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竜騎士になったよ
国王陛下
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演習会場まで歩くのは数十メートル。暗い通路から明るい外の会場へ出た瞬間。
ものすごい拍手と歓声が聞こえた。
これが、竜騎士か。
エリアスを先頭に、五人が広がって歩いていく。既に4人は魔力を出して身に纏っているから、足元に陽炎のようなゆらめきが現れている。全員、余裕の笑みを浮かべて観衆には見向きもせず堂々と入場する。俺も頑張って胸だけは張ってみたけど、どうだろうな。
国王陛下の幕に向く騎士団の前に立つと、エリアスが空を見た。天高く遠くのほうから黒い点がいくつか見え、だんだん大きくなる。カイザーを先頭に六匹のドラゴンが五匹を引き連れて上空を飛んでいる。それを見た観客は大きな声を上げた。低空で観客席を何度も旋回した六匹のドラゴンは俺たちのすぐ後ろに着陸し、大きな翼を何度か広げたあと、首を上げる。堂々たる色彩も豊かな美しいドラゴンたちに人々は驚き、ただ見惚れていた。
人々は初めて見るラースに目を奪われた。今日のために角を覆う宝飾のついた魔法アイテムも、美しい虹色に光る蒼のたてがみも、俺が手入れをしてここまで美しくしたんだ。角覆いはエリアスとフィリックスが二人でプレゼントしてくれた。綺麗な俺の蒼いドラゴン、最高だ。
俺はせっかくだからとエリアスが仕立ててくれた竜騎士の制服を着ている。俺は蒼いビロードのマントに毛皮の襟巻きを肩から下げ、蒼い詰襟の軍服のような服を着ている。竜騎士のみんなは形は俺のと同じだけどそれぞれのドラゴンの色と合わせている。一人一人前を向き、陛下の幕と観衆に向かって軽い会釈をしていくんだけれど、俺は三番目。始めにハムザ、トゥルキ。
緊張しながら俺は頭を下げた。
観衆からは拍手と、何だかちょっと、ふんわりした笑いが聞こえる。「可愛い~」なんて声もちらほら。まあ、カッコいいとは誰も言ってはくれないよな…。
黒い竜騎士エリアスと赤い竜騎士フィリックスは特に人気があった。歓声の量が違う。
入場の式が終わるとそれぞれがドラゴンに乗って国王陛下の前に飛んでいき、挨拶をする。
俺もそれに習った。
初めて見る国王陛下は思ったより若くてとてもイケメンだった。黒髪と、輝くほどの金色の目。隣にいるアンディと年が変わらないくらいに見える。
その国王陛下が俺をまっすぐに見ているのに気づいた。
俺がずっと見ているのは陛下に失礼なので、俯いて目を伏せる。
「……」
エリアスが俺を見た。おそらく、陛下の視線の先に俺がいるのに気づいていると思う。
「敬礼!」
アンディの大きな掛け声で、竜騎士も騎士団も全員一斉に敬礼をする。バッ!という音が心地よかった。
そのあとまた退場した俺たちは竜騎士の出番まで幕の中で待つことになっている。
俺は今、呼び出されてエリアスの個室に入れられている。これからの予定が頭に入ってるかどうかの確認かな?と、思ったら。
「即興でヘラクレス号と出たいんだけど、いけるか?」
「え?」
「あの超高速離陸、カイザー号とヘラクレス号、オリオン号にしかできないんだ、フィリックスと出るつもりだったんだが、三匹でやりたいんだ」
えっ?即興で?…できるかなヘラクレス号…。
「昔はやってたんだ、三匹で」
エリアスが遠い目をした。ヘラクレス号の亡くなった竜騎士ベンがいた頃か。
ベンはエリアスにとって、どんな存在だったのかな、と突然そんな疑問が湧いてしまった。
親友だったとは聞いたけれど、この世界は男同士の恋愛も普通にアリだ。もしかしたら…とか思っちゃった。あれ?ちょっと心がざわめくのは何故だ。
だめだ、今は演習に集中するとき!
