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【本編】
束の間の平和[※R18]
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「ファムのここ、俺によく見せて……」
私は、コウヤの膝の上で向きを変えさせられると、背中をコウヤの方へ向けて座った。
両足を広げて座るような形になり、羞恥で顔が熱くなる。
「見て、ほら。ファムのここ、とっても綺麗な色をしてる」
真正面には鏡があり、あられもない姿をした自分が映っている。
「いや、恥ずかしいから、やめて……」
身を捩って逃げようとするも、コウヤに後ろからがっちりと掴まれてしまう。
「ファム、可愛い……。
ダメだよ、逃がさない。
あぁ、早く俺だけのものにしたい……!」
コウヤに耳元で囁かれ、熱い吐息が首筋にかかり、背筋がぞくぞくした。
鏡は湯気で曇っているが、私の中にコウヤの指が出たり入ったりしているのが見える。
シャワーフックに戻されたシャワーから出るお湯が脚にかかり、私の中から溢れる雫をさらっていく。
コウヤは、片手で私の乳房を揉みながら、もう片方の手で中を弄り続けた。
逆上せたように頬が火照って、身体が熱い。
頭がぼうっとして、何も考えられない。
私は、目の前にそそり立つコウヤの情欲に手を伸ばした。
* * *
しばらくは平和な日々が続いた。
私が仕事へ出掛けて家へ帰って来ると、コウヤが食事を用意して待っていてくれて、
二人でそれを食べながら、会話を交わす。
コウヤの料理の腕前は、私が最初心配していた程悪くはなかった。
肉料理がメインだったが、私が野菜も出して欲しいと頼むと、律儀に私の分だけサラダを用意してくれた。
「色々な場所を旅して回っていたから、自然とね」
どうやら、私と会うまでずっと<運命の女神>を探す旅をしていたらしい。
私がどんな場所を巡って、どんな旅をしていたのか詳しく聞こうとすると、コウヤは、あまり良い顔をせず、気が乗らないのか、話題を変えてはぐらかした。
理由は分からないが、あまり触れて欲しくない話題のようだ。
夜は、どれだけ私が抵抗しても、コウヤの甘い口調と愛撫に負けて、
結局、裸でくっついたまま朝を迎える。
これでは、まるで同棲中の恋人同士だ。
(このままじゃ、良くないよね……)
そう思いつつも、私の身体は、毎夜毎夜、コウヤの愛撫に慣らされていく。
こんな関係を続けながらも、私は、未だコウヤの気持ちにはっきりと答えてはいない。
「ファム……早く俺のことを好きになって」
と、快楽の海に溺れながら毎夜耳元で囁かれ、うわ言のように「好き」くらいなら口走っていたような気もするが、コウヤは、それでも決して私と繋がろうとはしなかった。
快楽の底から私が何度頼んでも、それだけはコウヤが頑なに拒んだのだ。
「どうして……?」
と私訊ねると、コウヤは、決まってこう言った。
「それは、子をつくる神聖な行為だからだ。
ファムが俺の永遠の番になってくれると誓ってくれるまで、
俺は、その禁を破ることが出来ない」
私にはよく分からなかったが、<獣人>の価値観というか、宗教観のようなものなのだろうか。
もしかしたら、私たちが普段から何気なく常識だと思っているようなことと同じ感覚なのかもしれない。
それでも頑なに、コウヤの番となることを是と言わなかった私も、なかなかに頑固だと思う。
コウヤと過ごす毎日は、平和で穏やかで、それでいて、とても心沸き立つものも感じていた。
純也と付き合っていた頃には、感じ得なかったものがそこにはあった。
純也からは、あれ以来、一切連絡はない。
絶対に何か言ってくると身構えていた分、拍子抜けしてしまう。
怪我が大丈夫だったのか、多少気にはなっていたが、
無理やり襲われそうになった時のことを思い出すと、
もう二度と会いたくないと思う。
「ファム、早く俺と番になって。
俺の国に一緒に帰ろう。
そして、たくさん、俺の子を産んで欲しい」
私の手を取り、毎日繰り返されるコウヤからの求愛に、こんな毎日も悪くもないかと思う自分がいる。
それでも、やっぱり異世界へ行くなんて、まるで想像もつかなくて怖いという気持ちもある。
この平和な日々がいつまでも続くものだとは思っていないが、
まだもう少しだけこのままでいたい、そう思っていた。
