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夢は映画化
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「ドラマ化するとしたら、私たちの役を誰が演じると思います?」
「え、その話まだ続いてるの?」
「そうねぇ~香穂ちゃんは、可愛らしい感じがこう…………」
「こう?」
「名前が出てこないんだよね、志麻姉」
「う……私、あんまり女優さんの名前とかよく知らなくて……」
「むしろ名前を出してたら、それはそれでマズイんじゃない?」
「えーそれじゃあ……
映画化したら、どんな話になると思います?」
「〝湯けむり美人三義姉妹は見た!〟とか?」
「タイトル『SPADABEL』じゃないんかい」
「ミステリーですね!
きゃ~私、一度でいいからあのセリフ言ってみたかったんですよぉ」
「あのセリフって……やっぱり」
「じっちゃんの名にかけて!」「真実はいつもひとつ!」「きゃ~人が死んでるぅ~」
「「え」」
「いやいやいや、志麻姉のはわかるけどね。
香穂のは、それ何? なんで第1発見者役?」
「えーだって、人が死んでるところなんて、
滅多に遭遇できるものじゃないじゃないですか。
こう事件がはじまるって感じがして、わくわくしません?」
「私、見たことあるよ~」
「え、死体を?」
「まさかお葬式で、なんてオチじゃないですよね?」
「学生時代、サークル活動で山に登ってた時にね~。
結構多いみたいよ、山で自殺する人って」
「うへぇ~……テンション下がるぅ……」
「ちょっと期待してたのと違ってがっかりです」
「ご、ごめんね。
映画の話に戻そっか」
「これ、温泉で女3人がだべるだけの話でしょ?
映画見てる人、ずっと温泉に浸かってる女3人がだべってるところを
延々と2時間見せ続けられるの? 苦行なの?」
「そんなことないですよ、むしろサービスじゃないですか。
美人三姉妹の入浴シーンですよ。
いつ身体に巻いているタオルがはらりと落ちるか、とか、
湯舟から出るシーンはないか、とか、目を離す隙すら与えません」
「それこそマズイでしょ。
子供は見ちゃダメ、みたいな。
年齢制限かかるよね、それ」
「そういえば、温泉映画ってあったわよねぇ。
あれと被るからダメかしら」
「ああ、何か顔のいかついおっさんが出てきて
温泉つくっちゃうやつだっけ?」
「何言ってるんですか、
あれは、むさいオッサンたちが温泉に浸かってますけど、
こっちは、美人三姉妹ですよ?
おっさんなんて敵じゃありません」
「私、あの俳優さん好き~」
「私は、どちらかというと、あのニヒルな悪役王子の方が好きかなぁ」
「あっちゃん、影のある男が好きなのね~」
「……ちょっと二人とも、私の話聞いてます?」
「え、その話まだ続いてるの?」
「そうねぇ~香穂ちゃんは、可愛らしい感じがこう…………」
「こう?」
「名前が出てこないんだよね、志麻姉」
「う……私、あんまり女優さんの名前とかよく知らなくて……」
「むしろ名前を出してたら、それはそれでマズイんじゃない?」
「えーそれじゃあ……
映画化したら、どんな話になると思います?」
「〝湯けむり美人三義姉妹は見た!〟とか?」
「タイトル『SPADABEL』じゃないんかい」
「ミステリーですね!
きゃ~私、一度でいいからあのセリフ言ってみたかったんですよぉ」
「あのセリフって……やっぱり」
「じっちゃんの名にかけて!」「真実はいつもひとつ!」「きゃ~人が死んでるぅ~」
「「え」」
「いやいやいや、志麻姉のはわかるけどね。
香穂のは、それ何? なんで第1発見者役?」
「えーだって、人が死んでるところなんて、
滅多に遭遇できるものじゃないじゃないですか。
こう事件がはじまるって感じがして、わくわくしません?」
「私、見たことあるよ~」
「え、死体を?」
「まさかお葬式で、なんてオチじゃないですよね?」
「学生時代、サークル活動で山に登ってた時にね~。
結構多いみたいよ、山で自殺する人って」
「うへぇ~……テンション下がるぅ……」
「ちょっと期待してたのと違ってがっかりです」
「ご、ごめんね。
映画の話に戻そっか」
「これ、温泉で女3人がだべるだけの話でしょ?
映画見てる人、ずっと温泉に浸かってる女3人がだべってるところを
延々と2時間見せ続けられるの? 苦行なの?」
「そんなことないですよ、むしろサービスじゃないですか。
美人三姉妹の入浴シーンですよ。
いつ身体に巻いているタオルがはらりと落ちるか、とか、
湯舟から出るシーンはないか、とか、目を離す隙すら与えません」
「それこそマズイでしょ。
子供は見ちゃダメ、みたいな。
年齢制限かかるよね、それ」
「そういえば、温泉映画ってあったわよねぇ。
あれと被るからダメかしら」
「ああ、何か顔のいかついおっさんが出てきて
温泉つくっちゃうやつだっけ?」
「何言ってるんですか、
あれは、むさいオッサンたちが温泉に浸かってますけど、
こっちは、美人三姉妹ですよ?
おっさんなんて敵じゃありません」
「私、あの俳優さん好き~」
「私は、どちらかというと、あのニヒルな悪役王子の方が好きかなぁ」
「あっちゃん、影のある男が好きなのね~」
「……ちょっと二人とも、私の話聞いてます?」
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