「ヘラクレス号は行けると思う」
「そうか。調整しておいてくれ」
調整とは、説明しておけということかな?エリアスは書類を片手に俺を見る。
「あの…その、なんだ」
「うん?なに?」
「へ…陛下がな…その」
「陛下?ああ、陛下が?」
「さっきも…お前を見てたんだけど、前からシンのことを気にされていてな…」
エリアス、歯切れがめちゃくちゃ悪くない?
「き、今日の演習が終わったら、シンを祝宴に呼べと言われた」
エリアス、顔がものすごく嫌そうだぞ…。イケメンが台無しなくらい。
「宴会だよね?別にいいけど」
「んな!いいって…?」
「ただのパーティーでしょ?構わないよ」
「嫌だ!」
「はっ?」
突然エリアスにガバちょと抱き締められる。いきなり腕の中にワープしたような速さだ。
「こんな可愛いシンを誰にも見せたくない!特に王宮のやつらに。だが竜騎士は社畜だ、社長は陛下。いや、会長ともいうか…とにかくボスは陛下だ、それも辞任もしないしクビにもならない絶対の存在だ。でも見せたくない!」
はあ?確か俺の可愛さを知らしめ隊副会長だろエリアス?
「でも…出ないとマズイんでしょ?社畜は上司の命令絶対でしょ?」
「うんマズイし絶対だ」
「だったら出…っ」
俺が言い終わらないうちにエリアスが俺の唇を塞ぐ。
ゆっくりと離れるときにエリアスが俺の唇の裏側をぺろっと舐めた瞬間、背中がぞくぞくしてしまって俺は声を上げ、腰が砕けてしまってエリアスの胸につかまった。
「はっ…」
「すまん、ちょっと嫉妬した…」
ぽつりと低い声で呟くように言われる。俺を切ない目でじっと見る。
誰に?陛下に?
エリアスが俯いて、顔を上げて俺を見た。俺の頭に手を伸ばし、髪をくしゃり、とかくように撫でて引き寄せる。
「…ベンは陛下のお気に入りだったんだ。ヘラクレス号が復活したのをお耳にして、今日、飛ぶのを見せろと言ってきた…シンを通して陛下がベンの姿と重ねるかも知れない、と俺は危惧してる。けれど拒否はできない」
エリアスの目が真剣だった。
ものすごい拍手と歓声が聞こえた。
これが、竜騎士か。
エリアスを先頭に、五人が広がって歩いていく。既に4人は魔力を出して身に纏っているから、足元に陽炎のようなゆらめきが現れている。全員、余裕の笑みを浮かべて観衆には見向きもせず堂々と入場する。俺も頑張って胸だけは張ってみたけど、どうだろうな。
国王陛下の幕に向く騎士団の前に立つと、エリアスが空を見た。天高く遠くのほうから黒い点がいくつか見え、だんだん大きくなる。カイザーを先頭に六匹のドラゴンが五匹を引き連れて上空を飛んでいる。それを見た観客は大きな声を上げた。低空で観客席を何度も旋回した六匹のドラゴンは俺たちのすぐ後ろに着陸し、大きな翼を何度か広げたあと、首を上げる。堂々たる色彩も豊かな美しいドラゴンたちに人々は驚き、ただ見惚れていた。
人々は初めて見るラースに目を奪われた。今日のために角を覆う宝飾のついた魔法アイテムも、美しい虹色に光る蒼のたてがみも、俺が手入れをしてここまで美しくしたんだ。角覆いはエリアスとフィリックスが二人でプレゼントしてくれた。綺麗な俺の蒼いドラゴン、最高だ。
俺はせっかくだからとエリアスが仕立ててくれた竜騎士の制服を着ている。俺は蒼いビロードのマントに毛皮の襟巻きを肩から下げ、蒼い詰襟の軍服のような服を着ている。竜騎士のみんなは形は俺のと同じだけどそれぞれのドラゴンの色と合わせている。一人一人前を向き、陛下の幕と観衆に向かって軽い会釈をしていくんだけれど、俺は三番目。始めにハムザ、トゥルキ。
緊張しながら俺は頭を下げた。
観衆からは拍手と、何だかちょっと、ふんわりした笑いが聞こえる。「可愛い~」なんて声もちらほら。まあ、カッコいいとは誰も言ってはくれないよな…。
