石に3人とも疲れているようだが、今はそんな事を言ってる場合ではない。
まず向かったのは王城だ。
「これはこれはセルジャック王太子。どうされましたかな? 訪問の話は聞いておりませんが」
ヴァルプール国の国王が3人を出迎えたが、その表情は全く悪気が無い。
「うむ、実はな国王、ハロルド王太子がアトリア聖女を連れ帰ったのだ。ツバルアンナの薬を使って洗脳してな」
「な、なんですと!? しかしツバルアンナの薬は全て焼却処分されたはずでは?」
「残念ながら100%とはいかない様だ。まだどこかに残っているかもしれん。それで、ハロルド王太子はどこに居る? アトリア聖女を正気に戻し、連れ帰りたい」
「昨日メジェンヌ国から帰ってきたと聞きましたが、顔も見せずに出かけてしまいました」
「行き場所に心当たりはないか?」
「申し訳ありませんが」
「国王陛下、我々に城内や街中の調査権限を頂けますか?」
「構いませんとも。神官長様ならば、神殿も入れるようにいたしましょう」
これでヴァルプール国の、ほぼすべてを調べる事が可能になる。
ヴァルプール国王もツバルアンナの薬の被害者であり、正気になってからは進んで情報を提供している。
なのでハロルド王太子とグルではない……はずだ。
セルジャック王太子は城の中を、アルバート神官長は神殿・教会内を、ロナウド副団長は街中の調査を開始する。
城の中も街中も、目立つ馬車が止まっていればすぐに見つかるはずだ。
駐留している軍もフル活用し、一斉にヴァルプール内の捜索が始まった。
しかし1日探したものの、手掛かりすら見つからない。
「どうなっている。王家の馬車だぞ? 派手な装飾が施されているんだぞ? なぜ誰も見ていない」
「国王へは帰国の報が行っているから、戻っている事は間違いないのに」
「その報を伝えたのは誰なのでしょうか」
3人が顔を見合わせる。
国王に顔を見せていないのだから、代理人が来たはずだ。
つまり、城下町に入る必要が無い。
「「「別荘だ!」」」
国王にハロルド王太子の別荘の場所を聞き、山の中に入る。
別荘は山のふもとから少し登った場所、小さな湖があるらしい。
王族の別荘にふさわしく、山道だというのに道は舗装され、馬車でも簡単に通れるようになっている。
そろそろ日が暮れる頃、山の中から明かりが見えてきた。
そして別荘の前には……派手な装飾が施され、アトリアが乗り込んだ馬車が止まっている。
「見つけたぞ!」
「やはり別荘だったか」
「別荘に乗り込みます!」
入口で馬から飛び降り、乱暴に扉を開ける。
メイド達が悲鳴を上げるが、その姿を見て直ぐに頭を下げる。
「アトリアはどこだ!」
食事を終え、寝室のベッドで横になっているアトリア。
薄いネグリジェをまとった姿の横には、ハロルド王太子が座っている。
「アトリア……ああ、アトリア。私はずっと待ち望んでいたんだ、君と結ばれる事を。やっと夢がかなうよ」
アトリアの頬を指でなぞり、唇を愛おしそうに撫でている。
ハロルド王太子にされるがままのアトリアは、寝てはいない様だが反応が薄い。
顔を近づけ、ゆっくりと唇と唇が触れようとした時、ドアが破壊された。
「アトリア! 助けに来たぞ!!」
「聖女様!」
「アトリア聖女様!」
ドアを破壊して入ってきたのは3人だった。
驚いて動きが止まっているハロルド王太子だが、状況を理解したのか、アトリアに覆いかぶさろうとする。
「させません!」
ロナウド副団長が走り出し、ベッドを飛び越えると同時にハロルド王太子の首根っこを掴み、反対側へを引きずり落とす。
勢いよく背中から落ちたため、息が出来ず悲鳴もでない。
「な、なんですかアナタ達は! もう私に関わらないでください!」
アトリアが起き上がって指差している。
が、そんな事で怯む3人ではない。
「目を覚ませ! アトリア!」
「気を確かに! 聖女様!」
レオン化学技術庁長官から貰った瓶を投げつけ、見事に顔面に命中、瓶の中身がぶちまけられた。
「キャッ! 何をするのですか! 聖女たる私に……わた……く、くさい!!! 何この匂い!」
