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第一章 日常から非日常への一歩
44話 優しいリシェじい
しおりを挟むそのリシェじいの切羽詰まった様子にそこまで俺は落ち込んでるように見えたのだろうかと考えた。確かに悲しいけどそこまでじゃないんやけどな、、、あっ!
俺はリシェじいが何でもするという言葉に邪な考えが芽生えた
「何でも?」
「あぁ、何でもだ」
「、、、俺がして欲しいこと、断らへんっ?」
「断らない。俺はそれくらいももあを傷つけてしまったからな」
「じゃあ、、、」
なんや分からんけどチャンスやと思った俺はリシェじいにとってより守りたくなるように少し弱々しい態度をとった
服をぎゅっと握って声を震わせながら自分のして欲しいことを口にする
「朔夜の呪い、、、解きに行くの、、、俺も一緒がええ、、、あかんのは、ひっく、、、分かってるんやけど、一人は寂しくて耐えられへんっ」
そこでぎゅうっと服を掴んでいた手でリシェじいの背中に腕を回して強く抱き締めた。ふふふっ俺の可愛子ぶり作戦どうや?リシェじい、断られへんやろっ!
「、、、分かった。ももあが危険に晒されないように対策する」
「いいのん?、、、リシェじいごめんな、俺の我儘で困らして、、、うぅ」
「困っていない。俺も、ももあを一人にさせるのは嫌だったからな口実ができてちょうどいい」
そう言ってリシェじいは俺に微笑みかけてきた。な、なんてイケメンな台詞なんだリシェじいっ!
俺が感動しているとリシェじいはおれの前髪を上にかきあげ、ちゅっと額にキスをしてくれた
「ひょえぇ、、、」
イケメンからキスまでもろてしもたっ
びっくりしてじ~っとリシェじいを見ていると抱き上げられベッドに腰掛けたリシェじいの膝の上に横向きで乗せられた
「ふっ涙も止まったな」
「、、、っ」
リシェじいは微笑みながら俺の目の下を擦りそのまま頬をもにもにと揉んできた。そりゃいきなりデコチューされたらびっくりして涙も止まるで?リシェじい、、、それに少ししか泣いてなかったし
「明日は旅のための物資の調達に街まで降りるぞ、、、だから今日はもう寝ろ、ももあ」
「、、、朔夜は?」
「もう部屋で寝ているだろう」
「部屋作ったん?流石やなリシェじい」
「ももあの向かいに扉が新しく出来ていただろ?そこに作ったんだ」
「そっか、気付かへんかった」
俺はリシェじいともう少し話したくて朔夜の様子も気になって話を振った。リシェじいは寝ないのかと再度、俺に問いかけてくる
「、、、なぁ、リシェじい」
「なんだももあ」
「その、もう一回、、、キスして欲しい」
「あぁ、いいぞ」
ちゅっとおでこにされてもう一回を何度も繰り返した。そのうち目元、頬、鼻とだんだん下がって来て遂に口元に触れた
それが嬉しくてもう一回という前に自分からリシェじいにキスをしに行く。舌を絡めたくて少し口を開けて待っているとリシェじいは応えてくれた
「んっりしぇじい♡、、、あむっ」
リシェじいがキスを止めようと顔を離す度に首に絡めた腕で何度もリシェじいを引き止めキスを再開させた
んぅ、リシェじいとのキス大好きや。頭も優しく撫でてくれるし、なんや眠くなる優しいキスが大好き
「はぁ、リシェじい」
「ももあこれでお終いだ。早く寝ないと明日、起きれないぞ、、、歯も磨かないと」
「んぅ、リシェじいの意地悪。キスしたから歯も磨いたこと分かってる癖に、、、」
「ふっ、あぁそうだな。ほら早く寝なさい」
そう言って靴をポポイと脱がされベッドに優しく寝かされた。布団をかけようとするリシェじいに飛び起きて抱きつく
「今日は一緒に寝よ?リシェじい」
「、、、ダメだと言ったら?」
「いいって言ってくれるまで抱きつくのやめたらへん」
「そうだな、、、寝ている時も抱きついてくれるならいいぞ」
「えへへ、じゃあ決まりや」
リシェじいも同じ布団に入ってくれてなんと腕枕までしてくれた。頭をなでなで背中をぽんぽんしながら俺を寝かしつけてくるリシェじいにくっつきその温かい体温で瞼が重くなってくる
「おやすみ、ももあ」
まだ寝たくない。リシェじいと話したいしキスだってまだしたかった。俺は寝る前の最後の力を振り絞りリシェじいにむちゅっとキスをした
「ふふふおやすみ。りしぇじい」
そうして俺は寝落ちした。
桃愛の可愛い行動に一人、リシェじいが悶えていることも知らずに目の前ですやすやと穏やかに眠り始めた
そんなももあにリシェじいはこっそり、さっきのお返しだと言うように額にキスを送ってから大切なももあを抱き締め眠りについたのだった
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