黒い竜騎士エリアスと赤い竜騎士フィリックスは特に人気があった。歓声の量が違う。
入場の式が終わるとそれぞれがドラゴンに乗って国王陛下の前に飛んでいき、挨拶をする。
俺もそれに習った。
初めて見る国王陛下は思ったより若くてとてもイケメンだった。黒髪と、輝くほどの金色の目。隣にいるアンディと年が変わらないくらいに見える。
その国王陛下が俺をまっすぐに見ているのに気づいた。
俺がずっと見ているのは陛下に失礼なので、俯いて目を伏せる。
「……」
エリアスが俺を見た。おそらく、陛下の視線の先に俺がいるのに気づいていると思う。
「敬礼!」
アンディの大きな掛け声で、竜騎士も騎士団も全員一斉に敬礼をする。バッ!という音が心地よかった。
そのあとまた退場した俺たちは竜騎士の出番まで幕の中で待つことになっている。
俺は今、呼び出されてエリアスの個室に入れられている。これからの予定が頭に入ってるかどうかの確認かな?と、思ったら。
「即興でヘラクレス号と出たいんだけど、いけるか?」
「え?」
「あの超高速離陸、カイザー号とヘラクレス号、オリオン号にしかできないんだ、フィリックスと出るつもりだったんだが、三匹でやりたいんだ」
えっ?即興で?…できるかなヘラクレス号…。
「昔はやってたんだ、三匹で」
エリアスが遠い目をした。ヘラクレス号の亡くなった竜騎士ベンがいた頃か。
ベンはエリアスにとって、どんな存在だったのかな、と突然そんな疑問が湧いてしまった。
親友だったとは聞いたけれど、この世界は男同士の恋愛も普通にアリだ。もしかしたら…とか思っちゃった。あれ?ちょっと心がざわめくのは何故だ。
だめだ、今は演習に集中するとき!
「ヘラクレス号は行けると思う」
「そうか。調整しておいてくれ」
調整とは、説明しておけということかな?エリアスは書類を片手に俺を見る。
「あの…その、なんだ」
「うん?なに?」
「へ…陛下がな…その」
「陛下?ああ、陛下が?」
「さっきも…お前を見てたんだけど、前からシンのことを気にされていてな…」
エリアス、歯切れがめちゃくちゃ悪くない?
「き、今日の演習が終わったら、シンを祝宴に呼べと言われた」
エリアス、顔がものすごく嫌そうだぞ…。イケメンが台無しなくらい。
「宴会だよね?別にいいけど」
「んな!いいって…?」
「ただのパーティーでしょ?構わないよ」
「嫌だ!」
「はっ?」
突然エリアスにガバちょと抱き締められる。いきなり腕の中にワープしたような速さだ。
「こんな可愛いシンを誰にも見せたくない!特に王宮のやつらに。だが竜騎士は社畜だ、社長は陛下。いや、会長ともいうか…とにかくボスは陛下だ、それも辞任もしないしクビにもならない絶対の存在だ。でも見せたくない!」
はあ?確か俺の可愛さを知らしめ隊副会長だろエリアス?
「でも…出ないとマズイんでしょ?社畜は上司の命令絶対でしょ?」
「うんマズイし絶対だ」
「だったら出…っ」
俺が言い終わらないうちにエリアスが俺の唇を塞ぐ。
ゆっくりと離れるときにエリアスが俺の唇の裏側をぺろっと舐めた瞬間、背中がぞくぞくしてしまって俺は声を上げ、腰が砕けてしまってエリアスの胸につかまった。
「はっ…」
「すまん、ちょっと嫉妬した…」
ぽつりと低い声で呟くように言われる。俺を切ない目でじっと見る。
誰に?陛下に?
エリアスが俯いて、顔を上げて俺を見た。俺の頭に手を伸ばし、髪をくしゃり、とかくように撫でて引き寄せる。
「…ベンは陛下のお気に入りだったんだ。ヘラクレス号が復活したのをお耳にして、今日、飛ぶのを見せろと言ってきた…シンを通して陛下がベンの姿と重ねるかも知れない、と俺は危惧してる。けれど拒否はできない」
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