顔にかかった薬品の匂いに悶絶をうつアトリア。
必死に手で払っているが、それをさえぎる者が居た。
「お気を確かに、アトリア聖女様」
アトリアの背後からアゴを持ち上げ、瓶の中身を口の中に流し込み、口を閉じて鼻をつまむ。
「ロナウド……お前は悪魔か」
「セルジュでも、そこまではやらない」
「そうですか? 確実性を取ったのですが」
ゴクリと解毒剤を飲み込み、アトリアの口、鼻、耳からは湯気が出てきた。
「もぉ~、何よみんなして! 私の事を好きとか言っておきながら、どうしてこんな事するの!? もう、バカバカ、ばかー!」
今までとは明らかに違うアトリアの言動。
3人はそれに気づいて安堵し、アトリア本人も何かに気づいたようだ。
「あ、あれ? 私……あ、ああっ!!」
2
あなたにおすすめの小説
婚約破棄? 国外追放?…ええ、全部知ってました。地球の記憶で。でも、元婚約者(あなた)との恋の結末だけは、私の知らない物語でした。
aozora
恋愛
クライフォルト公爵家の令嬢エリアーナは、なぜか「地球」と呼ばれる星の記憶を持っていた。そこでは「婚約破棄モノ」の物語が流行しており、自らの婚約者である第一王子アリステアに大勢の前で婚約破棄を告げられた時も、エリアーナは「ああ、これか」と奇妙な冷静さで受け止めていた。しかし、彼女に下された罰は予想を遥かに超え、この世界での記憶、そして心の支えであった「地球」の恋人の思い出までも根こそぎ奪う「忘却の罰」だった……
婚約破棄された氷の令嬢 ~偽りの聖女を暴き、炎の公爵エクウスに溺愛される~
ふわふわ
恋愛
侯爵令嬢アイシス・ヴァレンティンは、王太子レグナムの婚約者として厳しい妃教育に耐えてきた。しかし、王宮パーティーで突然婚約破棄を宣告される。理由は、レグナムの幼馴染で「聖女」と称されるエマが「アイシスにいじめられた」という濡れ衣。実際はすべてエマの策略だった。
絶望の底で、アイシスは前世の記憶を思い出す――この世界は乙女ゲームで、自分は「悪役令嬢」として破滅する運命だった。覚醒した氷魔法の力と前世知識を武器に、辺境のフロスト領へ追放されたアイシスは、自立の道を選ぶ。そこで出会ったのは、冷徹で「炎の公爵」と恐れられるエクウス・ドラゴン。彼はアイシスの魔法に興味を持ち、政略結婚を提案するが、実は一目惚れで彼女を溺愛し始める。
アイシスは氷魔法で領地を繁栄させ、騎士ルークスと魔導師セナの忠誠を得ながら、逆ハーレム的な甘い日常を過ごす。一方、王都ではエマの偽聖女の力が暴かれ、レグナムは後悔の涙を流す。最終決戦で、アイシスとエクウスの「氷炎魔法」が王国軍を撃破。偽りの聖女は転落し、王国は変わる。
**氷の令嬢は、炎の公爵に溺愛され、運命を逆転させる**。
婚約破棄の屈辱から始まる、爽快ザマアと胸キュン溺愛の物語。
『龍の生け贄婚』令嬢、夫に溺愛されながら、自分を捨てた家族にざまぁします
卯月八花
恋愛
公爵令嬢ルディーナは、親戚に家を乗っ取られ虐げられていた。
ある日、妹に魔物を統べる龍の皇帝グラルシオから結婚が申し込まれる。
泣いて嫌がる妹の身代わりとして、ルディーナはグラルシオに嫁ぐことになるが――。
「だからお前なのだ、ルディーナ。俺はお前が欲しかった」
グラルシオは実はルディーナの曾祖父が書いたミステリー小説の熱狂的なファンであり、直系の子孫でありながら虐げられる彼女を救い出すために、結婚という名目で呼び寄せたのだ。
敬愛する作家のひ孫に眼を輝かせるグラルシオ。
二人は、強欲な親戚に奪われたフォーコン公爵家を取り戻すため、奇妙な共犯関係を結んで反撃を開始する。
これは不遇な令嬢が最強の龍皇帝に溺愛され、捨てた家族に復讐を果たす大逆転サクセスストーリーです。
(ハッピーエンド確約/ざまぁ要素あり/他サイト様にも掲載中)
もし面白いと思っていただけましたら、お気に入り登録・いいねなどしていただけましたら、作者の大変なモチベーション向上になりますので、ぜひお願いします!