でも、それは、嵐の前の静けさだったことに、この後すぐ私は思い知ることとなる。
私は、コウヤの膝の上で向きを変えさせられると、背中をコウヤの方へ向けて座った。
両足を広げて座るような形になり、羞恥で顔が熱くなる。
「見て、ほら。ファムのここ、とっても綺麗な色をしてる」
真正面には鏡があり、あられもない姿をした自分が映っている。
「いや、恥ずかしいから、やめて……」
身を捩って逃げようとするも、コウヤに後ろからがっちりと掴まれてしまう。
「ファム、可愛い……。
ダメだよ、逃がさない。
あぁ、早く俺だけのものにしたい……!」
コウヤに耳元で囁かれ、熱い吐息が首筋にかかり、背筋がぞくぞくした。
鏡は湯気で曇っているが、私の中にコウヤの指が出たり入ったりしているのが見える。
シャワーフックに戻されたシャワーから出るお湯が脚にかかり、私の中から溢れる雫をさらっていく。
コウヤは、片手で私の乳房を揉みながら、もう片方の手で中を弄り続けた。
逆上せたように頬が火照って、身体が熱い。
頭がぼうっとして、何も考えられない。
私は、目の前にそそり立つコウヤの情欲に手を伸ばした。
* * *
しばらくは平和な日々が続いた。
私が仕事へ出掛けて家へ帰って来ると、コウヤが食事を用意して待っていてくれて、
二人でそれを食べながら、会話を交わす。
コウヤの料理の腕前は、私が最初心配していた程悪くはなかった。
肉料理がメインだったが、私が野菜も出して欲しいと頼むと、律儀に私の分だけサラダを用意してくれた。
「色々な場所を旅して回っていたから、自然とね」
どうやら、私と会うまでずっと<運命の女神>を探す旅をしていたらしい。
私がどんな場所を巡って、どんな旅をしていたのか詳しく聞こうとすると、コウヤは、あまり良い顔をせず、気が乗らないのか、話題を変えてはぐらかした。
理由は分からないが、あまり触れて欲しくない話題のようだ。
夜は、どれだけ私が抵抗しても、コウヤの甘い口調と愛撫に負けて、
結局、裸でくっついたまま朝を迎える。
これでは、まるで同棲中の恋人同士だ。
(このままじゃ、良くないよね……)
そう思いつつも、私の身体は、毎夜毎夜、コウヤの愛撫に慣らされていく。
こんな関係を続けながらも、私は、未だコウヤの気持ちにはっきりと答えてはいない。
「ファム……早く俺のことを好きになって」
と、快楽の海に溺れながら毎夜耳元で囁かれ、うわ言のように「好き」くらいなら口走っていたような気もするが、コウヤは、それでも決して私と繋がろうとはしなかった。
快楽の底から私が何度頼んでも、それだけはコウヤが頑なに拒んだのだ。
「どうして……?」
と私訊ねると、コウヤは、決まってこう言った。
「それは、子をつくる神聖な行為だからだ。
ファムが俺の永遠の番になってくれると誓ってくれるまで、
俺は、その禁を破ることが出来ない」
私にはよく分からなかったが、<獣人>の価値観というか、宗教観のようなものなのだろうか。
もしかしたら、私たちが普段から何気なく常識だと思っているようなことと同じ感覚なのかもしれない。
それでも頑なに、コウヤの番となることを是と言わなかった私も、なかなかに頑固だと思う。
コウヤと過ごす毎日は、平和で穏やかで、それでいて、とても心沸き立つものも感じていた。
純也と付き合っていた頃には、感じ得なかったものがそこにはあった。
純也からは、あれ以来、一切連絡はない。
絶対に何か言ってくると身構えていた分、拍子抜けしてしまう。
怪我が大丈夫だったのか、多少気にはなっていたが、
無理やり襲われそうになった時のことを思い出すと、
もう二度と会いたくないと思う。
「ファム、早く俺と番になって。
俺の国に一緒に帰ろう。
そして、たくさん、俺の子を産んで欲しい」
私の手を取り、毎日繰り返されるコウヤからの求愛に、こんな毎日も悪くもないかと思う自分がいる。
それでも、やっぱり異世界へ行くなんて、まるで想像もつかなくて怖いという気持ちもある。
この平和な日々がいつまでも続くものだとは思っていないが、
まだもう少しだけこのままでいたい、そう思っていた。
でも、それは、嵐の前の静けさだったことに、この後すぐ私は思い知ることとなる。
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