異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

ドラゴンの瞳

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王宮に戻り、ある豪華な部屋に通される。
そこにはいかつい黒髪のおっちゃんがどっかり座っていた。とりあえず、威厳があってエライ人なんだと一目でわかる。

「竜騎士二人を連れて参りました。宰相どの」

エリアスが二人に敬礼をし、フィリックスも敬礼をする。俺も慌てて見よう見まねで敬礼を。

宰相って、めちゃくちゃ偉いんだよな?

いかついおっちゃんは俺に駆け寄るとがっちり握手を求めてきたので驚いて固まってしまった。

「息子を助けてくれて礼を言う。あいつはよく供も連れず屋敷を脱走するんだ…困ったやつで迷惑をかけた。シンには、国王陛下からも褒美を取らせよとのお言葉を頂いたぞ」

はっ?陛下からも?雲の上の人にいきなり会っただけでなく、そのまた上の人からもお言葉とか頂いちゃってんの俺?俺はどんどん凍りつく。

「ご無事で何よりでした」

フィリックスがそう言い、いかついおっちゃんは大きく頷く。

「何でも言ってみろ、できる限りの感謝を表したい、シン」
「え、いや、その…」

いきなりそんなことを言われても見当もつかないし。俺はすがるようにフィリックスとエリアスの顔を見た。するとエリアスが進み出て宰相に頭を下げる。

「シンはまだここに来て日数もたっておりません。竜騎士としての準備も整ってはおりません。…できれば王家の武器庫よりシンの武器を1つ何か頂けますでしょうか、そして残りの武器は王宮の騎士団の武器庫より調達したいのですが」

エリアスの提案に宰相は喜んだ。

「まあ、王家の宝物などはあげるわけにはいかないが…ではエリアス、お前が武器庫で見繕ってやるがいい。何が欲しいのだ?お前のことだからもう目的の物があるのだろう?」
「では、…ドラゴンの瞳のもう片方を頂けますか?シンは伝説の竜騎士という可能性がありますゆえ…」

エリアスの言葉に宰相が食いつくように目を丸くした。

「ほう!本当か…ならばエリアスと同じ。良いだろう、あれは伝説の竜騎士が持つにふさわしいものだ。」

◆◆◆◆◆

宰相の部屋を退出したあと、武器庫の鍵を
受け取り、王宮の廊下を歩きながら俺はエリアスに尋ねた。

「ドラゴンの瞳って何?」
「ん?ああ、これだ」

エリアスが左耳についているピアスを指差した。プラチナの飾りのついた枠に豪華なイエローダイヤがはまっている。片方だけで右耳にはない。

「これは魔道具の一種で魔法を増幅させるアイテムだ。ま、こんなもん無くても俺は強いけどな、昔、褒美で陛下から頂いたから使ってるけど…ドラゴンへのメンタル干渉が深くはなるな。今回所望したのはその対になるピアス、それをシンがはめろ」

エリアスの言葉に仰天した俺はあわあわしながら隣のフィリックスを掴んだ。

「そんなすごいもの…」
「昔、伝説の竜騎士がつけてたらしい遺品なんだけどな。つまるところだな」

エリアスが少し黙った。

なに?何かものすごく重要な秘密とか伝説があるの?人体にすごい影響?もしかしてエリアスはピアスから莫大な魔力を得ながら、そのピアスに棲んでる魔物を精神世界で抑えて服従させながら戦ったりしてる、そんなダークヒーロー的な裏ストーリーがあったりする??

「ペア…俺とシンが対のものをお互いに持つってことかな…」

エリアスが赤くなって嬉しそうに照れた。

「…はぁ?」

フィリックスと俺から間抜けな声が出た。つまるところそれだけ?お揃いってことだけ?

「一つのピアスを二人で一個ずつつけるとかエロくねえ?はは、先いくわ!お前ら後で来いよー」

エリアスは照れながら走っていってしまった。青春テンション高いなあの人…。

「でもなシン、…エリアスのあのピアスだけど。
あの中には実は魔物がいて、着けた者の精神世界に棲みつくんだ。それに乗っ取られないように屈伏させると莫大な魔力を持てるという。エリアスは屈強なメンタルを持ってるから難なく魔物を下僕にしてるんだ、すごいよな」

フィリックスが淡々と説明してくれた話に俺は目が点になった。

え、それガチ…?マンガやゲームのような冗談の妄想だったのに…。
エリアスって何者…。

それ、俺にくれるピアスはどうなんだ?そんな化物、俺のチキンな精神力じゃさっさと負けちゃう自信しかない。

おびえる俺に気づいてフィリックスが笑った。

「あ、それはあっちのエリアスのピアスだけな。対のサファイアのピアスは魔物はいなくて、普通にドラゴンに効くそうだ。そういや蒼はシンと同じだな」

よ、よかったああ…。
俺、明日から魔の竜騎士として悪のデビューしちゃうかと思った。







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