【完結】追放された大聖女は黒狼王子の『運命の番』だったようです
星名柚花
恋愛
聖女アンジェリカは平民ながら聖王国の王妃候補に選ばれた。
しかし他の王妃候補の妨害工作に遭い、冤罪で国外追放されてしまう。
契約精霊と共に向かった亜人の国で、過去に自分を助けてくれたシャノンと再会を果たすアンジェリカ。
亜人は人間に迫害されているためアンジェリカを快く思わない者もいたが、アンジェリカは少しずつ彼らの心を開いていく。
たとえ問題が起きても解決します!
だって私、四大精霊を従える大聖女なので!
気づけばアンジェリカは亜人たちに愛され始める。
そしてアンジェリカはシャノンの『運命の番』であることが発覚し――?
聖女だけど婚約破棄されたので、「ざまぁリスト」片手に隣国へ行きます
もちもちのごはん
恋愛
セレフィア王国の伯爵令嬢クラリスは、王太子との婚約を突然破棄され、社交界の嘲笑の的に。だが彼女は静かに微笑む――「ざまぁリスト、更新完了」。実は聖女の血を引くクラリスは、隣国の第二王子ユリウスに見出され、溺愛と共に新たな人生を歩み始める。
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
婚約破棄されましたが、おかげで聖女になりました
瀬崎由美
恋愛
「アイラ・ロックウェル、君との婚約は無かったことにしよう」そう婚約者のセドリックから言い放たれたのは、通っていた学園の卒業パーティー。婚約破棄の理由には身に覚えはなかったけれど、世間体を気にした両親からはほとぼりが冷めるまでの聖地巡礼——世界樹の参拝を言い渡され……。仕方なく朝夕の参拝を真面目に行っていたら、落ちてきた世界樹の実に頭を直撃。気を失って目が覚めた時、私は神官達に囲まれ、横たえていた胸の上には実から生まれたという聖獣が乗っかっていた。どうやら私は聖獣に見初められた聖女らしい。
そして、その場に偶然居合わせていた第三王子から求婚される。問題児だという噂の第三王子、パトリック。聖女と婚約すれば神殿からの後ろ盾が得られると明け透けに語る王子に、私は逆に清々しさを覚えた。
婚約破棄されたので、聖女になりました。けど、こんな国の為には働けません。自分の王国を建設します。
ぽっちゃりおっさん
恋愛
公爵であるアルフォンス家一人息子ボクリアと婚約していた貴族の娘サラ。
しかし公爵から一方的に婚約破棄を告げられる。
屈辱の日々を送っていたサラは、15歳の洗礼を受ける日に【聖女】としての啓示を受けた。
【聖女】としてのスタートを切るが、幸運を祈る相手が、あの憎っくきアルフォンス家であった。
差別主義者のアルフォンス家の為には、祈る気にはなれず、サラは国を飛び出してしまう。
そこでサラが取った決断は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる